東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

鹿野 理子(新領域創成研究部 助教)

第23回世界心身医学会(WCPM)
開催地/イギリス・グラスゴー

期間/2015.8.18-24

学際科学フロンティア研究所の海外研究集会発表ご支援頂き、2015年8月19~8月22日にスコットランド、グラスゴーで開催されたICPM-第23回世界心身医学会議(23rd World Congress on Psychosomatic Medicine)に参加し、"Influence of alexithymia on brain activity during rectal distention in subjects with irritable bowel syndrome" というタイトルで、ポスター発表を行い、世界各国から参加された研究者と活発な議論を行ってきました。

今回の発表は、アレキシサイミア(失感情症)という心身症になりやすい性格傾向が、内臓痛を誘発した際の脳活動にどのように影響するかを検討したもので、自身の既報である健常群でのアレキシサイミアの影響の脳画像研究をさらに進め、過敏性腸症候群という実際の心身症患者における影響を見たものです。結果としては、実際の心身症患者では、脳の内臓感覚を処理する領域でアレキシサイミア傾向が高い患者ほど、局所脳活動が強くなっており、脳内での内臓痛処理機構にアレキシサイミア傾向が影響することが示唆されました。

今回の会議では、以前より他の学会でお会いしたり、あるいは論文上のよく名前を見かけるアレキシサイミア研究者と実際に対面して、議論が盛り上がり、グラスゴーでアレキシサイミアDinnerを楽しむことができました。そのフランクな食事の場で、次のアレキシサイミアエキスパートミーティングや、共同研究についてのアイディアを交換することができ、大変有意義な会合となりました。

このような機会を与えて頂いた若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムに感謝致します。

  • 左:グラスゴーコンベンションセンター

  • 右:グラスゴー大学

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