会議発表・論文・出版
2021.06.11
社会における意見や行動、アイデアの拡散は、情報カスケードと呼ばれ、直感的には感染症のように人からひとへの拡散を通して広がっていくと考えられます。これまで情報カスケードを直接観測して分析することはでき
研究分野 | ネットワーク科学、数理モデリング |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 日本物理学会 |
研究概要 | |
感染症の発症、意見や情報の伝播、神経系のスパイク信号、企業の倒産などは、それぞれ、人々、神経細胞、企業から構成されるネットワーク上で生じる多様な現象であるが、イベントが次のイベントの発生を引き起こすという共通点があり、それらは伝播現象と総称される。これらは類似した数理モデルを用いて解析を行うことができる。 近年、人間の活動や経済活動に関連したデータが利用できるようになってきている。特にネットワーク構造を持ったデータを活用する事で、感染症などの伝播現象に対して、伝播予測や伝播抑制策の提案を行う事が期待されるが、そのためにはデータを分析するのに必要な基盤理論を構築することが重要である。 本研究計画では、特にネットワーク構造を持ったデータに着目し、データを分析する事に必要な基盤理論を構築する。特に、人の移動のデータを取り入れた感染症の伝播予測を行う。また、金融ネットワークにおけるショックの連鎖の数理モデリングによりショック拡大の抑制策の提案を行う。 |