東北大学
学際科学フロンティア研究所

トピックス

塩見こずえ 助教 『Evolution』誌に論文掲載

2022年1月25日『Evolution』誌に論文掲載

2022.02.03

動物の脳は種ごとにサイズや形が大きく異なっています。その多様性を生み出してきた制約と機能を突き止めることは、進化生物学や認知生態学における長年の課題の一つです。
 
東北大学 学際科学フロンティア研究所 新領域創成研究部の塩見こずえ助教は、鳥類2242種の脳サイズを比較し、ソアリング/滑空飛行をする種がはばたき飛行をする種に比べて相対的に大きな脳を持つことを示しました。
また、従来報告されてきた「渡り鳥は留鳥よりも脳が小さい」という傾向がソアリング/滑空グループでは見られないこともわかりました。これらの結果の原因を明らかにするためにはさらなる研究が必要ですが、ソアリング/滑空はエネルギーコストの低い飛び方であるため、大きな脳を持つことへのエネルギー的な制約が緩和されている可能性が考えられます。
 
本成果は『Evolution』誌にて発表し、2022年1月25日付でオンライン版が掲載されました。
 
論文情報:
* Kozue Shiomi (*corresponding author)
"Possible link between brain size and flight mode in birds: Does soaring ease the energetic limitation of the brain?"
Evolution
DOI: 10.1111/evo.14425
https://doi.org/10.1111/evo.14425
PAGE TOP