東北大学
学際科学フロンティア研究所

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工藤雄大助教『Organic Letters』誌に論文掲載

2021年4月8日『Organic Letters』誌に論文掲載

2021.04.12

神経毒テトロドトキシンは最も有名な自然毒のひとつで、他に類を見ない複雑な化学構造と強力な毒性を持ちます。海洋のフグや貝、陸棲の両生類であるイモリやカエルに含まれ、世界中に分布する興味深い毒ですが、自然界でどのようにして生産されるか(生合成)は未解明のままです。
 
東北大学 学際科学フロンティア研究所 新領域創成研究部の工藤雄大 助教、東北大学大学院 農学研究科の山下まり教授は、ユタ州立大学生物学科のCharles T. Hanifin准教授との国際共同研究を行い、テトロドトキシンを含有するイモリから、新規性の高い骨格構造をもつ化合物を2種発見しました。化学的な分析手法により化学構造を解析し、さらに化合物の構造を基に陸上生物におけるテトロドトキシンの生合成経路について推察しました。テトロドトキシンの生合成経路において、特徴的な化学構造を有する化合物群が生産されることを示しました。本成果はアメリカ化学会(ACS)「Organic Letters」誌にて発表し、2021年4月8日付でオンライン版が掲載されました。
 
 
 
論文情報:
Yuta Kudo, Charles T. Hanifin, and Mari Yotsu-Yamashita* (*corresponding author),
 "Identification of Tricyclic Guanidino Compounds from the Tetrodotoxin-Bearing Newt Taricha granulosa",
Organic Letters
DOI: 10.1021/acs.orglett.1c00916
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