東北大学
学際科学フロンティア研究所

新領域創成研究部

鎌田 誠司Seiji Kamada

助教先端基礎科学

メンター教員
教授
中村 美千彦(大学院理学研究科)
研究分野 超高圧超高温実験、高圧鉱物物理科学、実験岩石学、地球内部科学、放射光を用いた物質科学
主な研究テーマ
  • 地球内部物質の高温高圧下での物理的化学的研究
  • 地球核物質の核条件下における融解や安定性に関する研究
  • 放射光メスバウア分光法を用いた地球物質の磁性・スピン状態の研究
  • ブリルアン散乱法を用いた音速測定
  • 超高圧超高温下における物性測定実験に関する技術開発
所属学会 日本高圧力学会、日本鉱物科学会、日本地球惑星科学連合、アメリカ地球物理学連合(American Geophysics Union)、メスバウア分光科学会、核共鳴散乱研究会
研究概要  

地球内部は表層から大きく分けて地殻・マントル・核(図参照)となっています。地球内部を伝播する地震波を解析することで地球内部構造や密度分布が明らかにされています。手に取ることができる岩石はごく表層のもので、地球深部の物質は入手困難であるため化学的な情報を直接得ることができません。地球には過去から現在までに多数の隕石が降り注いでおり、地球は隕石が集まって形成されたと考えられており、隕石を調べることで地球の化学的組成を知ることができます。このように地球の内部について物理的・化学的に研究が行われてきました。

私の研究対象である地球核は135万気圧、3000 K以上と高圧高温の世界です。核は主に鉄からなり、その他に軽元素(水素、炭素、酸素、ケイ素、硫黄など)が含まれています。本研究では軽元素として硫黄、炭素などに注目して、核条件においてどのような鉄合金、化合物が安定なのか、何度で融けるのか、核物質の弾性的特徴や電子状態などを調べています。核条件下において安定な相を調べ、融点を求めることで地球の外核や内核の温度構造や構成物質の結晶構造を推定します。さらに弾性的な特徴を調べることで核物質の地震波速度を求め、地球核と比較しその物質の妥当性を調べます。さらに、核物質中の鉄の電子状態を調べ、磁性的特徴を調べています。また、鉄系合金とケイ酸塩との反応実験により、核とマントルの反応の再現実験を行っています。さらに回収した試料をFE-SEMやTEMを用いたナノスケールでの分析を行って化学的情報を得ます。以上のような実験データや回収試料を解析し、物理的化学的な視点から地球核の物理的化学的性質を明らかにします。

私が専門とする超高圧実験では化学分析や物性測定を行うためには、試料が非常に小さいために放射光科学やナノテクノロジーとの融合が必要であります。また物質の圧縮挙動や弾性的な性質を調べることも計画しており、高温高圧下で合成される物質の材料特性の評価を行い、材料科学分野との融合的研究を行っていきたいです。高温高圧実験を軸として幅広い分野との連携により新たな研究分野を開拓してきたいと思います。

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