東北大学
学際科学フロンティア研究所

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書籍出版「百科繚覧 VOL.1」

書籍出版

2019.01.16

FRIS経験者の青木英恵氏(FRIS助教)、有松唯氏(広島大助教)、井上千穂氏(FRIS技術職員)、津村耕司氏(FRIS助教)、當真賢二氏(FRIS准教授)、藤村維子氏(東北大男女共同参画推進センター特任講師)は、「東北大学学際科学フロンティア研究所『百科繚覧』編集委員会」を構成し、FRISの若手教員とDIAREの教育院生から6つの論考を集めてオムニバス形式の書籍を作成し、東北大学出版会から1月11日に刊行しました。6つの論考は、天文学、行動経済学、数学、植物栄養学、情報科学、FRISにおける異分野交流というテーマでそれぞれ自らの専門研究の魅力と学際的な展開の可能性を語っています。
 
 本書タイトル『百科繚覧』は、色々な方向に発展していく沢山の学問分野を一覧する、という意味を込めた造語です。そしてVOL.1の趣旨は、読者に6つの論考を読んで様々な分野の考え方に触れてもらうことで、異分野交流を始めるキッカケをつかんでもらうことです。VOL.1のプロローグで詳しく論じていますが、異分野交流には少なくとも3つの意義があります。それは、(A)自分の研究課題の価値を見極める、(B)様々な思考方法を取り入れる、(C)社会全体の中で研究という活動のあり方を考える、ということです。これらは現代の学者が良い研究を行って新たな価値を創っていくために必要なことです。6つ紹介される研究には、これら3つの意義のどれかが活きていることがわかります。
 
 学問の世界は細分化され、一人の研究者がその全貌を把握することが不可能なほど広大になりました。本書は、その中で若い研究者たちが異分野交流の意義や愉しさを示した、これまでになかったムーブメントです。VOL.2も東北大学出版会から出版される予定です。是非多くの人に読んでいただけたら幸いです。
 
 
《目 次》
序 佐藤正明
プロローグ 現代の研究に活きる学際的姿勢 當真賢二
第1章 宇宙の明るさを測る―木星からの天文観測を目指して 津村耕司
第2章 人口減少期の交通デザイン 山口裕通
第3章 曲面の平面地図を描く―擬等角写像とその応用 島内宏和
第4章 歴史から展望する農業の未来―微生物を利用した持続可能な農業を目指して 小西範幸
第5章 人間的(脳型)コンピューティングによる安全で快適な暮らしの実現に向けて 鬼沢直哉
第6章 分野の垣根を越えた融合に向けて―リサーチアドミニストレーターの視点から 藤村維子
エピローグ 青木英恵
 
【書籍情報】
 東北大学学際科学フロンティア研究所『百科繚覧』編集委員会 編
書名:『百科繚覧 VOL.1』
発行:東北大学出版会
出版日:2019年1月11日
 A5判/196ページ
 3240 円(本体3,000円+税)
 ISBN978-4-86163-313-3 C3300
出版社サイト:https://www.tups.jp/book/book.php?id=391
 
 
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