トピックス
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お知らせ2014.06.20
津村 耕司 助教(新領域創成研究部) 論文発表と記者会見のお知らせ 掲載日:2016年1月30日 津村耕司助教は、2014年6月19日に学術総合センター(東京都千代田区)にて「ガリレオ衛星が「月食」中に謎の発光? すばる望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で観測」というタイトルで研究成果に関する記者会見を行いました。研究内容の詳細については、下記の発表論文および国立天文台のリリースサイトやクロスオーバー第22号の記事をご参照ください。重要なポイントとしては、本研究成果は、まさに学際的なコラボレーションの下に達成されたという点です。本研究の本来の目的は、「遠方宇宙での星形成」を観測的に探りたいというものです。その為に、真っ暗だと予想されていたガリレオ衛星食を遮光板として用いて、まぶしい前景の太陽系内からの光(黄道光)から、淡い遠方宇宙からの光を分離するという作戦だったのですが、いざ観測してみると、遮光板として使う予定だったガリレオ衛星食が明るかったのです。そこで、最初は天文学者だけだった研究チームに惑星科学者にも加わって頂き、学際的なチームを組んで検討を進めた結果、今回の研究成果につながりました。まさに天文学と惑星科学を学際的に融合させた成果だと言えます。 この研究成果は、2014年7月10日に発行される天文学論文誌『アストロフィジカルジャーナル』789 号に掲載予定です。また、この研究成果は、科学研究費補助金 24111717 および 26800112 によるサポートを受けています。 なお、今回のプレス発表に際して、国内外のニュースサイト等で多数報道されております。 発表論文(「IOPscience」サイトへリンク): Tsumura et al. 2014, "Near-infrared Brightness of the Galilean Satellites Eclipsed in Jovian Shadow: A New Technique to Investigate Jovian Upper Atmosphere”, The Astrophysical Journal, Volume 789, Issue 2, article id. 122, 6 pp. (2014) 関連ページ(外部の関連ウェブサイトへリンク): 国立天文台すばる望遠鏡 「ガリレオ衛星が「月食」中に謎の発光? すばる望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で観測」 報道関連ページ(外部の関連ウェブサイトへリンク): Space.com, SciencePortal, AstroArts, 日本経済新聞, デーリー東北, 佐賀新聞, 琉球新報, 中日新聞, 静岡新聞, 京都新聞, 河北新報, 山形新聞, 神戸新聞 など 関連ページ: 津村助教の研究者情報
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受賞2014.05.16
鬼沢直哉助教(新領域創成研究部) 第20回IEEE非同期式回路とシステムに関する国際シンポジウム(ASYNC2014,2014年5月12-14日開催)「Best Paper Finalist」を受賞 鬼沢直哉助教は,第20回IEEE非同期式回路とシステムに関する国際シンポジウム(ASYNC2014,2014年5月12-14日開催)において「Best Paper Finalist」を受賞しました.本賞は,ASYNC2014において講演を行い,最優秀論文賞にノミネートされた論文に贈呈される賞です. 受賞論文: 「A Compact Soft-Error Tolerant Asynchronous TCAM Based on a Transistor/Magnetic-Tunnel-Junction Hybrid Dual-Rail Word Structure」 問い合わせ先: 電気通信研究所 ブレインウェア実験施設 新概念VLSIシステム研究部 助教 鬼沢 直哉
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研究会等のお知らせ2014.05.16
第69回インフォーマルセミナーのご案内(PDF) 講師:古本祥三 准教授(学際科学フロンティア研究所) 場所:学際科学フロンティア研究所3階 交流スペース
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会議発表・論文・出版2014.05.07
當真賢二助教(新領域創成研究部) Nature誌(5月8日付)に論文掲載予定 宇宙最大の爆発現象ガンマ線バーストについて、その残光が高い円偏光度を持つことが観測で明らかになりました。多国間の共同研究グループにおいて、本研究所の當真賢二助教は、この結果の理論的解釈を行い、残光を生成する衝撃波の構造について新しい仮説を提唱しました。ガンマ線バーストが作るような高エネルギー衝撃波は、地球上では実現できない極限状態のプラズマとして注目されつつあり、宇宙物理学とプラズマ物理学の学際的研究対象です。本研究は、そこに新たな研究の方向性を示すものとなっています。論文は、5月8日Nature誌に掲載される予定です。 発表論文: K. Wiersema, S. Covino, K. Toma, et al., “Circular polarization in the optical afterglow of GRB 121024A", Nature in press (2014)(Nature誌ウェブサイトへリンク) 研究の概説(本学大学院理学研究科 NEWS 研究成果 5月2日付ページへリンク) 関連ページ: 當真助教の研究者情報
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受賞2014.04.07
當真賢二助教(新領域創成研究部) 第25回(2013年度)日本天文学会研究奨励賞 第8回(2014年)日本物理学会若手奨励賞 本研究所の當真賢二助教は、2014年3月、第25回(2013年度)日本天文学会研究奨励賞および第8回(2014年)日本物理学会若手奨励賞を受賞しました。これらは氏の「ガンマ線バーストの偏光と相対論的ジェットの研究」の一連の独創的な理論研究成果が評価されたものです。天文学会では特に、ガンマ線バーストの偏光の理論予測とそれに基づいた観測衛星の提案が評価されました。実際に偏光検出器が日本のIKAROSソーラーセイル実証機に搭載され、ガンマ線偏光の初検出を導き理論モデルを発展させました。これは、理論天文学と観測技術工学が学際的に融合した研究の成果です。氏はさらに、宇宙からのガンマ線偏光の検出という事実から、CPT対称性の破れにこれまでで最も厳しい制限を与えるという成果も上げ、物理学会で高い評価を受けました。これは天文学と基礎物理学の学際的成果となっています。 参考ページ: 第25回日本天文学会研究奨励賞受賞理由(リンク先のPDFが開きます) 第8回日本物理学会若手奨励賞(宇宙線・宇宙物理領域)