公募研究
学際研究促進プログラム(2023年度採択)
学際科学フロンティア研究所
笘居 高明 教授
採択課題名 | カーボンニュートラルな化学産業構築に向けたナノ材料高次構造制御研究の学際的展開 |
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実施年度 | 2023-2025 |
CO2排出削減は、現代の国際社会が解決すべき喫緊の課題であり、特に原料を化石資源に依存してきた化学産業においては、CO2、化学製品廃棄物、バイオマスの化学原料化プロセスによる炭素循環スキームの構築が強く求められている。従来の熱化学反応に加え、電気化学反応、生物化学反応などの新たな炭化水素系物質変換プロセス開発が盛んに進められている。 化学反応制御・促進のためには、触媒が重要な機能を果たすことはよく知られているところであり、新組成の触媒材料の開発は盛んに進められている。一方、触媒のナノサイズ化、さらに、ナノ触媒の単分散かつ高濃度な空間配置制御といった、反応活性点の高密度化・反応物/生成物の輸送制御もまた、触媒機能向上に大きく寄与する要素であり、触媒利用化学反応プロセスの共通基盤的技術課題である。 そこで本プロジェクトでは、界面エネルギー制御に基づくナノ材料の高次構造制御研究を展開し、無機ナノ触媒(金属/金属酸化物ナノ粒子)のみならず有機ナノ触媒(酵素、錯体)の機能と性能を最大限に引き出すナノ触媒構造体形成技術基盤を構築する。最終的には本基盤を活用し、熱/電気化学プロセス、さらには酵素反応や発酵を使った生物プロセス、生物模倣プロセスによる革新的炭化水素系物質変換プロセスを実現する。 |