トピックス
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研究会等のお知らせ2021.02.09
オンライン開催 FRIS Hub Meetingは、FRISの研究者全員が参加する研究発表セミナーで、月に一度8月を除く毎月第4木曜日に開催しています。これまで参加者はFRIS内の研究者を対象としていましたが、2019年12月より、対象を東北大学の研究者、学生へと広げました。 また、今回から学際融合東北拠点のTI-FRIS Hub Meetingと合同開催することとなりました。 言語は日本語と英語を混ぜて使用しています。異分野研究者同士では共通の常識や考え方は望めません。聴衆は発表中にどんどん質問し、討論し、理解を深めるようにしています。積極的にご参加ください。 第18回 FRIS Hub Meeting(TI-FRIS Hub Meetingとの合同開催) 日時:2021年2月25日(木)11:00-12:00 開催方式:オンライン(Zoom) 事前登録が必要になります。参加申し込みフォームよりご登録ください。 発表者: 島津 武仁 教授(学際科学フロンティア研究所/情報・システム) 発表タイトル: 原子拡散接合法:原子再配列現象を利用した室温接合技術とデバイス形成 (Atomic Diffusion Bonding: Room Temperature Bonding of Wafers for Creating Various New Devices) 要旨: 室温接合技術は、電子デバイスが形成されたウエハや熱膨張係数の異なる異種ウエハの接合に必要であり、新しいデバイス形成に有用な技術である。薄い金属薄膜を利用した原子拡散接合法は、接触界面において生じる原子再配列や表面拡散等の物理現象を、室温でウエハ全体に瞬時に生じさせて接合する技術である。既に一部の電子デバイスの量産に用いられているが、光学、パワー、MEMS等のデバイスだけでなく、精密部品や、製薬、宇宙科学等に用いるデバイス形成への応用も研究されている。この技術の概要と応用研究について紹介する。 ◆FRIS Hub Meetingについて
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会議発表・論文・出版2021.02.04
新領域創成研究部 Nguyen Tuan Hung 助教と本学大学院理学研究科 齋藤理一郎 教授の研究成果をまとめた総説論文がAdvanced Quantum Technologiesに掲載され、表紙を飾りました。 論文情報: Nguyen T. Hung, Riichiro Saito, "The Origin of Quantum Effects in Low‐Dimensional Thermoelectric Materials", Advanced Quantum Technologies DOI: 10.1002/qute.202000115 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/qute.202000115
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お知らせ2021.02.03
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は、創発的研究支援事業の2020年度研究提案募集における新規採択研究代表者および研究課題を決定しました。 応募総数2,537件に対し252件が採択となり、本研究所からは奥村正樹助教、郭媛元助教、佐藤伸一助教、大学保一助教、松本伸之助教の5件の研究課題が採択されました。部局別での助教の採択数では、全国でトップとなりました。また、本研究所を兼務する生命科学研究科の常松友美助教、本研究所出身者の矢島秀伸准教授(筑波大学)、正直花奈子助教(三重大学)の研究課題も採択されました。 本事業は、特定の課題や短期目標を設定せず、多様性と融合によって破壊的イノベーションにつながるシーズの創出を目指す「創発的研究」を推進するため、既存の枠組みにとらわれない自由で挑戦的・融合的な多様な研究を、研究者が研究に専念できる環境を確保しつつ長期的に支援します。また、創発を促進するため、支援期間中は、異分野を含む多様な研究者同士が相互に触発し、切磋琢磨する「創発の場」を設けることで、破壊的イノベーションにつながるシーズの創出を目指すものです。 「創発的研究支援事業」採択者一覧(東北大学) https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/newsimg/news20210203_00.pdf 創発的研究支援事業 https://www.jst.go.jp/souhatsu/index.html 2020年度採択課題一覧 https://www.jst.go.jp/souhatsu/document/res2020.pdf
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会議発表・論文・出版2021.02.01
