東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

吉野 大輔(新領域創成研究部 助教)

The 3rd International Symposium on Mechanobiology
派遣先/シンガポール

期間/2017.12.10-12.15

この度、私は学際科学フロンティア研究所平成29年度若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムの支援を受け、シンガポールで2017年12月11日〜12月14日の4日間開催された3rd International Symposium on Mechanobiology(ISMB2017)に参加し、最近の研究成果について発表を行いました。3年に一度に開催されるメカノバイオロジーの国際会議で、18ヶ国から約270人が参加した比較的小規模なメカノバイオロジーに特化した会議です。2011年の上海、2014年の岡山に続き、今回が3回目でメカノバイオロジーの中心地の一つであるシンガポールでの開催でした。小規模な会議であるにもかかわらず、Plenary Lecture 7件、Special Lecture 1件、30の口頭発表セッション(各5〜6件の口頭発表)、ポスターセッションと非常に多くの発表があり、参加した研究者が濃密な議論を交わしていました。

私は、「A novel hydrostatic pressure microscopy for live cell imaging with high resolution」というタイトルでポスター発表を行いました。今回は、静水圧負荷環境下における細胞動態の高精細イメージングを可能にするために開発した新たな静水圧顕微鏡法について紹介を行いました。力学刺激に対する細胞応答とそのメカニズムを研究するメカノバイオロジー研究者にとって、外部力学環境を制御可能でライブイメージング可能なシステムは興味を引くところがあるのか、多くの研究者にポスターを見てもらうことができました。特に、循環器系のメカノバイオロジー研究を専門とする研究者には強い関心を持ってもらえました。今回の発表で紹介したシステム以前に開発した実験系についても詳細な議論ができ、今後の共同研究の可能性を模索する有意義な機会となりました。

また、これまでの研究総括を紹介したPlenary Lectureや最新の研究成果発表など、今後の自分自身の研究推進に有益な多くの情報を得ることができました。国によっては巨額の予算が投入されており、産業への還元も見え始めたメカノバイオロジーという新興の研究分野の勢いを感じることができ、自分自身の研究進捗に対する焦りを実感しつつも良い刺激となりました。

ISMB2017の参加に際し、貴重なご支援を与えてくださいました本支援プログラムに感謝申し上げます。

  • 左:学会会場前にて

  • 中央:Plenary Lectureの会場にて

  • 右:発表のポスター

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