東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

吉野 大輔(新領域創成研究部 助教)

8th World Congress of Biomechanics
開催地/アイルランド・ダブリン

期間/2018.7.7-7.12

この度、私は学際科学フロンティア研究所平成30年度若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムの支援を受け、アイルランド・ダブリンで2018年7月8日〜7月12日の5日間開催された8th World Congress of Biomechanics (WCB2018)に参加し、最近の研究成果について発表を行いました。世界各国から4000人を超える研究者が参加する4年に一度に開催されるバイオメカニクス・生体医工学の世界最大の国際会議です。2014年のアメリカ・ボストンに続き、今回が8回目の開催でした。11件のPlenary lecture、376件のInvited talks、260件のScientific Sessions(1496件の口頭発表と2086件のポスター発表を含む)と非常に多くの発表があり、参加した研究者が濃密な議論を交わしていました。
私は、「Fluid shear flow with spatial gradient regulates vascular endothelial mechanoresponses」というタイトルで招待講演を行いました。講演では、動脈瘤好発部位の空間的なせん断応力勾配を有する流れ場における血管内皮細胞の特徴的な形態応答を誘導するメカニズムについて紹介しました。血流刺激に対する細胞応答とそのメカニズムを研究する研究者が多く参加するセッションであったため、力学的観点から血管内皮細胞の血流応答メカニズムを明らかにした私自身の研究成果についても興味を持ってもらうことができました。講演終了後の質疑応答のみならず、セッション終了後の参加研究者との詳細な議論により、今後の研究に対する技術的な課題の抽出や血流応答メカニズムの研究に対する新たな研究の糸口を掴むことができました。
 また、これまでの研究総括を紹介したPlenary lecture、Invited talkや最新の研究成果に関するポスター発表などから、今後の自分自身の研究推進に有益な多くの情報を得ることができました。参加していた海外共同研究者と今後の共同研究について議論することもできたため、非常に有意義な機会となりました。

WCB2018の参加に際し、貴重なご支援を与えてくださいました本支援プログラムに感謝申し上げます。

写真(左):学会会場にて
写真(右):Prof. Lim(共同研究者)のPlenary Lecture

学会会場付近からのダブリンの街並

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