東北大学
学際科学フロンティア研究所

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才田 淳治 教授(先端学際基幹研究部)

2017.03.01

才田 淳治 教授(先端学際基幹研究部)

『Materials Letters』に論文掲載


 

学際科学フロンティア研究所 先端学際基幹研究部の才田淳治教授グループの教育研究支援者 の郭威博士は、複数の結晶相を反応析出させて強化した Cu-Zr-Al 金属ガラス 複合材料が、引張変形下で3段階の降伏現象を示すという特異な変形挙動を見いだし、科学誌 Materials Letters に発表しました。
金属ガラスはランダム原子配列のため、結晶材料のような転位による変形をしないことから通常広い弾性変形の後に、降伏することなく破断するという特徴があります。郭博士は Cu-Zr-Al 金属ガラスにTa元素を添加することで複数の種類の微細結晶相を反応析出させた高次複合材料を作製することに成功し、このような材料では、それぞれの結晶相に対応する降伏現象が材料全体の変形過程に現れるということを見いだしました。この成果は金属ガラスにおける新規な材料創製と構造制御法を提案するものです。

本成果は東北大学学際科学フロンティア研究所 学際研究促進プログラム「ランダム原子配列構造制御の基礎科学と新材料・新機能創成への融合展開」(平成26~28年度)の支援を受けて行った研究の一部です。

掲載論文:
Wei Guo, Junji Saida:Triple-yieldable multiphase reinforced bulk metallic glass matrix composites under tension., Materials Letters, 191(2017)42-45
DOI: 10.1016/j.matlet.2017.01.043

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