公募研究
海外研究集会等発表支援 報告
金村 進吾(新領域創成研究部 助教)
EMBO Workshop The endoplasmic reticulum – guardian of cellular homeostasis, Barga, Italy
2024.10.18-10.29
この度、海外研究集会等発表支援プログラムのご支援をいただき、イタリアのバルガで開催された国際会議EMBO Workshop “The endoplasmic reticulum – guardian of cellular homeostasis”に参加しました。EMBOワークショップは、ヨーロッパ分子生物学機構(EMBO)が主催する専門的な科学会議です。生命科学の多様な分野での研究者交流やコラボレーションを促進することを目的としています。本ワークショップでは、細胞小器官のひとつ小胞体(ER)をテーマに、小胞体関連研究を行っている世界中の著名な研究者の方々が参加しました。小胞体はタンパク質の立体構造形成、分解やストレス応答など多様な反応場であり、タンパク質の品質を管理する場です。このため小胞体研究は細胞の恒常性を維持するタンパク質を理解するためには非常に重要な研究分野となっています。
私は「Understanding the mechanism of viral inactivation by extracellular redox enzymes」というタイトルで、酸化還元酵素による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスSARS-CoV-2の失活化、感染抑制に関する最新の知見を報告しました。会議では小胞体研究では著名なサンラファエル医科大(ミラノ)のProf. Roberto Sitiaらとの議論により、新たな課題も生まれ、共同研究を行う流れにもなりました。また、他の発表者との情報交換など密な国際交流ができ、非常に有意義な学会参加となりました。このように本プログラムの支援により有意義な国際会議に出席できたことを心より感謝申し上げます。


会場の風景