会議発表・論文・出版
2017.10.20
杉本 周作 助教(新領域創成研究部)
「Scientific Reports」に論文掲載
掲載日/2017年9月19日
東北沖には、直径約300kmの海洋暖水渦が分布しており、
在職期間:2014.1-2018.12
助教先端基礎科学
研究分野 | 海洋物理学・大気力学 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 日本海洋学会,日本気象学会,American Geophysical Union,American Meteorological Society |
研究概要 | |
東北大学からほど近い三陸沖では、黒潮と親潮がせめぎあっており、豊かな漁場としても有名です。また、温帯低気圧は、この三陸沖上空を通過する際に急速に発達することが報告されており、この急発達に伴う暴風・豪雨・豪雪は宮城県を含む太平洋沿岸の都市に甚大な被害をもたらします。すなわち、この東北三陸沖というのは、自然科学(海洋学・気象学)の話題に留まらず、自然災害への防災・減災の観点でも非常に意義深い地域なのです。 この三陸沖では、膨大な熱が海洋から大気に向けて放出されています。その値、実に、1000 W/m2にも及ぶことがあります。これは、世界最大規模の放出量であり、この熱をエネルギーとすることで温帯低気圧が急発達すると考えられています。それゆえに、この三陸沖での、大気海洋間の熱交換物理機構を解明することが必要不可欠です。 私の研究では、船舶による観測資料、人工衛星観測資料等を活用することで、この三陸沖海洋構造の実態解明を目指しています。そして、数値シミュレーション解析を行うことで、海洋が大気場に及ぼす影響を理解することで、海から始まる天気予報の確立を目的としています。 |