東北大学
学際科学フロンティア研究所

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杉本 周作 助教(新領域創成研究部)

2017.10.20

杉本 周作 助教(新領域創成研究部)

「Scientific Reports」に論文掲載

掲載日/2017年9月19日


東北沖には、直径約300kmの海洋暖水渦が分布しており、この渦は上空大気に向けて膨大な量の熱を放出しています。その量は、単位面積(1m2)あたり1000 Wを超えることがあります。このため、東北沖は、世界最大規模の熱放出海域として注目を集めています。
東北沖の暖水渦から放出された熱は、上空大気場の温度分布などを変えると想像されます。しかしながら、既存の観測データでは、空間解像度などの制約によりその実態を解明することができていませんでした。そこで、新領域創成研究部の杉本周作助教らは、東北沖暖水渦が大気場に及ぼす影響を定量的に調べるために、気象庁領域大気モデルを用いて数値実験を行いました。その結果、暖水渦上ほど気温が上昇し、その影響は高度3000kmにまで達することが発見されました。本研究成果は、日々の天気予報の改善につながると期待されます。

本研究成果は、2017年9月19日付で科学誌 Scientific Reports に掲載されました。

論文情報:
Sugimoto, Shusaku, Kenji Aono, Shin Fukui, 2017: Local atmospheric response to warm mesoscale ocean eddies in the Kuroshio-Oyashio Confluence region. Scientific Reports, 7(1)

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