会議発表・論文・出版
2023.07.25
北海道大学大学院理学研究院の常松友美講師(前所属 東北大学大学院生命科学研究科兼学際科学フロンティア研究所、現 学際科学フロンティア研究所客員准教授)らの研究グループは、英国ストラスクライド大学の坂
在職期間:2017.4-2019.3
助教生命・環境
研究分野 | 睡眠脳科学、電気生理学 |
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主な研究テーマ |
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所属学会 | 日本睡眠学会、日本神経科学学会、日本生理学会、日本薬理学会、北米神経科学学会 |
研究概要 | |
人生の3分の1もの時間を過ごす睡眠は、生存に必須の本能行動のひとつです。しかしながら、現在のところ、睡眠の「機能」は、脳科学における最大の謎のひとつとなっています。私は、この謎に迫るため、その足がかりとして、マウスを用いて睡眠覚醒制御機構の解明を行ってきました。なお、哺乳類の睡眠ステージは、レム(急速眼球運動)睡眠とノンレム睡眠からなり、それぞれ全く異なる脳活動を呈しています。 まず、睡眠覚醒を制御する神経を同定するために、オプトジェネティクスという方法を用いました。この手法により、特定の神経に光駆動タンパク質を発現させることで、特定の神経活動を、高い時間解像度で人為的に制御することが可能です(図)。視床下部外側野に局在するオレキシン産生神経活動を抑制すると、覚醒からノンレム睡眠へと移行すること、また、メラニン凝集ホルモン神経活動を活性化すると、ノンレム睡眠からレム睡眠へと移行することを明らかにしました(Tsunematsu T et al., J Neurosci, 2011 and 2014)。 また、英国留学先では、多電極シリコンプローブを用い、睡眠覚醒を繰り返すマウスから、睡眠制御に関わる脳幹や、記憶に重要な役割を持つ大脳皮質、海馬の多神経活動を記録しました。ノンレム睡眠中、およびレム睡眠中の情報処理、特に神経活動パターンや同期性に着目することで、睡眠の機能に迫りたいと考えています。 これまで習得してきた様々な手法を駆使し、睡眠覚醒メカニズムや生理的機能を明らかにする研究を展開していきたいと考えています。 |