表2-1 学際科学フロンティア研究所の沿革概要文部省令第8号により学際科学研究センター発足(工学研究科から定員拠出1名+純増2名)研究棟完成(第1期工事、2500平方メートル)研究棟拡張(第2期工事、3200平方メートル)文部科学省令第26号により学際科学国際高等研究センターに改組・転換(金研、通研、多元研から定員拠出4+純増1)、教授4,准教授4の配置学内組織改組による先端融合シナジー研究所との統合によって国際高等研究教育機構内に学際科学フロンティア研究所発足学内組織改組により学際科学フロンティア研究所として独立学内組織改組により高等研究機構の研究組織として改編―4―を行うことが期待された。学内外の背景としては、文部科学省による若手研究者育成の方針、本学独自の「尚志プログラム」など本学の若手研究者育成に対する強い意志、グローバルCOEプログラムの成果を発展させる学内組織の構築、などがあった。その後、2014年4月の学内組織再編により、国際高等研究教育機構に所属していた学際研は独立部局となり、2018年1月の組織改編により、高等研究機構の研究組織として位置づけられることになった。2024年2月には10周年記念式典が行われた。これまでの変遷の概要を表2-1にまとめる。2.3 学際研の活動2013年4月の学際研の発足以降の主な活動を以下に記す。先端的学際研究の推進では、幅広い研究領域の専任教員を配置するため、学際研発足時には、工学研究科および附置研究所出身の教授4名、准教授4名の体制でスタートした。その後、教員の転出に伴い、学際研の任期付き助教から2名の准教授を採用し、また、うち1名が2023年10月に教授に昇進し、現在は教授5名、准教授2名が先端学際基幹研究部と企画部に所属している。主な研究テーマとして、機能物性をインテグレートした新しいインテリジェント材料、超高真空技術を用いた機能性薄膜の形成とウエハ室温接合技術、透過電子顕微鏡・ナノ電子プローブを用いたナノスケール局所構造物性、金属ガラスにおけるランダム原子配列構造の制御と新機能創出、環境負荷を低減する新規電極材料、細胞の形づくり、ブラックホールが引き起こす極限的現象等に関する学際研究を推進している。学内学際研究の支援では、2013年以降100件を超える学内複数部局にまたがる公募共同研究プロジェクトの支援を行い、「世界発信する国際日本学・日本語研究拠点形成」、「地球環境変動下における自然共生社会の構築に関する拠点形成」、「ヨッタスケールデータの研究プラットフォームの構築」、「原子内包フラーレンナノバイオトロニクスの創成」、「原子層超薄膜における革新的電子機能物性の創発」をはじめ、多くのプロジェクトで優れた成果が得られている。若手研究者の育成では、全研究領域において異分野融合による国際的学際科学研究を主体的に推進し、新しい学問分野を開拓する意欲があり、国内外の研究者・研究機関との積極的な共同研究を推進できる研究者を毎年国際公募で採用しており、2013年以降110名の任期付き助教と3名の任期付き准教授を採用した(2024年3月末時点)。2018年9月には、「学際科学フロンティア研究所を活用した優秀な若手研1995年4月1996年2002年2003年4月2013年4月2014年4月2018年1月2024年2月10周年記念式典開催
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