お知らせ
2021.12.01
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は、創発的研究支援事業の2021年度研究提案募集における新規採択研究代表者および研究課題を決定しました。
応募総数2,314件に対
研究分野 | 電気化学・プローブ顕微鏡・生細胞計測 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 電気化学会・細胞生物学会・生化学会 |
研究概要 | |
我々は普段、視覚を通じて光から物体を観測していますが、微小領域では光の波長に起因する分解能の制限が存在します。従って、機能発現に重要な役割を担うナノスケール領域を把握するには、一般的な光学系以外の手法が求められます。そこで、ナノ領域の構造・化学的な変化を捉えるため、現在まで様々な可視化技術が開発されてきました。走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、ナノスケール領域の観察が可能な技術群の一つであり、針状に尖ったプローブを走査して、プローブ-試料間で生じる種々の物理量から像を取得できます。私は、その中でも電気化学反応を利用して像を取得するSPMを専門としており、装置開発や計測を行っています。 主に用いている走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は、試料近くで生じる電流の減少を利用しているため、試料との力学的な相互作用を必要とせず、試料表面のナノスケールの形状などを計測できます。従って、繊細な細胞にダメージを与えることなく、自然な状態の細胞の動きを観察できます。また、プローブにナノスケールまで先鋭化したガラスピペットを用いるため、ピペット系を利用した局所刺激・回収・改変なども可能です。 私は、SICMを用いた形状測定、局所ハンドリングなどから、細胞機序の解明につながる知見の獲得を目指し、研究を行っています。他にも、用途に応じて様々な電気化学顕微鏡技術を開発・使用しており、生物試料以外の様々な領域への展開を模索しています。 |