約46億年の地球の歴史において、約19億年前以降、巨大な大陸(超大陸)が複数回形成され、分裂と集合を繰り返してきました。超大陸の離合集散の過程を復元することは地球のダイナミックな動態を紐解く糸口になります。 新領域創成研究部のパストルガラン ダニエル(Daniel Pastor-Galan)助教、東北大学大学院理学研究科地学専攻博士課程後期3年のガンバット アリアンセッセグさん、同東北アジア研究センター(兼務 理学研究科地学専攻)の辻森 樹教授らの国際研究チームは、地球上で最初に出現した超大陸「コロンビア(ヌーナ)超大陸」の一部を構成した中央アフリカ楯状地(コンゴ地塊)の成長の歴史を明らかにしました。約19億年前の花こう岩を作った大規模なマグマ活動の記録は日本列島の一部も含むユーラシア大陸東部にも顕著に残っており、現在複数の大陸に散らばる最古の超大陸の構成要素の紐付けを大きく前進させるものです。 本成果は、2021年1月27日Gondwana Research誌電子版にオープンアクセス論文として掲載され、同日本学よりプレスリリースされました。 論文情報: Ariuntsetseg Ganbat, Tatsuki Tsujimori, Nelson Boniface, Daniel PastorGalán, Shogo Aoki, Kazumasa Aoki, "Crustal evolution of the Paleoproterozoic Ubendian Belt (SW Tanzania) western margin: A Central African Shield amalgamation tale", Gondwana Research DOI: 10.1016/j.gr.2020.12.009 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1342937X20303178?via%3Dihub プレスリリース: 東北大学 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/01/press20210127-02-africa.html
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会議発表・論文・出版2021.02.01
これまでの経験から得た知識にもとづいてより良い意思決定をし、そこにリソースを投入する「選択と集中」は、事業の発展のみならず日常の様々な局面で重要になる行動様式です。一方で誤った選択や過度な集中はリスクが増大するため、効率的な運用には適正な見極め(制御)が欠かせません。 新領域創成研究部の市之瀬敏晴助教(生命科学研究科兼任)と東北大学大学院生命科学研究科の谷本拓教授らのグループは、ショウジョウバエが複数の匂いの中から学習した匂いを選択し、その匂い源を集中して探索することを明らかにし、「選択」と「集中」が脳内で独立して制御されていることを発見しました。昆虫はごく小さな体を巧みに操り目的物に正確に到達する生き物です。本研究により、1ミリにも満たない微小な脳に潜む効率的に生きるための神経回路の仕組みが解明されました。 本研究成果をまとめた論文は2021年1月20日のCurrent Biology誌に掲載され、1月28日に本学よりプレスリリースされました。 論文情報: Toshiharu Ichinose, Mai Kanno, Hongyang Wu, Nobuhiro Yamagata, Huan Sun, Ayako Abe, Hiromu Tanimoto, "Mushroom body output differentiates memory processes and distinct memory-guided behaviors", Current Biology DOI: 10.1016/j.cub.2020.12.032 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982220318844?via%3Dihub プレスリリース: 東北大学 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/01/press20210128-02-guide.html 東北大学大学院生命科学研究科 https://www.lifesci.tohoku.ac.jp/research/results/detail---id-49822.html
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研究会等のお知らせ2021.01.28
流体科学研究所 令和2年度3⽉退職教員 最終講義 今年度をもって流体科学研究所 教授を退職される早瀬敏幸 先生(学際科学フロンティア研究所長)の最終講義が、流体科学研究所で下記の通り開催されます。 多数の皆様のご来聴を賜りますようご案内申し上げます。 【早瀬 敏幸 教授 最終講義】 ⽇ 時:令和3年 3⽉ 5⽇(⾦)16:00−17:00 場 所:オンライン開催(Zoom Webinar) ※下記URL よりご登録ください。 https://zoom.us/webinar/register/WN_UUUpVDJnRDSfpGFUXxLuqQ 題 ⽬:「流体と制御とバイオの研究の振り返り」
