東北大学
学際科学フロンティア研究所

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郭威博士、才田淳治教授『Metallurgical and Materials Transactions A』誌に論文掲載

1月2日公開、3月発行『Metallurgical and Materials Transactions A』誌に論文掲載

2019.04.04

学際科学フロンティア研究所 先端学際基幹研究部の才田淳治教授グループの教育研究支援者の郭威博士(現:中国 華中科学技術大学)らは、Mg基金属ガラスの熱的構造若返り現象を明らかにし、機械的特性の変化を報告しました。また本論文では、繰り返し液体窒素冷却処理(Deep Cryogenic Cycling Treatment  (DCT))による構造若返り(未緩和状態への回復)現象もあわせて見いだし、科学誌Metallurgical and Materials Transactions A(Springer)に発表しました。

本グループでは、種々の方法によって金属ガラスの緩和状態を制御し、未緩和状態への回復(構造若返り)を目指す研究を行っています。郭博士らは、これまで代表的金属ガラスであるZr系合金を中心とする材料に対して構造若返り現象が起きることを報告してきました。今回の成果は、難加工材であるMg基の金属ガラスについて構造若返りによる構造変化と機械的特性(塑性変形性)の改善が可能かどうかを検討した結果を報告しました。この成果は金属ガラスにおける新たな構造制御法を提案するものです。

本成果は東北大学学際科学フロンティア研究所 学際研究促進プログラム「ランダム原子配列構造制御の基礎科学と新材料・新機能創成への融合展開」(平成26~28年度)の支援を受けて行った研究の一部です。

また本研究は中国 華中科学技術大学との共同研究です。

掲載論文:
W. Guo, J. Saida, M. Zhao, S. Lü and S. Wu: Met. Mater. Trans.: 50A (2019)1125-1129.
Thermal rejuvenation of an Mg-based metallic glass.
DOI: 10.1007/s11661-018-5062-9
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