東北大学
学際科学フロンティア研究所

公募研究

海外研究集会等発表支援 報告

佐々木 健志(遠藤グループ・博士課程後期2年)

IEEE SOI-3D-Subthreshold Microelectronics Technology Unified Conference
開催地/アメリカ・カリフォルニア

期間/2013.10.6-12

2013年10月7日から10日までアメリカのカリフォルニア州モントレーで開催された、IEEE SOI-3D-Subthreshold Microelectronics Technology Unified Conference (IEEE S3S)学会に参加し、研究成果を発表して参りました。IEEE S3S学会は、これまでCMOS技術の最先端を議論してきたIEEE International SOI ConferenceとIEEE Subthreshold Microelectronics Conferenceという2つの学会に加え、3次元集積化技術を新たなトピックとして含め、世界中の学術界及び産業界から研究者達が集まり、活発な議論を戦わせる、今年から始まった新しい学会です。

現在、主に使用されている平面型MOSFETでは、無駄な電力として消費される待機電力の原因である、リーク電流が、微細化と共に指数関数的に増加し、深刻な課題となっています。この課題を克服するため、私は、縦型MOSFETに注目し、研究を行っています。現在、使用されている平面型MOSFETやDouble Gate型MOSFETでは、ゲート絶縁膜に高誘電率(High-k)材料を使用し、その誘電率を高めると、リーク電流(DIBL)が増加する課題がありました。特に、今回のIEEE S3S学会で、私は、縦型MOSFETにおいて、このHigh-k材料が原因となるリーク電流(DIBL)を著しく抑制できることを理論的に検証し、解明したことを発表しました。本研究を世界の研究者に知らしめると共に、今年から始まった新しい学会で、CMOS技術の最先端に関する議論を行うことで、今後の縦型MOSFETの高性能化研究に有益な知見を得ました。今後、さらに研鑚を積んでいくことで、高性能、且つ、低消費電力な縦型MOSFETの研究を通して、豊かな情報化社会への貢献を目指していきます。

このような機会を与えていただいた学際フロンティア研究所若手研究者海外研究集会等発表支援プログラムに感謝申し上げます。

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