東北大学
学際科学フロンティア研究所

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當真賢二 准教授『The Astrophysical Journal』に2編の論文掲載

11月26日、12月4日『The Astrophysical Journal』(米国天文学会誌)に2編の論文掲載

2018.12.06

現代天文学では、星の集まりである銀河の中心には必ず巨大なブラックホールが存在すると考えられています。そして銀河の中には、中心から細く絞られて噴き出す「ジェット」が観測されています。そのエネルギー源がブラックホール自体なのか、ブラックホール周辺の物質なのかは宇宙物理学における大きな謎です。
 
先端学際基幹研究部の當真賢二准教授は、ASIAA (Taiwan) の中村雅徳研究員らと共同で、ジェットの高解像度数値シミュレーションを実行し、ブラックホール自体をエネルギー源とするジェットがこれまでの電波の観測結果と整合的であることを示しました。また並行して京都大学の高橋和也研究員らと共同で、比較的単純な数式を用いて(解析的な)ジェットモデルを構築しました。これらの理論モデルは、将来のブラックホール周辺の超高解像度観測で検証されると期待されます。
 
本研究の内容は、11月26日、12月4日に『The Astrophysical Journal』(米国天文学会誌)に掲載されました。
 
論文情報:
Kazuya Takahashi, Kenji Toma, Motoki Kino, Masanori Nakamura, Kazuhiro Hada, “Fast-spinning Black Holes Inferred from Symmetrically Limb-brightened Radio Jets”, The Astrophysical Journal, published 26 Nov
2018
DOI: https://doi.org/10.3847/1538-4357/aae832
http://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4357/aae832/meta
 
Masanori Nakamura, Keiichi Asada, Kazuhiro Hada, Hung-Yi Pu, Scott Noble, Chihyin Tseng, Kenji Toma, Motoki Kino, Hiroshi Nagai, Kazuya Takahashi, et al., “Parabolic Jets from the Spinning Black Hole in M87”, The Astrophysical Journal, published 4 Dec 2018
DOI: https://doi.org/10.3847/1538-4357/aaeb2d
http://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4357/aaeb2d
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