会議発表・論文・出版
2016.01.05
下權谷祐児助教(新領域創成研究部)
『Scientific Reports』に論文掲載、および報道発表
掲載日/平成27年12月22日
本研究所の下權谷祐児は、細菌のべん毛(
研究分野 | 生体流体力学 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 日本機械学会 |
研究概要 | |
脳動脈瘤(りゅう)とは脳の血管の一部が病的に膨らむ血管病です。その破裂によりクモ膜下出血が引き起こされ、多くの人命が失われていることから(日本で年間1万人以上)、脳動脈瘤の発生や破裂の問題は医学的に重要な研究課題となっています。 それらのメカニズムは未だよくわかっていませんが、これまでの研究により、「血流による血管壁への力学的負荷/刺激」が脳動脈瘤の発生に対して重要な役割を果たしていることが示唆されています。本研究では、血流による力学的負荷/刺激の時間的あるいは空間的な変動と脳動脈瘤発生との関連に注目しています。そうした時間的あるいは空間的な変動現象の詳細な評価を可能にするのが、医用画像処理と計算流体力学の融合技術です。前者はCTあるいはMRIなどの医用画像に基づいてその人自身の血管形状を仮想的に構築する技術であり、後者は血液の流れを流体力学の方程式に基づいて数値的にモデル化する技術です。これらの技術を融合することで、「その人自身の血行動態」を再現することができるようになります。我々はこのような技術および医学研究者/医療機関との密な連携を基盤として、脳動脈瘤の血行力学的危険因子の同定を目指した学際共同研究を行っています。 |