東北大学
学際科学フロンティア研究所

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「学際科学フロンティア研究所設立10周年記念式典・講演会」を開催

2024.03.12

東北大学学際科学フロンティア研究所(学際研)は、1995年に発足した「学際科学研究センター」を前身として学際研究を推進した「学際科学国際高等研究センター」と、若手研究者育成という新たな使命を持った「先端融合シナジー研究所」とが統合して、2013年に設立されました。以降、先端的学際研究の推進、若手研究者の育成「学際尚志プログラム」、学内学際研究の発掘をミッションとして活動し、設立から10周年を迎えました。これを記念して、「学際科学フロンティア研究所設立10周年記念式典・講演会」が、2024年2月19日(月)に東北大学片平さくらホールで開催されました。学際研をさまざまな形でご支援くださった関係者のみなさま、学際研在籍教職員や出身者など、およそ120名の方々にご出席いただきました。
 
記念式典では、冒頭で東北大学の大野英男総長が開会挨拶を述べ、「数多くの研究者を育ててきた学際研は、本学の若手研究者活躍の取り組みのベース」と、東北大学における学際研の位置付けに触れつつ、各方面からの多大なるご支援に感謝の意を表しました。続いて、文部科学省科学技術・学術政策局の柿田恭良局長よりご祝辞を賜ったのち、学際研の早瀬敏幸所長が学際研の歴史を概観し、また将来展望を述べました。
 
記念講演会では、国立情報学研究所の安浦寛人副所長から「世界で活躍する若手研究者への支援と学術情報基盤の変革」という演題で、日本における若手研究者育成支援の取り組みが紹介され、「データ駆動型研究やオープンサイエンスという新しい潮流の中でも、東北大学と学際研はアカデミアにおいて最先端の組織であり続けてほしい」という期待の言葉で講演が締めくくられました。
 
さらに、学際研の増本博教授と當真賢二教授からそれぞれ「学際研における先端的学際研究とナノ複相材料の将来」、「学際研での異分野交流と宇宙物理学研究、そしてそれらの未来」という演題で、また学際研出身で現在広島大学の有松唯准教授から「学際研での人文学-出身者として思うことと西アジア考古学からの展望-」という演題で、現在籍者と出身者の視点から、学際研の特徴的な活動や役割、そしてさまざまな思い出が語られました。
 
学際研から巣立ち、現在は学内外で活躍する研究者がおよそ30名が集まったことは、この日の特筆すべき出来事でした。出身者がそれぞれの分野で活躍する様子は、学際研が担ってきた役割とそのインパクトを如実に示しています。記念講演会に引き続いて行われたポスターセッションでは、学際研教員と出身者により60件以上の発表があり、活発な研究交流が行われました。その後の意見交換会でも歓談の輪が広がり、学際研の歩みを振り返り、将来への希望を語り合うことで、学際研の「10歳」を祝いました。


写真:学際科学フロンティア研究所設立10周年記念式典の様子。
 
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