トピックス
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お知らせ2017.11.17
津村 耕司 助教(新領域創成研究部) 宮古テレビ『MTVサンデートピック』への出演 放送日/2017年11月19日 新領域創成研究部の津村耕司助教は、太陽系外縁部に存在すると考えられている氷小天体の世界初検出をめざす天文観測プロジェクトOASES(研究代表者:有松亘氏(国立天文台))に参加しています。 今年の夏に、津村助教らは宮古島に滞在して観測を実施しましたが、その時の様子について地元ケーブルテレビ局から取材を受け、30分番組として放送されますのでご案内します。 宮古島テレビ MTVサンデートピック「OASES 氷小天体を探せ」 放送日/2017年11月19日19:30 ※再放送/11月19日24:00, 11月22日18:00, 11月25日17:30
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会議発表・論文・出版2017.11.17
野田 博文 助教(新領域創成研究部) 『Nature』に論文掲載 掲載日/2017年11月14日 新領域創成研究部の野田博文助教が所属する研究グループは、X線天文衛星「ひとみ」に搭載された「精密軟X線分光装置(Soft X-ray Spectrometer; SXS)」によるペルセウス座銀河団のX線観測データを、鉄属元素(クロム、マンガン、鉄、ニッケル)からの輝線に着目して解析しました。その結果、SXSが持つ従来の装置より約20倍高い分高性能のおかげで、元素量をこれまでより正確に測定することに成功し、ペルセウス座銀河団中心部の鉄属元素の組成比が太陽のものと同じであることを突き止めました。銀河団は宇宙最大の天体で宇宙誕生から現在までに合成された元素をため込んでおり、宇宙の平均的な化学組成を持つと考えられるため、本結果は、太陽の元素組成が宇宙の平均的な化学組成であったことを示唆しています。さらに鉄属元素の主要な生成源と考えられるIa型超新星爆発の性質にも制限を与えることに成功しました。 本研究成果は、2017日11月14日英国科学誌「ネイチャー」のオンライン版に掲載されました。 論文情報: Hitomi collaboration, “Solar Abundance Ratios of the Iron-Peak Elements in the Perseus Cluster”, nature (Published online:13 November 2017)doi:10.1038/nature243 プレスリリース: 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
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会議発表・論文・出版2017.11.13
早瀬 元 助教(新領域創成研究部) 『Applied Materials Today』に論文掲載、および報道発表 プレスリリース/2017年11月10日 新領域創成研究部の早瀬元・助教は、名古屋大学 大矢康貴・技術職員とともに、市販魔法瓶水筒にシリコーン組成モノリス型多孔体「マシュマロゲル」を詰めることで作製可能な、簡易な凍結胚運搬容器(小型ドライシッパー)を開発しました。−150°C以下を長時間保持可能な器具をDIYで作製可能であることから、動物胚や精子などを近隣施設へ運搬する際に活用されることが期待されます。本成果は11月1日にApplied Materials Todayで公開され、11月10日に本学よりプレスリリースされました。 論文情報: Hayase, G.; Ohya, Y. "Marshmallow-like silicone gels as flexible thermal insulators and liquid nitrogen retention materials and their application in containers for cryopreserved embryos", Applied Materials Today 2017, 9, 560-565. doi:10.1016/j.apmt.2017.10.004 市販の菓子型を用いて作製したマシュマロゲルの外観と微細構造。 プレスリリース: 東北大学
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受賞2017.11.10