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会議発表・論文・出版2021.01.27
安価で豊富な元素を用いた高エネルギー密度の次世代蓄電池として、マグネシウム(Mg)蓄電池が有力視されています。Mg蓄電池は、従来のリチウム(Li)イオン電池で使用されているグラファイトの約6倍の理論容量を持つMg金属を負極に用いることができます。しかし、2価のMgイオンを可逆的に挿入・脱離(それぞれ放電・充電に対応)できる高性能な正極材料の開発が難しく、Mg蓄電池の高性能化実現に向けた大きな壁となっていました。 新領域創成研究部の下川航平助教(兼金属材料研究所)および金属材料研究所の市坪哲教授をはじめとする研究グループは、同研究所の我妻和明教授、名古屋工業大学フロンティア研究院の中山将伸教授、東京都立大学の金村聖志教授らの研究グループと共同で、次世代蓄電池の有力候補であるMg蓄電池の高性能化を実現する新規正極材料の開発指針を見出すことに成功しました。 本成果は、2021年1月18日にAdvanced Materialsにオンライン掲載され、1月19日に本学よりプレスリリースされました。 論文情報: Kohei Shimokawa, Taruto Atsumi, Norihiko L. Okamoto, Tomoya Kawaguchi, Susumu Imashuku, Kazuaki Wagatsuma, Masanobu Nakayama, Kiyoshi Kanamura, and Tetsu Ichitsubo, "Structure Design of Long-Life Spinel-Oxide Cathode Materials for Magnesium Rechargeable Batteries", Advanced Materials DOI: 10.1002/adma.202007539 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.202007539 プレスリリース: 東北大学 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/01/press20210119-03-mag.html 東北大学金属材料研究所 http://www.imr.tohoku.ac.jp/ja/news/results/detail---id-1300.html
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会議発表・論文・出版2021.01.18
肉眼で観測可能な日食や彗星といった天文現象は、地球上の様々な地域で古くから記録されてきました。過去の人々は、こうした現象をしばしば重要な歴史的人物の生没や事件の前触れと解釈し記述しています。それゆえ、記述された過去の天文現象を分析し年代決定を行えば、それと関連付けられた過去の出来事の年代決定にも役立てることが出来ます。 新領域創成研究部の市川幸平助教は、名古屋大学の村田光司特任助教、藤井悠里特任助教(現:京都大学助教)、早川尚志特任助教らと共同で、東地中海世界に栄えた13世紀ビザンツ帝国の皇妃エイレネ・ラスカリナの死去時期を、歴史史料に記述されている彗星記録の天文学的同定を根拠に再考しました。先行研究では、当時の政治的情勢を根拠として皇妃の死去は1239年と推測していました。しかし皇妃の死去の半年前に現れたという彗星記録が、1240年初頭のものであることを他地域の史料記述や彗星の軌道計算と光度変動計算によって確定することで、彼女の死去が1240年の夏頃であることを明らかにしました。これにより、同時期における帝国の対外政策についても従来の認識を一部改めることが出来ました。本研究は、天文学と歴史学のそれぞれの強みを生かした学際共同研究のモデルケースとして、今後さらなる展開が期待されます。 本研究は、北海道大学、東北大学、名古屋大学によるコンソーシアム「次世代研究者育成プログラム」、名古屋大学高等研究院YLC共同研究助成、および東北大学学際研究共創プログラムの支援により行われ、その研究成果をまとめた論文が2021年1月13日「Publications of the Astronomical Society of Japan (PASJ)」のオンライン版に掲載されました。 論文情報: Koji Murata, Kohei Ichikawa, Yuri I Fujii, Hisashi Hayakawa, Yongchao Cheng, Yukiko Kawamoto, Hidetoshi Sano, “Cometary records revise Eastern Mediterranean chronology around 1240 CE”, Publications of the Astronomical Society of Japan, psaa114 DOI: 10.1093/pasj/psaa114 https://academic.oup.com/pasj/advance-article-abstract/doi/10.1093/pasj/psaa114/6097039
