東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

学際研究共創プログラム 研究概要(2020年度採択)

学際科学フロンティア研究所

市川 幸平 助教

採択課題名
  歴史資料から暴く過去の天文現象
実施年度 2020-2021

我々が住む宇宙はどのように誕生し、どのように発展してきたのだろうか?これは人類がその誕生からいつも心の中に宿している究極の問いの1つである。天文学者はこの問いに対して、望遠鏡を大型化することで、今から130億年以上前の銀河や天体の爆発現象までも観測を実現してきた。しかしながら、現在の天文学をもってしても、過去に起きた事象をもう一度観測することは不可能であるし、現在のスタイルをベースとした天文学データはその歴史は浅く、人間の寿命よりも長いタイムスケールの変動を追うのは難しい。

ところが、人類は歴史文献にあらゆる情報を残しており、特に夜空の変動現象の記録は長く、100年以上前の夜空の情報が断片的にではあるものの、アクセスが可能である。このような太古の人々がしたためた精度の高い史料を参照することにより、我々は過去の事象を間接的に再観測することが可能となる。本研究では、天文学者と歴史学者がタッグを組むことにより、歴史史料に記載された過去の天文現象を掘り起こし、現在の天文学の技術が確立されるよりも前の、100年以上に及ぶ長期的な時間軸の天文現象の情報を引き出すことを目指す。

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