東北大学
学際科学フロンティア研究所

本プログラムは平成25年度学際領域国際共同研究プログラム採択課題「多機能センサ・アクチュエータのための新規機能性材料開発」の成果をもとに、学際科学フロンティア研究所の三木准教授が組織した国際・学際融合的な共同研究グループによって実施された。本プログラムでは、信頼性と耐久性に優れた新しい概念の機械システムのための新しい概念の機能性材料・複合材料の開発を目的として、以下の訪問（滞在）を通じた国際交流を推進することができた。

具体的には、平成26年11月11-12日に多元物質研究所大塚准教授と三木准教授の2名で大学間学術交流協定校であるドイツ・カールスルーエ工科大学（KIT）Manfred Kohl教授の研究グループとの間で強磁性形状記憶合金の環境発電アクチュエータの高機能化に関する共同研究を行った。尚、同研究室には工学研究科M2阿部英次郎君が同11月～翌年1月の期間短期留学し、共同研究の一部を実施した。このときの成果の一部は18th International Conference on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems Transducers 2015（June 21-25, 2015, Anchorage, USA）において発表される（M. Gueltig, Ph.D.）。さらに、三木准教授はKITに引き続き同11月13-16日に国立中央理工科学校リヨン校（ECL）を訪問し、Julien Fontaine博士、Michel Belin上級研究員とともに炭素と非晶質マトリックスの複合材料のトライボ膜形成について実験を行い、動的過程による表面の潤滑性に関する研究を行った。

本プログラムの成果は平成27年2月18-21日に松島（宮城） で開催されたECLと東北大学、INSA-Lyon（フランス）の研究者による東北大－Lyon国際共同研究 ELyT ワークショップにおいて3件の国際共同研究の成果として発表された（三木准教授: 2件、M1 阿部君: 1件）。

次年度も引き続きこれらの国際共同研究を実施し、当該研究分野のフロンティアとして研究を牽引してゆきたい。