東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

木野 久志(新領域創成研究部 助教)

IEEE International Conference on 3D System Integration(3D IC)2016
開催地/アメリカ・サンフランシスコ

期間/2016.11.6-11.13

学際科学フロンティア研究所の若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムに採択して頂き、2016年11月9日~11月11日にサンフランシスコで開催されたThe IEEE International Conference on 3D System Integration (3DIC)に参加し、最近の研究成果について発表を行ってきました。また、会期前の11月7日にはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)電子工学専攻のIyer教授を訪問しました。研究成果を行った会議は3D LSI・システムに関する最も著名な国際会議の1つであり、世界中の主要な3D LSI研究者が一堂に会する会議です。また、会議前に訪問したIyer先生は半導体集積回路の分野では非常に著名な先生であり、最近ではCHIPS(Center for Heterogeneous Integration and Performance Scaling)と名付けられた電子デバイスの異種機能集積に関するコンソーシアムの代表なども務められています。

会議において私は”Drastic Reduction of Keep-Out-Zone in 3D-IC by Local Stress Suppression with Negative-CTE Filler”というタイトルで口頭発表を行いました。近年、プロセッサやメモリ、センサなどの異種機能を1チップに集積する手法が注目されています。しかしながら、異種機能の1チップ集積は異種材料の1チップ集積と同義であり、材料物性の違いから応力などの機械的信頼性が心配されています。私は異種機能集積されたチップの機械的信頼性を大きく向上させるため、新たに負の膨張係数を有する材料を用いたアンダーフィルという材料に関する発表を行いました。参加者の多くは電気・電子工学の専門家ということもあり、機械工学の領域を交えた本発表は多くの関心を集めました。また、UCLAではIyer先生のグループと活発な議論を行い、今後の研究を進める上で様々な重要な知見を得るとともに、近い将来の共同研究も視野に入った非常に意義のある訪問となりました。

このような貴重な機会を与えて頂いた若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムには心より感謝申し上げます。

  • 左:休憩中の発表会場の様子

  • 右:UCLAのマスコットの熊

PAGE TOP