新領域創成研究部
研究分野 | 認知神経科学、心身医学 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 日本ヒト脳機能マッピング学会、日本心身医学会 |
研究概要 | |
身体像の歪みとは、自己身体認知(自分の体に関する大きさ・状態・感情等の認識)がうまくいっていない状態であり、摂食障害の重要な原因の一つです。健康な方でもこの歪みを持っている人がいることがわかっており、また、治療の予後にも関わることが明らかになってきました。しかしながら、これまでの身体像の歪みに関する研究では摂食障害との関係に焦点が当てられており、その根本的なメカニズムであると考えられている自己身体認知との関係性についてはあまりわかっていませんでした。 私は、VR(Virtual Reality)を利用することで、身体像の歪みを自己身体認知の枠組み内に位置付けることを目指しています。VR環境では、自分の体を見下ろしたり、鏡で見たりしている状態を再現することが可能であり、VRアバターに対して「自分の体である」という感覚を持つこと、すなわち自己身体認知を再現できることがわかっています。この特徴を利用し、VRアバターの大きさを変化させることで身体像の歪みを計測し、その際の脳活動を調べることで、自己身体認知の枠組みにおける身体像の歪み成立の神経メカニズムの解明に取り組みます。また、そのメカニズムに基づいて、VRを利用した介入手法の確立・その作用機序の解明も目標としています。 さらに、これらの研究を通して、身体像の歪みを生む原因の一つである社会による「理想的な体型」への圧力の影響や、どのようにして理想像が形成・共有されるのか、といった社会学的側面の疑問にも取り組んでいきたいと考えています。 |