トピックス
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会議発表・論文・出版2019.03.22
JAXA宇宙科学研究所の小惑星探査機「はやぶさ2」の科学成果に関する3件の論文が、Science(サイエンス) 誌のウェブサイトに2019 年3 月19日(日本時間3月20日)に掲載されました。 http://www.isas.jaxa.jp/topics/002090.html このうち、近赤外分光計NIRS3によって観測された小惑星リュウグウの表面組成に関する論文には、新領域創成研究部の津村耕司助教も参加しています。 http://www.isas.jaxa.jp/topics/002088.html 論文情報: K. Kitazato, et al., "The surface composition of asteroid 162173 Ryugu from Hayabusa2 near-infrared spectroscopy", Science, 19 March, 2019 DOI: 10.1126/science.aav7432 http://science.sciencemag.org/content/early/2019/03/18/science.aav7432
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受賞2019.03.18
小嶋隆幸 助教(新領域創成研究部) 「トーキン科学技術賞 最優秀賞ならびにトーキン財団特別賞」を受賞 受賞発表日/2019年3月4日 新領域創成研究部の小嶋隆幸助教が、下記の第29回トーキン科学技術賞を受賞しました。 「トーキン科学技術賞 最優秀賞」 「トーキン財団特別賞」 (重賞) トーキン科学技術賞は、宮城県内の工学分野の若手研究者に贈られる賞であり、トーキン財団特別賞は、材料・部品分野の研究であって、先駆的研究を行った研究者、新境地を開いた研究者に贈られます。 研究テーマ:ホイスラー合金の応用による触媒研究開発 受賞情報:https://www.tokin.com/top/news.php?mode=body&id=274
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会議発表・論文・出版2019.03.14
先端学際基幹研究部、物質材料・エネルギー領域の伊藤隆准教授は、電気化学会編集委員会の依頼を受け2次電池・燃料電池の電極反応に関する総説論文(電気化学会 季刊誌 電気化学「測定法講座」)の発表を行いました。 総説論文の表題は、「電気化学反応のその場ラマン分光法」であり、14ページにわたりリチウム2次電池の正極材料であるコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、高温融体である溶融炭酸塩中の金電極反応等の電気化学的反応を分光学的な視点より切り込んでいます。筆者のこれまでの数多くの研究成果を網羅した総説論文となっており、分光学を専門としない電気化学者が理解できるよう、平易な表現を用いてラマン分光法を解説しています。 論文中では、電池開発における重要なパラメータである電極の電子伝導性などをその場ラマン分光測定からもたらすことができることを、多角的な視点から述べています。その場ラマン分光法が電気化学的反応解析に大きな力を発揮することが示されており、今後の研究の発展に大きな期待が持たれています。 論文情報: 伊藤隆、電気化学反応のその場ラマン分光法、電気化学、2019 年 87 巻 Spring 号 p.43-56、 DOI: doi.org/10.5796/denkikagaku.19-TE0001.
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会議発表・論文・出版2019.03.13
新領域創成研究部の鹿野理子助教は、共著による書籍「神経・精神疾患による消化管障害ベッドサイドマニュアル」を中外医学社より出版いたしました。 本書は、総合診療・一般内科、消化器内科・外科、神経因性排便障害を専門としない脳神経内科や精神科・心療内科、泌尿器科、脳神経外科・整形外科・リハビリテーション科、さらに患者さんに接する看護師、コメディカルの方々を広く対象に、薬剤性便秘、過敏性腸症候群も含めた神経因性排便障害に関する知識を、エキスパートの立場からわかりやすく解説する書です。 書名:神経・精神疾患による消化管障害ベッドサイドマニュアル 編著:榊原隆次、福土 審 出版社:中外医学社 発行日:2019年3月 ISBN:978-4-498-14048-6 http://www.chugaiigaku.jp/item/detail.php?id=2808
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受賞2019.03.06
高橋拓馬さん(三木グループ学生) 『日本機械学会東北支部 東北学生会第 49 回学生員卒業研究発表講演会「独創研究学生賞」』を受賞 受賞発表日/2019年3月5日 三木研究室(先端学際基幹研究部 デバイス・テクノロジー領域)の高橋拓馬さん(工学部4年生)が、一般社団法人日本機械学会東北支部 東北学生会第 49 回学生員卒業研究発表講演会にて、独創研究学生賞を受賞いたしました。 会議名: 東北学生会第 49 回学生員卒業研究発表講演会 受賞名: 独創研究学生賞 受賞日: 2019/3/5 受賞タイトル:温間圧縮せん断法を用いたCu/Zn混合粉末の合金板材成形 受賞者: 高橋 拓馬(東北大・工), (以下、共著者)武田 翔(東北大・学際研), 長井 峻(東北大院・工), 三木 寛之(東北大・学際研), 高木 敏行(東北大・流体研)
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会議発表・論文・出版2019.03.04
新領域創成研究部の船本健一准教授は、低酸素負荷時の血管内皮細胞の集団的遊走について、国際学術雑誌Integrative Biologyに論文発表を行いました。 血管の内腔を形成する血管内皮細胞の単層は、力学的・化学的な刺激に曝されており、血管内皮細胞はその集団的な挙動を変化させることで恒常性を維持していると考えられます。本研究では、低酸素負荷時の血管内皮細胞の集団的遊走の変化とその機序の解明を目的に、酸素濃度を制御できるマイクロ流体デバイスを用いて血管内皮細胞の観察を行いました。血管内皮細胞の遊走速度は低酸素負荷時に増加しましたが、細胞間接着を担うタンパク質のVE—カドヘリンを増強させることで遊走速度の増加は抑制されました。すなわち、低酸素負荷時には細胞間接着が弱まることにより血管内皮細胞の集団的遊走が増加することが明らかになりました。この成果は、血管内皮細胞の集団的遊走を伴う血管新生や血管機能維持の機構の解明に有益な情報をもたらすものです。 本研究は、日本学術振興会 頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム、文部科学省 研究費補助金、学際科学フロンティア研究所 領域創成研究プログラムなどの支援の下、東北大学学際科学フロンティア研究所(船本健一准教授,吉野大輔助教)とマサチューセッツ工科大学との国際共同研究として実施されました。 論文情報: Yugo Tabata, Daisuke Yoshino, Kiyoe Funamoto, Rei Koens, Roger D. Kamm, Kenichi Funamoto, Migration of vascular endothelial cells in monolayers under hypoxic exposure, Integrative Biology, DOI: 10.1093/intbio/zyz002. (2019年3月1日 Online掲載) https://academic.oup.com/ib/article/11/1/26/5367910
