受賞
2024.07.02
東北大学に所属する助教22名に「東北大学プロミネントリサーチフェロー」の称号が新たに付与され、学際科学フロンティア研究所(学際研)からは5名が選ばれました。
「東北大学プロミネント
研究分野 | 無線通信 |
---|---|
主な研究テーマ |
|
所属学会 | IEEE,電子情報通信学会 |
研究概要 | |
無線通信技術において、ミリ・サブテラヘルツ帯の開拓が進められていますが、高周波数帯域の電波は障害物遮蔽などの通信環境の変動による影響を受けやすいことが課題です。このような環境条件の変化が無線通信の性能に及ぼす影響について理解を深めることは、次世代の情報インフラを支える無線通信システムを考える上で極めて重要です。そこで、下記の2点の研究を推進することで、「無線通信システムにとって最適な電波伝搬空間は何か?」、「最適な電波伝搬空間をどのように設計するか?」という問いに挑戦しています。 (1) IRSによる動的伝搬路制御法の創成 表面での反射位相応答を変更・制御できる知的電波反射面IRSを用いて、電波伝搬を動的に制御する方法を開発します。さらに、多素子アンテナとIRSを連成させた電波伝搬の動的制御機能を活用し、通信・センシングに関して最適な電波空間を設計する方法論を構築します。これにより、外乱が多い環境におけるセンシング性能の向上、環境の変化に頑強な通信を実現するとともに、使用電力量の削減することを目指しています。 (2) 通信/建築学アプローチによる電波伝搬空間設計法の創成 建物やインフラ構造物など不変的で固定された物理的反射体の設置方法と無線システム設計を融合させた「通信/建築学アプローチ」を創成することにより、電波空間を合理的に設計するための学際的手法を構築 します。また、高度経済成長期の多くの建造物が経年劣化により解体・新築される場合が多くなっている現況を考慮して、電波空間の最適化の観点から建物の形状、レイアウト、配向、壁面構造などを設計する新たな建築・都市設計方法を開発します。
|