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研究会等のお知らせ2021.01.15
全領域合同研究交流会 特別企画「第5回 FRIS/DIARE Joint Workshop」 FRISとDIAREのメンバーは交流と研究テーマ創造を目的に活発な議論を行っています。このJoint Workshopでは、多くの研究者が一堂に会し、学内で現在行われている様々な学際研究を網羅的に知り、交流を広げることを目的としています。どなたも参加歓迎いたします。 日時:令和3年 2月 12日(金)13:00~16:40 主催:学際科学フロンティア研究所、学際高等研究教育院 共催:東北大学附置研究所・センター連携体 実施方法:オンライン Zoom(全体アナウンス、複数の談話用ブレイクアウトルーム) バーチャルポスターセッション(Copyright by 甲斐洋行 AIMR助教) https://www.virtual-poster.net/ 発表者:学際科学フロンティア研究所(FRIS)教員 学際高等研究教育院(DIARE)教育院生 研究所若手アンサンブルプロジェクト参加者 ほか ポスター紹介のためのショートプレゼンは行いません。事前に集める1ページのpower pointスライドをまとめて、それを事前に参加者にチェックしておいてもらうことにします。 参加登録方法: 発表タイトル(日本語・英語) 、1ページのpower pointスライドを提出(アブストラクトは不要)。 提出の仕方はFRIS, DIAREのメーリングリストでお知らせします。[締切1月末] 都合の悪い時間帯など要望があれば教えてください。 発表タイトルは形式的なものではなく、catchyなものにしましょう。1ページのpower pointスライドの書き方は自由です。各自アピールしたい内容を詰め込んでください。 ポスターはA0〜A4縦サイズのPNG画像あるいはPDF文書で作成してください。 1ページのpower pointスライドとポスターの内容はできるだけ日本語・英語併記でお願いします。 プログラム: 13:00-13:10 Zoomに集合。全体アナウンス 13:10-14:40 ポスターセッションA 14:40-15:10 休憩(あるいはZoomブレイクアウトルームで談話) 15:10-16:40 ポスターセッションB (16:40-17:10 Zoomブレイクアウトルームで談話OK) 今回のJoint Workshopは、東北大学附置研究所・センター連携体が実施する若手アンサンブルグラントのポスターセッション(http://web.tohoku.ac.jp/aric/news/koubo/20201211.html)と合同で実施します。 今回のJoint Workshopでは、招待講演や口頭発表セッションは準備しておりません。 FRISでは、3月23-24日にTI-FRIS国際シンポジウムを開催し、そこで学際研究講座や招待講演が企画されています。そちらもぜひご参加ください。 問い合わせ先 学際高等研究教育院 総合戦略研究教育企画室 @ ■全領域合同研究交流会について
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研究会等のお知らせ2021.01.14
オンライン開催 FRIS Hub Meetingは、FRISの研究者全員が参加する研究発表セミナーで、月に一度8月を除く毎月第4木曜日に開催しています。これまで参加者はFRIS内の研究者を対象としていましたが、2019年12月より、対象を東北大学の研究者、学生へと広げました。 また、今回から学際融合東北拠点のTI-FRIS Hub Meetingと合同開催することとなりました。 言語は日本語と英語を混ぜて使用しています。異分野研究者同士では共通の常識や考え方は望めません。聴衆は発表中にどんどん質問し、討論し、理解を深めるようにしています。積極的にご参加ください。 第17回 FRIS Hub Meeting(TI-FRIS Hub Meetingとの合同開催) 日時:2021年1月28日(木)11:00-12:00 開催方式:オンライン(Zoom) 事前登録が必要になります。参加申し込みフォームよりご登録ください。 発表者: 楠山 譲二 助教(学際科学フロンティア研究所/生命・環境) 発表タイトル: 次世代の運動 (Next Generation Exercise) 要旨: 習慣的な運動は多くの疾病を予防するための最も重要な要素の1つです。近年、親の身体活動レベルが将来の子の代謝生理に影響することも報告され、運動の有益性は次世代に広がっています。運動のもつ最大の利点は、誰もが今すぐ安易で安価に実践可能なことです。しかし運動は誰でもできるからこそ、各個人・各分野固有の考え方や手法、研究成果が存在し、学際性が顕著に出るともいえます。今回は、運動のもつ次世代(子・孫)への効能に関する最新の動向を紹介するとともに、私の研究テーマである妊娠期運動の次世代伝播機構と、臨床実践を見据えた次世代的学際研究についてお話します。 ◆FRIS Hub Meetingについて