過去の在籍教員
在籍期間:2015.4-2019.3
丹羽 伸介Shinsuke Niwa
助教生命・環境
- メンター教員(当時)
- 教授
- 杉本 亜砂子(大学院生命科学研究科)
研究分野 | 細胞生物学、神経科学 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 細胞生物学会、米国細胞生物学会、分子生物学会、解剖学会 |
研究概要 | |
我々の体を構成する細胞はその機能に応じてさまざまな「形」を持っています。脳にある神経細胞は軸索と呼ばれるケーブルを使って離れた場所にある神経細胞に情報伝達をしますし、鼻にある嗅細胞は繊毛と呼ばれるアンテナを外界に伸ばすことでにおいを感知します。ケーブルやアンテナが長すぎたり、あるいは短すぎたりすると困ったことになるので、何らかの機構によってこれらのサイズは適切に制御されているはずです。 近年、(1)細胞内物質輸送 と(2)微小管細胞骨格系の制御 のふたつのメカニズムが細胞のサイズ制御と密接に関係がありそうだということがわかってきました。キネシンスーパーファミリーと呼ばれるモータータンパク質が両方の過程で重要な役割を持っており、細胞のサイズを決定する重要な因子であることが私たちのこれまでの研究の中で偶然わかってきました。細胞が何らかの手段で自分のサイズを計測し、それをキネシンスーパーファミリーにフィードバックすることで細胞は適切なサイズを保っていると私たちは考えています。このメカニズムの解明をC.elegansというモデル生物の感覚受容細胞を用いることで推し進めます。これまでの解析でこの過程には遺伝性疾患の原因遺伝子が関与していることが明らかになりつつあります。
【参考文献】 Niwa S. "The nephronophthisis-related gene ift-139 is required for ciliogenesis in Caenorhabditis elegans" (2016) Scientific Reports Niwa S., Lipton DM., Morikawa M., Zhao C., Hirokawa N., Lu H., Shen K. "Autoinhibition of a neuronal kinesin UNC-104/KIF1A regulates the size and density of synapses" (2016) Cell Reports Tanaka Y.,* Niwa S.*, Dong M.* (同等貢献), Farkhondeh A., Wang L., Zhou R., and Hirokawa N. "The molecular motor KIF1A transports the TrkA neurotrophin receptor and is essential for sensory neuron survival and function." (2016) Neuron |
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