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泉正範助教(新領域創成研究部)の論文発表のお知らせ
2015.05.18
『Plant Physiology』に論文掲載
新領域創成研究部の泉正範助教、本学農学研究科の和田慎也助教、石田宏幸准教授らの研究グループは、オートファジーがイネの効率的な体内窒素リサイクルに必要であることを初めて明らかにしました。
オートファジーとは、動物から植物、酵母といった真核生物が持つ細胞内成分の分解システムです。泉助教は既報の中で、オートファジーがイネの葉緑体タンパク質を分解すること、オートファジー関連遺伝子ATG7欠損変異体 (Osatg7) ではその現象が起こらないことを、植物の細胞生物学的手法により示していました。本報告で、和田助教らが植物栄養学の手法によりイネの窒素利用効率を調べた結果、Osatg7では古い葉でのタンパク質分解が抑制され新しい葉への窒素転流効率が低下することで、成長が抑制されていることが明らかとなりました。一連の研究成果により、イネの成長と窒素リサイクルをオートファジーが支えていることが証明されたと言えます。
この成果は、米国植物生理学会誌『Plant Physiology』、2015年5月号に掲載されました。
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