東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

山本 英明(新領域創成研究部 助教)

European Materials Research Society(E-MRS)2017 Spring Meeting
派遣先/フランス・ストラスブール

期間/2017.5.23-5.27

学際科学フロンティア研究所平成29年度若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムの支援を受け、European Materials Research Society (E-MRS)のSpring Meeting(開催地:仏ストラスブール、開催期間:2017年5月22日‐26日)に参加しました。E-MRSでは年2会、大会を開催していて、Spring Meetingの参加者は約2,500人。Fall Meeting(ワルシャワ)は例年もう少し少なめの人数だそうです。メインホールで開催されたPlenary Sessionは800人ほどの聴衆が集まっていて、Wolfgang Knoll先生(オーストリア工科大学)の匂いセンサに関する発表を初めとして、各分野の著名な研究者による講演を聞くことができました。
 
今回の学会では、酸化チタンの光触媒能を活用して、材料表面の細胞親和性を培養環境下で局所改変する技術について口頭で発表しました(発表題目:"TiO2-assisted photocatalytic lithography: Applications in patterning neuronal cells and networks")。液中に置かれた試料表面の改質法についてはいくつかの先行研究がありますが、初代神経細胞の操作に適応可能な技術は限られています。酸化チタンを用いる手法はこれを打破する新しいアプローチになると考えています(Yamamoto et al., Biofabrication 6, 035021 (2014); Yamamoto et al., J. Vis. Exp. 104, e53045 (2015); Kono, Yamamoto et al., Jpn. J. Appl. Phys. 57, 027001 (2018)など)。また、本手法は水銀灯などの汎用光源を用いて行うことが可能で、かつ分子合成も必要としないため、他の種類の細胞での広い応用も期待されると考えています。
 
今回の研究発表にご支援をいただいた海外研究集会等発表支援プログラムに感謝いたします。
 
 
学会会場のエントランス(左)とメインホールでのプレナリーセッション(右)
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