東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

柴﨑 裕樹(新領域創成研究部 助教)

放射光施設APS
実験地/アメリカ・シカゴ

期間/2015.8.3-10

この度、学際科学フロンティア研究所の海外研究集会等支援プログラムのご支援を頂き、2015年8月3日~10日の日程で、アメリカ合衆国シカゴにあるArgonne National Laboratory内の放射光施設Advanced Photon Sourceにて、「高温高圧下での液体Fe-Si合金の局所構造測定」を行ってきた。実験はSector 16 BM-Bのビームラインで行い、ビームライン・サイエンティストである河野博士と共に、このビームラインに設置されているParis-Edinburgh型高温高圧発生装置にて約2-6GPa, 2000Kという高温高圧を発生させ、溶融したFe-Si合金のエネルギー分散型X線回折像を2θ=3°~35°という広範囲で取得することで、高温高圧下での局所構造を測定した。

実験は概ね予定通り行うことができた。これによると、測定温度圧力範囲では、液体Fe-Si合金の局所構造はおおよそ液体Feと液体FeSiが混合したような構造をしていることが分かり、おそらく、液体Fe-Si合金中には液体Feと液体FeSiのクラスターのようなものが存在していると予想された。今後は、国際誌への投稿に向けて、より詳細の解析を行っていく予定である。

最後になりますが、この様な実験を行う素晴らしい機会を与えて下さいました、海外研究集会等支援プログラムに心より感謝申し上げます。

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