トピックス
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研究会等のお知らせ2017.10.06
「A Taxi to the Twenty-Second Century」(PDF) 講演:Huw Price 氏 主催/学際科学フロンティア研究所 共催/電子光理学研究センター 会場:学際科学フロンティア研究所1階 大セミナー室 [ 事前申込不要・参加自由 ]
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会議発表・論文・出版2017.10.01
翁 岳暄 助教(新領域創成研究部) 書籍出版のお知らせ 『科学・技術時代における社会と人間3:STS領域を超える新しい道』 「科技社會人 3:STS跨領域新驛路」(原文) 国立交通大学出版社 発売日/2018年1月15日 【内容紹介】 セックスロボットは人間の伴侶になるか? 「卵パックの使い捨て」政策は進歩か落後か? 高雄ガス爆発事故はフールプルーフの欠如かヒューマンエラーか? 現代社会では科学技術の成果があらゆる場面で活用されているが、科学技術のもたらすデメリットも引け受けなければならない。本シリーズの三冊目を出版する際に、過去を顧みながら未来を見つめる私たちは、「いかに科学技術と平和的に共存するか」「いかに科学技術と共に進化するか」という問いを投げかけたい。 科学技術と社会によって織り込まれたリスクは複雑になりつつあると確定できる。それゆえ、挑戦の時代を迎える私たちは、勇気と能力をもたらすために、単に機械的合理性に頼ることができず、多元的な視点で新しい課題に直面すべきだ。 本書に掲載された例は、「科学技術製品」「科学技術の知識」「科学技術者」「科学技術の公共性」「科学技術と社会イノベーション」という五つの方面にわたる。台湾における科学技術と社会に関する研究成果を上げる一方、本書を旅の駅として、多方面の観点が探索の旅中にここで出会って次の段階へ進めればと期待している。節ごとに「教学のツールボックス」と「質問・討議」が付いており、科学・技術と社会(STS)にわたる研究領域を理解するためには教材としても最適の一冊である。 ■書籍情報 林文源、林宗德、楊谷洋(編著)、林宗德、吳秀瑾、翁岳暄、ほか(著) 『科学・技術時代における社会と人間3:STS領域を超える新しい道』 「科技社會人 3:STS跨領域新驛路」(原文) 320ページ/14.8 x 21cm 出版地:台湾 言語:中国語 ISBN:9789869477260 本体 360元 ※ 書籍の詳細
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会議発表・論文・出版2017.09.25
増本 博 教授(先端学際基幹研究部) 『Applied Physics Letters』に論文掲載 増本博教授グループ(先端学際基幹研究部・物質材料・エネルギー領域)の曹 洋 博士(教育研究支援者)は、従来のトンネル磁気誘電効果材料の8倍高感度な磁気誘電特性を発現するCo/AlF系ナノグラニュラー薄膜の開発に成功し、科学誌Applied Physics Lettersに発表しました。 本研究室グループでは、2014年に全く新しい発想による多機能性材料である『トンネル磁気誘電(TMD: Tunneling Magneto-Dielectric)効果』材料の開発に成功しました。開発した材料は、ナノグラニュラー材料と呼ばれるナノ磁性粒子を誘電相中に分散させた金属と絶縁体の2相からなる薄膜誘電体材料であり、大きな誘電率を発現すると同時に、室温で磁界により誘電率が変化します。これまでの誘電体材料の研究は主として結晶性セラミックスを用いたマルチフェロイックスと言われる多機能性の材料が注目され、磁界による誘電率の応答特性の研究が盛んに行われています。しかしながら、その応答特性はマイナス170℃程度の極低温でなければ発現せず、実用デバイスに使用することは不可能でした。本研究グループにより開発された材料は、誘電体中にナノメーターサイズの磁性粒子を均一分散させることで、室温で大きな磁化を有すると共にナノ量子効果による新しい磁気-誘電特性を示します。本論文では、二次元化されたCo/AlFナノグラニュラー薄膜を作製することにより、本研究室グループが見いだしたTMD効果を、低磁界でも高感度に発現(約8倍)することに成功しました。このことにより、チューナブルコンデンサの小型化などへの応用が期待できます。 本成果は、日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究(B) の助成を受け、公益財団法人電磁材料研究所との共同研究によるものです。 論文情報: Yang Cao, Nobukiyo Kobayashi, Yiwen Zhang, Shigehiro Ohnuma, and Hiroshi Masumoto "Enhancement of low-field magneto-dielectric response in two-dimensional Co/AlF granular films." Applied Physics Letters 110, 072902 (2017); doi: 10.1063/1.4976743
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会議発表・論文・出版2017.09.25
齋藤 大介 助教(新領域創成研究部) 『Development, Growth & Differentiation』に論文掲載 掲載日/2017年8月16日 体内恒常性の維持に中心的役割を果たす2つの内分泌器官、副腎皮質と生殖腺は多くの共有形質を有することから、これら2つの器官はもととなる共通の細胞から分離して作られるとの説が、発生学分野では長く定説となっていました(教科書にもその旨記載されています)。新領域創成研究部の齋藤大介助教は、本学生命科学研究科および京都大学の研究者と共同で、副腎皮質と生殖腺が非常に早い時期から別々に存在することを証明したとともに、副腎皮質の正確な所在の特定にも初めて成功しました。 本発見は、副腎皮質と生殖腺の成り立ちについて新たな知見を提出するとともに、次なる根源的な疑問、本当に共通細胞は存在するか、共通起源であればいつどのような仕組みにて副腎皮質と生殖腺は分かれるのかに対しアプローチするための重要な基盤となるものです。また、本報告はいままで不明であった副腎皮質の生じる場の特定に成功したので、今後は副腎皮質への特異的操作が可能となり、副腎皮質形成機構の解明に大きく寄与することが期待されます。 本研究成果は、2017年8月16日に Development, Growth & Differentiation 誌電子版に掲載されました。 論文情報: Daisuke Saito, Koji Tamura, Yoshiko Takahashi, “Early segregation of the adrenal cortex and gonad in chicken embryos”, Development, Growth & Differentiation, Volume 59, Issue 7, 2017, Pages 593–602 DOI: 10.1111/dgd.12389