曹 洋さん(増本グループ学振特別研究員(PD)) 平成29年度 日本セラミックス協会 東北北海道支部研究発表会 「優秀発表賞」を受賞 受賞発表日/2017年11月2日 増本研究室(先端学際基幹研究部・物質材料・エネルギー領域)の曹 洋さん(学振特別研究員(PD))が、 「平成 29年度 日本セラミックス協会 東北北海道支部研究発表会(2017年11月7日:仙台)において、「優秀発表賞」を受賞しました。 本賞は、全発表の中で、優れた内容の発表に対して与えられる学会賞です。 この成果は、東北大学および電磁材料研究所の共同研究により得られたものです。 タイトル: Dielectric and magneto-dielectric responses in (Co-Fe-Si)-(Mg-F) nanocomposite films. 受賞者名: 曹 洋(学際研) 小林伸聖(電磁材料研究所) 大沼繁弘(電磁材料研究所、学際研客員教授) 増本 博(学際研) #s3gt_translate_tooltip_mini { display: none !important; #s3gt_translate_tooltip_mini { display: none !important; }
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研究会等のお知らせ2017.11.10
平成29年度後期 全領域合同研究交流会(第2回)のご案内(PDF) 発表者:山下琢磨 博士研究教育院生(先端基礎科学領域) ほか 場所:学際科学フロンティア研究所1階 大セミナー室 ■全領域合同研究交流会について(29年度後期開催日程掲載)
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受賞2017.11.06
王 誠さん(増本グループ・修士課程2年) 日本金属学会2017年秋期講演大会 「優秀ポスター賞」を受賞 受賞日/2017年9月7日 増本研究室(先端学際基幹研究部・物質材料・エネルギー領域)の 王 誠さん(東北大学大学院工学研究科修士課程2年)が、 日本金属学会2017 年秋期講演大会:2017年9月6~8日:北海道大学)において、 「優秀ポスター賞」を受賞しました。 本賞は、秋期講演大会の全ポスター発表中から優れた内容の研究に対して与えられる学会賞です。 この成果は、東北大学および電磁材料研究所の共同研究により得られたものです。 タイトル: 『多元分離式スパッタリング法により作製したCo-Sr-Fナノ複相薄膜のトンネル磁気誘電特性』 共同研究者: 王 誠(増本研究室・修士2年) 曹 洋(増本研究室・教育研究支援者) 張 亦文(新領域創成研究部・物質材料・エネルギー領域 助教(現:天津大学准教授)) 小林 伸聖(電磁材料研究所) 大沼 繁弘(電磁材料研究所) 増本 博(先端学際基幹研究部・物質材料・エネルギー領域)
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会議発表・論文・出版2017.10.30
野田 博文 助教(新領域創成研究部) 『Journal of Astronomical Telescopes, Instruments, and Systems』に論文掲載 掲載日/2017年10月27日 2016年2月17日に打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ」搭載の「精密軟X線分光装置 (Soft X-ray Spectrometer; SXS)」は、衛星軌道上で従来の観測装置より20倍以上高い分光性能を達成しました。この性能は、センサー温度を50 mKという極低温で安定させ、入射するX線光子を熱に変えて検出することで実現します。そのために、複数の冷凍機と超流動ヘリウムの蒸発を組み合わせた冷却システムを用います。しかし、種子島宇宙センターからH2Aロケットで「ひとみ」を打ち上げる間、冷凍機とヘリウムの蒸発をともに中断しなければならず、打ち上げ時の温度が高すぎると、軌道投入後に許容温度を超えてしまう恐れがありました。 そこで、新領域創成研究部の野田助教らは、本論文にまとめられた研究において、SXS内部の伝導・放射熱輸送を考慮した熱数学モデルを構築し、地上試験の結果を用いて較正し、軌道上で許容温度を超える打ち上げ時の上限温度を数値計算で割り出しました。こうして得られた上限温度は、実際のロケットの打ち上げ条件の一つに設定されました。打ち上げ後は、計算結果と軌道上温度の比較から冷却システムの動作検証を行い、健全性を確認しました。 本研究成果は、2017年10月27日付で科学誌「Journal of Astronomical Telescopes, Instruments, and Systems」に掲載されました。 論文情報: Hirofumi Noda, Kazuhisa Mitsuda, Atsushi Okamoto, Yuichiro Ezoe, Kumi Ishikawa, Ryuichi Fujimoto, Noriko Yamasaki, Yoh Takei, Takaya Ohashi, Yoshitaka Ishisaki, Ikuyuki Mitsuishi, Seiji Yoshida, Michel DiPirro, Peter Shirron, "Thermal analyses for initial operations of the soft x-ray spectrometer onboard the Hitomi satellite", J. of Astronomical Telescopes, Instruments, and Systems, 4(1), 011202 (2017). doi:10.1117/1.JATIS.4.1.011202
