東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

国際的研究拠点支援プログラム 平成27年度報告

代表者 三木 寛之 准教授

先端学際基幹研究部/デバイス・テクノロジー

研究課題名 「微細構造制御による機能性表面の創製」

本プログラムは平成25年度学際領域国際共同研究プログラム採択課題「多機能センサ・アクチュエータのための新規機能性材料開発」ならびに平成26年度国際的研究拠点支援プログラム採択課題「動的プロセスによる粉末材料の複合化技術」の成果をもとに、平成27年度に学際科学フロンティア研究所の三木准教授が組織した国際・学際融合的な共同研究グループによって実施された。本プログラムの実施により、材料の持つ微細構造あるいは表面テクスチャを制御し,材料の機械的強度,電気伝導制御性,摺動性を従来技術に比べて向上させるために必要な新規機能性材料の創製,ならびにその応用技術の開発を目的として、以下の訪問(滞在)を通じた国際交流を推進することができた。

具体的には、平成27年10月1-2日,12月3-7日(三木准教授)、平28年2月20-23日(三木准教授とD1武田翔君の2名)にフランス・国立中央理工科学校リヨン校(ECL)を訪問し、Julien Fontaine博士、Michel Belin上級研究員とともに摩擦摩耗過程による固体接触界面の動的観察手法に関する研究を行った。

また、平成27年10月5‐6日の期間(多元物質研究所大塚准教授と三木准教授の2名)、平成28年2月19日(三木准教授)にドイツ・カールスルーエ工科大学(KIT)を訪問し、Manfred Kohl教授の研究グループとの間で強磁性形状記憶合金を用いた環境発電のための小型アクチュエータの試作に関する研究を行った。尚、同研究室には工学研究科M2阿部英次郎君が同10月~11月の期間短期留学し共同研究を行った。
昨年度実施分を含む今年度の成果発表は以下の通りである。

国際会議:10件(招待講演2)
国内学会:4件(招待講演1)
論文:2編(doi:10.1016/j.matpr.2015.07.423、doi.org/10.2474/trol.10.306)

なお、本プロジェクトに関連して、学際科学フロンティア研究所平成27年度成果報告会においてJulien Fontaine博士による「Reducing friction of sliding electrical contact- Lessons from the study ofMe-DLC nanocomposite coatings within ELyT-Lab」と題する招待講演が行われた(平成28年3月8日)。また、平成28年度4月から三木准教授の指導学生武田翔君(D1)がダブルディグリープログラムによりECL(Julien Fontaine博士)に交換留学することが決定している。

次年度も引き続きこれらの国際共同研究を実施し、当該研究分野のフロンティアとして研究を牽引してゆきたい。

  • 左:KITにて(M2阿部君)

  • 右:試作した環境発電のための小型アクチュエータ

Lyon市内にて(左から Michel Belin 氏、三木、D1武田君)

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