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会議発表・論文・出版2017.09.13
當真 賢二 助教(新領域創成研究部) 『Monthly Notices of the Royal Astronomical Society』(英国天文学会誌)に論文掲載 掲載日/2017年9月11日 ブラックホールは、光さえも出て来られない強重力の領域のことですが、実際には噴出流(ジェット)を駆動しているのが観測されています。このブラックホールジェットがどのようにして駆動、加速され、輝くのかという問いは宇宙物理学における最大の問題の一つです。新領域創成研究部の當真賢二助教は、S. S. Komissarov教授(英リーズ大学)、O. Porth研究員(独ゲーテ大学)と共同で光速近い流体の大規模数値シミュレーションを行い、ジェットが局所的に不安定になる新たな機構を発見しました。これはジェットがどのようにして輝くのかという問いの解明や高エネルギー宇宙線やニュートリノの起源の解明につながると期待されます。 本研究は、北海道大学、東北大学、名古屋大学がコンソーシアムを組んで推進する「次世代研究者育成プログラム」の支援を受けて開始されました。そして英国天文学会誌「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」に2017年9月11日、掲載されました。 論文情報: Kenji Toma, Serguei S. Komissarov, Oliver Porth, "Rayleigh–Taylor instability in two-component relativistic jets", Monthly Notices of the Royal Astronomical Society, Volume 472, Issue 1, 21 November 2017, Pages 1253–1258, DOI:10.1093/mnras/stx1770
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受賞2017.09.11
小嶋 隆幸 助教(新領域創成研究部) 第27回日本金属学会 『奨励賞』『若手講演論文賞』を受賞 受賞日/2017年9月6日 「日本金属学会奨励賞」を受賞(2017年9月6日) 新領域創成研究部の小嶋隆幸助教は、「第27回 日本金属学会奨励賞」を受賞しました。 本賞は、金属、材料ならびに関連分野において、卓越した業績を挙げつつある、次世代を託する優れた若手研究者に贈られる賞です。 「日本金属学会若手講演論文賞」を受賞(2017年9月6日) 新領域創成研究部の小嶋隆幸助教は、「第27回 日本金属学会若手講演論文賞」を受賞しました。 本賞は、本会講演大会で発表した講演および本会論文誌に発表した論文が、学術上特に優秀であった若手研究者に贈られる賞です。 受賞論文: T. Kojima, S. Fujieda, G. Kato, S. Kameoka, S. Suzuki, A.-P. Tsai, “Hydrogenation of Propyne Verifying the Harmony in Surface and Bulk Compositions for Fe-Ni Alloy Nanoparticles”, Materials Transactions Vol.58 (2017) pp.776–781.
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受賞2017.09.07
常松 友美 助教(新領域創成研究部) 日本睡眠学会第42回定期学術集会 『ベストプレゼンテーション賞』を受賞 受賞日/2017年6月30日 新領域創成研究部の常松友美助教は、2017年6月29日(木)・30日(金)にパシフィコ横浜会議センターで開催された日本睡眠学会第42回定期学術集会にてベストプレゼンテーション賞を受賞しました。本賞は、一般演題ポスター発表の優秀発表者に対し授与されたものです。 常松助教の発表タイトルは、「 マウスを用いたレム睡眠P波発生時の多神経活動記録と光操作」でした。 日本睡眠学会第42回定期学術集会
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研究会等のお知らせ2017.09.07
「相対論宇宙論 東北研究会2017」 主催/東北大学学際科学フロンティア研究所 会場:学際科学フロンティア研究所 大セミナー室(9日、10日) 理学研究科 合同B棟1023室 (11日) ■参加申込・問い合わせ先、詳細等は研究会ウェブサイトをご覧ください。
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研究会等のお知らせ2017.09.06
「On Steering the AI」(PDF) 講演:Jaan Tallinn 氏 主催/学際科学フロンティア研究所 共催/材料科学高等研究所(AIMR) 会場:材料科学高等研究所(AIMR)本館2階セミナー室 *MAP 片平キャンパス〔B-01〕 [ 事前申込不要・参加自由 ]
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会議発表・論文・出版2017.09.05
杉本 周作 助教(新領域創成研究部) 『Nature Climate Change』に論文掲載、および報道発表 プレスリリース/2017年8月22日 新領域創成研究部の杉本周作助教らの研究グループは、北半球の亜熱帯の海水温(深さ100〜400メートル)が、最近100年間で約1度上昇していることを発見しました。この上昇は、世界平均の海面水温の上昇速度の約2倍であり、亜熱帯の海で温暖化が著しいことを明らかにするものです。海水温上昇は、海水の熱膨張に伴う海面上昇を正確に見積もる上でとても重要です。本発見は、これまで謎に包まれていた地球温暖化下での海洋による熱の吸収・蓄積過程を解明する大きな一歩になることが期待されます。 この研究成果は、Nature Climate Change誌のオンライン速報版に8月21日付けで掲載されました。 論文情報: Shusaku Sugimoto, Kimio Hanawa, Tomowo Watanabe, Toshio Suga and Shang-Ping Xie, "Enhanced warming of the subtropical mode water in the North Pacific and North Atlantic", Nature Climate Change doi:10.1038/nclimate3371 プレスリリース: 東北大学 理学研究科