受賞
2024.07.02
東北大学に所属する助教22名に「東北大学プロミネントリサーチフェロー」の称号が新たに付与され、学際科学フロンティア研究所(学際研)からは5名が選ばれました。
「東北大学プロミネント
研究分野 | 構造生物学、分子生物学、生化学、遺伝学 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 日本RNA学会、日本分子生物学会 |
研究概要 | |
私達生物が持つDNAにコードされている遺伝情報は、メッセンジャーRNA (mRNA)に転写された後に細胞質に輸送され、リボソームによってタンパク質に”翻訳”されることで、その機能・役割を発揮します。”翻訳”を担うリボソームは、リボソームRNA (rRNA)とタンパク質で構成された巨大複合体で、多様な翻訳制御機構において中心的な役割を担っています。近年、リボソーム上で行われる翻訳制御機構に関する研究が急速に発展し、生理的機能・疾病との関係や、新たな創薬のターゲットとして注目されています。しかし、これらの研究を正確に進めるためには、翻訳制御因子の分子構造や詳細な機能、およびリボソーム上での振る舞いを理解することが不可欠です。 そこで、1)リボソームに結合して翻訳を調節する因子や、2) mRNAに結合し効率よくリボソームへと輸送するタンパク質、また3)リボソームに限らず多種多様なRNA/タンパク質を修飾する酵素等に着目し、極低温(クライオ)電子顕微鏡構造解析を中心に解析を行ないます。出芽酵母や培養細胞等を用いた遺伝学、生化学、翻訳動態解析、分子動態解析、細胞生物学等を組み合わせ、詳細な分子機能の解明と分子の”ふるまい”の可視化を目指します。また、構造解析を中心に新たな制御因子の発見および役割と振る舞いを明らかにすることで、生体内での機能を理解し疾患研究や創薬開発に発展・寄与できると期待しています。 |