東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

黒澤俊介(学際支援プログラム 准教授)

2016 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference
開催地/フランス・ストラスブール

期間/2016.10.30-11.5

この度、学際科学フロンティア研究所の平成28年度若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムに採択いただき、2016年10月30日から11月5日まで、フランス・ストラスブールにて開催された2016 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference(IEEE NSS/MIC)に参加し、最近の研究成果について発表を行いました。 当会議は放射線科学およびその応用(原子核実験、核医学)で世界最大の国際会議であり、世界各国から約3000名以上が参加する規模です。 当会議のテーマは放射線検出に関連する材料、検出器開発、シミュレーションから、核医学の現場での利用、高エネルギー物理実験など基礎から応用、上流から下流までの幅広い分野の研究者、技術者が集まるものであり、1000件以上の発表がありました。今回、私は Scintillators というセッションで、" Scintillation Properties of Hafnium-Based Chloride Scintillator "および"Scintillation Properties of Gadolinium Pyrosilicate Crystals in High Temperature"という題目で2件の発表を行いました。本研究では高エネルギー物理学や核医学、環境モニタなどに利用される放射線検出素子であるシンチレータの新規材料開発に取り組んでおり、特にエネルギー分解能の優れた材料が要求されている。これまでの世界最高値は662keVのガンマ線入射で3%程度(FWHM値)を持つLaBr3(Ce)やSrI2(Tl)であるが、両者とも激しい潮解性も有しており、実用上の障壁となっていました。今回、2種類の材料(塩化物と酸化物)に注目し、結晶育成を試み、実際に3%程度のエネルギー分解能を持ちながら、潮解性がない新機材を開発して発表を行った。本材料は非常に魅力的な材料であり、会議中は様々な研究者と議論や情報交換を行うことができました。また、この議論のなかから、で、今後の研究の方向性に対する指針を得ることができました。また、他の研究者との意見交換も行え、今後の研究の更なる発展のきっかけが生まれました。 このような機会を与えてくださった若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムおよび、佐藤所長をはじめとします所内の皆様に厚く御礼申し上げます。

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