過去の在籍教員
在職期間:2014.4-2022.3
青木(木嶌) 英恵Hanae Kijima
助教物質材料・エネルギー
- メンター教員
- 教授
- 増本 博(学際科学フロンティア研究所)
研究分野 | 高周波軟磁性薄膜、機能性材料 |
---|---|
主な研究テーマ |
|
所属学会 | 金属学会、磁気学会 |
研究概要 | |
近年、電力不足問題などから、新規なエネルギー回収技術への関心が高まっています。光や振動、熱、電磁波など、身の回りの小さな環境エネルギーを収穫して、我々が使用できる電気エネルギーの形に変換する技術は「エナジーハーベスティング」と呼ばれ、発電量は小さいながらも、近未来の自立式ユビキタス電源になりうる可能性を秘めています。その中でも、私は通信用途で使用されない余剰な電磁波エネルギーに着目し、それらを捕集、直流電流に変換する機能を有する「エナジーハーベスティング用アンテナ(レクテナ)」を研究テーマとして選びました。ウェアラブル端末やスマート電源への無線給電技術への応用も期待されます。 応用化に向けて、高効率に電磁波エネルギーを電気エネルギーに変換するには、何が必要でしょうか。ひとつとして、広い周波数帯域の電磁波に対応したアンテナ作製することが挙げられます。しかしながら、高周波帯域(MHz ~ GHz)の電磁波の波長長さに対応させて、アンテナ形状を設計する方法ではデバイスの大型化・低効率化が避けられません。電磁波は侵入する媒体材料の透磁率(μ)および誘電率(ε)が大きいと波長が短くなる性質があります。この性質を利用して、アンテナの媒質材料に、磁性材料(high-μ)または誘電材料(high-ε)を用いることで、アンテナを小型化することができます。 これまで私は材料分野において、磁性ナノ粒子を誘電体中に分散させたナノヘテロ複相膜の創製を行ってきました。これらのhigh-μ, high-ε複相膜をアンテナ材料へ応用すれば、波長短縮効果からアンテナ素子の小型化が期待できます。今後は、ナノレベルの材料構造制御に加えて、デバイス分野の微細素子化に取り組み、新規エナジーハーベスティングデバイスの設計・開発を行ってまいります。異分野の知見を深めつつ、環境や医療などの幅広い分野へ学際的に展開して行きたいと考えております。 |
関連記事一覧
- 受賞2024.01.22増本研究室(先端学際基幹研究部・物質材料・エネルギー領域)の内山 智元さん(東北大学大学院工学研究科博士課程1年)が、「令和5年度 日本セラミックス協会 東北北海道支部 研究発表会(2023年11月
- お知らせ2023.09.152023年8月26日、金属材料研究所において、仙台市内の高校生を対象とした公開講演会「ナノスケールの世界 材料科学へのいざないと電子顕微鏡」を開催しました。 学際科学フロン
- 受賞2022.10.04増本研究室(先端学際基幹研究部・物質材料・エネルギー領域)の内山智元さん(東北大学大学院工学研究科修士課程2年)が、日本セラミックス協会 第35回秋季シンポジウム:2022年9月14~16日:徳島大