東北大学
学際科学フロンティア研究所

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丹羽 伸介 助教(新領域創成研究部)

2016.09.02

丹羽 伸介 助教(新領域創成研究部)

『Cell Reports』に論文掲載、および報道発表

プレスリリース/2016年8月31日


 

神経細胞内では「軸索輸送」と呼ばれる高速輸送システムによって神経伝達物質が軸索の先端まで輸送されています。この輸送を担うトラックの役割を果たすのが生体内分子モーターKIF1Aです。新領域創成研究部の丹羽伸介助教は、東京大学大学院医学系研究科廣川信隆特任教授、スタンフォード大学Shen Kang教授らと共同で、KIF1Aは自動運転の仕組みを備えることで効率的な輸送を実現していることを発見しました。
 出発地点でKIF1AのブレーキはARL-8と呼ばれる荷物上のタグ(標識や荷物票のようなもの)を識別することで解除されます。目的地にたどり着いて荷物を下ろすと再びKIF1Aにブレーキがかかります。また、この「自動運転」の仕組みの破綻は様々な神経疾患の原因になっている可能性が示唆されました。

本成果は2016年8月23日にCell Reports誌(電子版)に掲載されました。

論文情報:
Shinsuke Niwa, David M. Lipton, Manatsu Morikawa, Charles Zhao, Nobutaka Hirokawa, Hang Lu, Kang Shen, "Autoinhibition of a Neuronal Kinesin UNC-104/KIF1A Regulates the Size and Density of Synapses", Cell Reports, Volume 16, Issue 8, 23 August 2016, Pages 2129–2141
http://dx.doi.org/10.1016/j.celrep.2016.07.043

プレスリリース:
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