東北大学_学際科学フロンティア研究所_2023年度活動報告書
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6.6 若手研究者研究環境整備6.6.1 学際研協働的研究環境(FRIS CoRE)本研究所では、分野に関わらず自由な発想で学際研究に着手できる基盤的な研究環境を研究者に提供するために、「学際研協働的研究環境(FRIS CoRE)」を整備している。多様な分野の基本的な実験等を負担なく行うことができる装置や設備を整えて、学際研究の進展に寄与することを目的としている。2021年度より学際科学若手研究者支援基金を開設し、外部からの寄付を募り、FRIS CoREの整備費に充当する取り組みを実施している。FRIS CoREは3つの基盤的実験室(化学系・生命科学系・工学系)と異分野交流を加速するサイエンスラウンジからなる。表6-5に2023年度までに実験室に導入した機器数を示す。2023年度までの整備状況は、目標に対しておよそ60%である。2023年度の利用状況としては、のべ21のグループがFRIS CoREを利用した。6.6.2 学部学生研究ワーク体験(FRIS URO)本取り組みは、学際研教員が、研究に興味のある本学の学部学生を学業に支障のない範囲でアドミニストレーティブ・アシスタント(AA)として雇用して、教員の研究の進展を図るとともに、学生の多様な研究経験と経済支援に資することを目的として設置されたものである。2022年度より開始し、2年目となる本年度には総募集件数21件に対し、15名の学生が雇用された(2024年3月4日時点)。本取り組みの推進とさらなる活性化のためFRIS UROワーキンググループが活動しており、本年度は雇用されているAAや学際研教員の交流を目的としてFRIS URO学生交流会を実施した(2024年1月26日)。FRIS URO 学生から12 件のポスター発表が行われ、FRIS URO に興味を持つ学部学生およびFRIS 教員の計40 名が参加、活発な意見交換が行われた。また、FRIS UROを通じて学生を雇用する若手研究者を支援するため、「FRIS URO学生雇用経費支援制度」を2024年2月から開始した。6.6.3 DEI推進ワーキンググループ(WG)本WGは、多様性、公正性、包摂性(Diversity, Equity & Inclusion : DEI)を基本方針とする学際科学フロンティア研究所において、さらなるDEI推進のために2024年1月に設置された。教授・准教授・助教・男性・女性・日本人研究者・外国籍研究者を含む多様な背景を持つ教員をWG構成員として、所内に所属する全ての研究者・スタッフが円滑に研究・教育・就労できる環境整備と支援体制の確立を目指して活動を行った。2023年度には、教員およびスタッフに対して、育児・介護などのライフイベントに関わる実態調査および意見照会を実施した。併せて、外国籍研究者が抱えている問題や求めている支援を調査し、DEI推進のために新たに必要とされる支援等を調査した。また、本学におけるDEI推進の取り組みに対する認知度の向上を行った。これらの活動に基づき、関係する部署との意見交換・提案等を行い、必要に応じ表6-5 導入機器数(2024年3月末時点)生命科学系2150245サイエンスラウンジ化学系工学系―35―

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