学際科学フロンティア研究所活動報告書_令和4年度
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―141―(R2~R4年度学際研究促進プログラム) 8.3 学際研究促進プログラム(令和4年度終了課題) 8.3 学際研究促進プログラム(令和4年度終了課題) 原子拡散接合法は,従来は薄い金属膜を用いて室温で接合していたが,僅かに残存する金属による光吸収や導電性が一部の応用に問題であった.学際研究促進プログラムの支援を受けながら,(1)下地酸化膜を形成したウエハを薄い金属膜を用いて接合した後,低温熱処理により下地酸化膜からの乖離酸素で金属膜を酸化させる接合手法の高度化,および,(2)酸化膜を用いて室温で接合する新たな手法について,それぞれ研究を展開した.その結果,(1)は,優れた耐光性が得られるAl2O3やSiO2を接合界面に形成することに成功した[1].(2)は,Y2O3,ZrO2,Al2O3,GeO2等の様々な酸化薄膜を用いた室温接合に成功した[2,3].支援に深謝する. 参考文献 [1] G. Yonezawa, Y. Takahashi, Y. Sato, S. Abe, M. Uomoto, and T. Shimatsu, JJAP 59, SBBC03 (2020). [2] T. Shimatsu, H. Yoshida, M. Uomoto, T. Saito, T. Moriwaki, N. Kato, Y. Miyamoto, and K. Miyamoto, Proc. 7th LTB-3D 2021, p.51 (2021). [3] T. Shimatsu, M. Uomoto, T. Saito, T. Moriwaki, and N. Kato, Proceedings of WaferBond’22 Conference on Wafer Bonding for Microsystems, 3D- and Wafer Level Integration, 19-22 (2022). 原子拡散接合法を用いた室温接合技術による界⾯創成の新展開 島津武仁,魚本 幸(学際科学フロンティア研究所)

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