会議発表・論文・出版
2024.01.09
東北大学学際科学フロンティア研究所の柿沼薫助教 (現:アブドラ王立科学技術大学 Senior Researcher)、田村光平助教(現:東北大学東北アジア研究センター准教授)らの研究グループは、東京
研究分野 | 環境学 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 日本生態学会、水文・水資源学会、American Geophysical Union, Japan Geoscience Union |
研究概要 | |
将来の気候変動は、生態系や人間社会へどのような影響を与えるでしょうか?この問題に取り組むためには、気候、生態系と人間社会を別々に捉えるだけではなく、それらのつながりを考慮することが重要です。しかし、これまで気候や生態系に関しては自然科学、人間社会に関しては社会科学と別々の学問分野で研究されてきました。そこで私は、気候、生態系そして人間社会が築いてきた関係に着目して研究に取り組んでいます。例えば、モンゴル草原の干ばつがとても多い地域では、乾燥が厳しいため植物は少なくまばらに分布しています。この地域の遊牧民は、家畜とともに頻繁にまた長距離移動することで、まばらな植物を利用でき、干ばつをしのいできました。一方で、比較的湿潤な地域では、植物が安定的に分布しているため、遊牧民の移動距離は短くなる傾向にあります。つまり、干ばつが多い地域では、湿潤な地域に比べて、遊牧民の移動性が高く、干ばつに対応できる遊牧を発展させてきたといえます。では今後、もし干ばつが増えたら、各地域の草原や遊牧民の移動はどうなるでしょうか?このように、気候、生態系そして人間社会のつながりに着目し、将来の気候変動に対して、生態系と人間社会はどのような応答をするかを研究しています。現地フィールド調査から、地球規模で整備されたデータの解析まで、様々なスケールで研究を実施し、環境変動下の人間社会と生態系の持続的関係を複数スケールで解明することを目指しています。 |