東北大学
学際科学フロンティア研究所

新領域創成研究部

木村 智樹Tomoki Kimura

助教先端基礎科学

メンター教員
教授
小原 隆博(大学院理学研究科)
研究分野 惑星圏物理学
主な研究テーマ
  • 氷天体における地下海の発生と進化
  • 回転磁化天体における粒子加速
  • 惑星探査
所属学会 地球電磁気・地球惑星圏学会、米国地球物理学会、日本惑星科学会、日本地球惑星科学連合学会
研究概要  

私達の最終目的は、惑星やその周囲の宇宙空間に存在しうる、生命環境の成り立ちを普遍的に理解することです。

特に注目しているのが、太陽系内に多数存在する氷天体です。いくつかの氷天体の内部には、液体の水の海「地下海」の存在が確認されています。地下海には、地球の海底生物のような、生命が存在する可能性があります。私達は、2030年代、欧州宇宙機関やJAXAと共同で、木星の衛星である氷天体「ガニメデ」「エウロパ」に探査機を送り込み、氷天体表面や周囲の宇宙環境を精密に測定します。私達は、それらの環境を、実験室実験で再現し、地下海の発生と進化を解き明かしていこうとしています。

地下海の発生や進化の鍵となるのが、氷天体を取り囲む宇宙空間のプラズマです。地球や木星は固有磁場を有し、自転していますが、磁場や自転をエネルギー源として、宇宙空間のプラズマを加速・加熱します。そのプラズマは、氷天体に照射され、表面物質に化学反応や劣化をもたらします。これを「宇宙風化」と呼びます。宇宙風化は、最高何億年にも渡って氷天体表面でゆっくり進行します。

氷天体自身も、内部の流体物質の運動に起因して磁場を持っており、惑星プラズマを反射します。氷天体表面の磁場の強弱は、宇宙風化の度合いに濃淡を生み出します。私達は、探査機観測と実験室実験の連携で、この濃淡から、磁場の発生年代を特定します。これにより、内部物質の分化過程や、地下海の発生年代について制約を試みます。

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