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お知らせ2019.03.04
ウェブサイト『日経バイオテクONLINE』に、新領域創成研究部の 鈴木勇輝助教の取材記事が掲載されました。 鈴木助教の研究活動や研究への姿勢などが詳細に記載されております。ぜひご一読ください。 「若手研究者の肖像(第43回) DNAオリガミは「作る」から「活用」の時代、微小な空間を通じてリアルな世界を見る」 https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082300009/022100030/ (有料記事)
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会議発表・論文・出版2019.03.01
書籍出版「日本におけるイスラーム研究史 中国篇」 新領域創成研究部の阿里木 托和提(アリム トヘティ)助教は、書籍「日本におけるイスラーム研究史 中国篇」を春風社より出版いたしました。 明治期における研究の萌芽、満州事変を機にした「回民工作」の要請と研究の活発化、戦後の中断を経て、世界イスラームのなかの中国イスラーム研究へ―研究の開始から現代までの研究史を整理・再評価しています。 書名:日本におけるイスラーム研究史 中国篇 出版社:春風社 発行日:2019年2月 ISBN: 9784861106323 http://www.shumpu.com/portfolio/712/
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会議発表・論文・出版2019.02.25
新領域創成研究部の金田文寛助教、電気通信研究所の枝松圭一教授、電気通信大学の清水亮介准教授らのグループは、特殊な加工を施した結晶にレーザー光を通すだけで異なる2つの光子がもつ周波数(色)の間に「量子もつれ」を発生させることに成功しました。従来の方法とは異なり、今回の成果は簡便かつ低損失な色の量子もつれ発生方法であり、さらに多色の量子もつれ光子発生へと拡張可能な技術であるため、今後光子の周波数を用いた大容量量子情報技術の実現に重要な役割を果たすことが期待されます。 本研究の成果は米国光学会論文誌Optics Express誌に1月16日に掲載され、「Editor’s pick」として論文誌から高い評価を受けています。また、1月25日に本学よりプレスリリースされました。 論文情報: F. Kaneda, H. Suzuki, R. Shimizu, and K. Edamatsu, "Direct generation of frequency-bin entangled photons via two-period quasi-phase-matched parametric downconversion", Optics Express, Vol. 27, Issue 2, pp. 1416-1424 (2019) DOI:10.1364/OE.27.001416 https://www.osapublishing.org/oe/abstract.cfm?uri=oe-27-2-1416 プレスリリース: http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2019/02/press-20190225-01-hikari-web.html
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会議発表・論文・出版2019.02.20
新領域創成研究部(電気通信研究所兼任、JST戦略的創造研究推進事業さきがけ研究者兼任)の松本伸之助教、東京大学大学院理学系研究科の道村唯太助教、国立天文台重力波プロジェクト推進室の麻生洋一准教授、東北大学電気通信研究所の枝松圭一教授らの研究グループは、石英の細線で懸架された7mgの鏡の振動を1秒の測定時間で10-14m程度の分解能で読み取れる測定器を開発しました。これは、100mgの物体が懸架鏡から数mm離れたところで振動したときの重力変化を捉えることができる性能です。 本研究は東北大学学際科学フロンティア研究所が主体となり、JST戦略的創造研究推進事業さきがけの支援を受けて実施されました。研究開発のうち、真空装置の開発を国立天文台グループと共同で、電気系の構築を東京大学と共同で行い、高性能懸架鏡の作製を東北大学電気通信研究所と共同で実施しました。本研究成果は、2019年2月20日午前1時(日本時間)にこの分野でのトップジャーナルのひとつである専門誌Physical Review Lettersに掲載され、本学よりプレスリリースいたしました。 論文情報: Nobuyuki Matsumoto, Seth B. Cataño-Lopez, Masakazu Sugawara, Seiya Suzuki, Naofumi Abe, Kentaro Komori, Yuta Michimura, Yoichi Aso, and Keiichi Edamatsu, "Demonstration of Displacement Sensing of a mg-Scale Pendulum for mm- and mg- Scale Gravity Measurements", Physical Review Letters, 122, 071101 DOI:10.1103/PhysRevLett.122.071101 https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.122.071101 注目すべき論文であることを示す論文出版社による解説記事: https://physics.aps.org/synopsis-for/10.1103/PhysRevLett.122.071101 プレスリリース: 東北大学 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2019/02/press-20190220-01-Matsumoto-web.html 東京大学大学院理学系研究科・理学部 https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/info/6267/