東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

矢島 秀伸(新領域創成研究部 助教)

Guillermo Haro 2015 Workshop
開催地/メキシコ・プエブラ

期間/2015.7.18-26

このたび、学際科学フロンティア研究所海外研究集会等発表支援プログラムに採択いただき、メキシコ・プエブラにあるメキシコ天文台にて開催されたGuilermo Haro 2015 Workshopに2015年7月18-26日の間参加しました。そこで、招待講演をおこない、星団内における大質量ブラックホール形成モデルの計算について最新の研究結果を発表しました。

この研究会は、"銀河中心の巨大ブラックホールはどのように作られたのか?" という天文学長年の謎にフォーカスしたもので、世界中からこの分野の研究者が招待され、1ヶ月に渡って開催されました。今回私は、巨大ブラックホールの最初の種がどのように出来るかについて、新たなモデルを提案しました。銀河同士が合体する際に、銀河中心に大量のガスが運ばれ、爆発的な星形成が誘起されることは昔から知られていました。そこで、星団の中心において星同士の合体により、太陽の千倍程度の重さのブラックホールが作られ、残りの星もその後ブラックホールに吸収される事で最終的に太陽の10万倍のブラックホールが作られる事を示しました。このモデルについて多くの参加者と議論し、沢山の有用なコメントをいただきました。また、理論・観測双方の最新のデータを知る事ができた事は非常に有用でした。この研究会は参加者が同じコテージに泊まり、食事も常に一緒に取るというスタイルでしたので、多くの参加者と交流する事ができました。このような機会を与えてくださいました海外研究集会等発表支援プログラムに深く感謝いたします。

メキシコ天文台前にてSOC chairのIsaac Shlosman氏と撮影

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