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お知らせ2017.10.27
学際科学フロンティア研究所主催 『模型世界 ー探求するかたちの蒐集ー』 2017年9月29(金)〜10月14日(金)の間、東北大学トンチクギャラリー(東北大学 青葉山キャンパス 人間・環境系教育研究棟一階)にて、学際科学フロンティア研究所主催「模型世界 ー探求するかたちの蒐集ー」が開催されました。多数のご来場ありがとうございました。 撮影:櫻胃 園子
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会議発表・論文・出版2017.10.23
當真 賢二 助教(新領域創成研究部) 『Nature Astronomy』に論文掲載、および報道発表 プレスリリース/2017年10月23日 2017年8月17日、欧米の観測グループがきわめて高密度の中性子星同士の合体から重力波を検出しました。世界の約70の観測所がこの1つの天体現象の光の明るさを測定しようとしたなか、東北大学学際科学フロンティア研究所の當真賢二助教らの研究グループは、独自に光の振動方向の偏りを測定する観測を行いました。その結果、中性子星合体から発生する光は偏りが小さいことを明らかにしました。このことは、宇宙のどこで作られたか未だ分かっていない金やプラチナなどの重い元素が中性子星合体で作られていることを示唆しています。また、中性子星合体から発生する光の明るさの測定結果からもこのことが示唆されており、明るさとは全く独立した情報である、今回新たに観測した光の振動方向の偏りの測定によってこの結論が強まったことになります。 今後、多くの中性子星合体の光の振動方向の偏りの観測ができれば、合体後の物質の形状やその中での元素生成の進み方や量の解明がさらに進むことが期待されます。 本研究成果は、10月16日にNature Astronomy誌のオンライン速報版に論文が掲載され、10月23日にプレスリリースされました。 論文情報: S. Covino, K. Wiersema, Y. Z. Fan, K. Toma, et. al., "The unpolarized macronova associated with the gravitational wave event GW 170817", Nature Astronomy (2017) doi:10.1038/s41550-017-0285-z プレスリリース: 東北大学 理学研究科
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会議発表・論文・出版2017.10.20
杉本 周作 助教(新領域創成研究部) 「Scientific Reports」に論文掲載 掲載日/2017年9月19日 東北沖には、直径約300kmの海洋暖水渦が分布しており、この渦は上空大気に向けて膨大な量の熱を放出しています。その量は、単位面積(1m2)あたり1000 Wを超えることがあります。このため、東北沖は、世界最大規模の熱放出海域として注目を集めています。 東北沖の暖水渦から放出された熱は、上空大気場の温度分布などを変えると想像されます。しかしながら、既存の観測データでは、空間解像度などの制約によりその実態を解明することができていませんでした。そこで、新領域創成研究部の杉本周作助教らは、東北沖暖水渦が大気場に及ぼす影響を定量的に調べるために、気象庁領域大気モデルを用いて数値実験を行いました。その結果、暖水渦上ほど気温が上昇し、その影響は高度3000kmにまで達することが発見されました。本研究成果は、日々の天気予報の改善につながると期待されます。 本研究成果は、2017年9月19日付で科学誌 Scientific Reports に掲載されました。 論文情報: Sugimoto, Shusaku, Kenji Aono, Shin Fukui, 2017: Local atmospheric response to warm mesoscale ocean eddies in the Kuroshio-Oyashio Confluence region. Scientific Reports, 7(1)