トピックス
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研究会等のお知らせ2020.10.19
Google MeetによるWeb開催となります。 教育院生及び学際研関係者以外の方で参加をご希望の方は11月6日(金)までに下記のフォームから申し込みをお願い致します。 追って参加方法等についてご連絡致します。 申込書フォーム: https://forms.gle/v3tgmPaq3RBqYJ267 また参加には東北大メールが必要となりますので予めご確認下さい。 日時: 11月10日 (火) 13:00~ ※学内限定とさせて頂きます 発表者: 森 竣祐(博士教育院生/工学研究科/デバイス・テクノロジー領域) 佐藤芳樹(博士教育院生/工学研究科/先端基礎科学領域) 冨士田壮佑(博士教育院生/生命科学研究科/生命・環境領域) ほか 場所: オンラインセミナー(Google Meetで開催) ■全領域合同研究交流会について
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会議発表・論文・出版2020.10.16
人類が生成する情報量は年々指数関数的に増加しており、そのデータを蓄積するストレージ技術の低エネルギー化が喫緊の課題です。その解決策として、電子の持つ電気的性質と磁気的性質(スピン)の同時利用に立脚するスピントロニクス技術の活用が期待されています。 東北大学電気通信研究所の五十嵐純太博士課程学生(日本学術振興会特別研究員)、深見俊輔教授、大野英男教授(現、総長)、学際科学フロンティア研究所新領域創成研究部の飯浜賢志助教はロレーヌ大学(フランス)との共同研究により、光と磁石と電子スピンの相互作用に関する詳細な理解に基づいて、30フェムト秒(1フェムト秒は1秒の1000兆分の1)のレーザーパルスで磁石の極性を反転できる新手法を開発しました。 今回開発した手法はハードディスクドライブの記録媒体へのデジタル情報の記録方法として利用でき、情報ストレージ技術の省エネ化へと繋がるものと期待されます。 本研究成果は2020年10月15日に欧州の科学誌「Advanced Science」のオンライン速報版で公開され、同日の情報解禁にて10月14日にプレスリリースされました。 論文情報: Quentin Remy, Junta Igarashi, Satoshi Iihama, Grégory Malinowski, Michel Hehn, Jon Gorchon, Julius Hohlfeld, Shunsuke Fukami, Hideo Ohno and Stéphane Mangin, “Energy Efficient Control of Ultrafast Spin Polarized Current to Induce Single Femtosecond Pulse Switching of a Ferromagnet”, Advanced Science DOI: 10.1002/advs.202001996 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/advs.202001996 プレスリリース: (東北大学) http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/10/press20201016-02-magnet.html
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会議発表・論文・出版2020.10.15
宇宙に多く存在しているブラックホールには、ほぼ光速の噴流(ジェット)が観測されるものがあります。そのエネルギーは莫大で、巨大な爆発現象を誘発したり銀河進化に影響を与えたりします。イベント・ホライズン・テレスコープによるブラックホール影の観測で話題になったM87銀河のブラックホールにも、ジェットが付随しています。ブラックホールからは物質は決して出てこられないので、ジェットの物質の起源は大きな謎となっています。 一つの可能性として、ブラックホールのごく近傍で雷のような放電現象が起き、大量のプラズマを生成する機構が考えられています。この時、激しく時間変動する超高エネルギーのガンマ線の放射を伴うため、この検出によりジェットの物質起源の検証が期待されています。 今回、学際科学フロンティア研究所の木坂将大 学術研究員(當真グループ, 現広島大学)と當真賢二 准教授(先端学際基幹研究部)は、Amir Levinson教授(テルアビブ大学)と共同で、粒子シミュレーションを行うことで放電現象が起こる条件やガンマ線の明るさとブラックホール周囲の物理状態の関係を明らかにしました。本研究をもとに、今後のガンマ線望遠鏡やイベント・ホライズン・テレスコープによる将来の観測データと組み合わせることで、ジェットの物質起源の解明が期待されます。 本研究成果をまとめた論文が2020年10月14日に「The Astrophysical Journal」のオンライン版に掲載されました。 論文情報 タイトル:Comprehensive Analysis of Magnetospheric Gaps around Kerr Black Holes Using 1D GRPIC Simulations 著者名: Shota Kisaka, Amir Levinson, Kenji Toma 掲載誌: The Astrophysical Journal https://doi.org/10.3847/1538-4357/abb46c
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研究会等のお知らせ2020.10.15
オンライン開催 広島大学の有松唯 氏をお招きして、国際機関とその職員、とくにユネスコについて講演頂くことで、学生に社会の中での国際機関の役割について知ってもらうとともに、自分のキャリアについて新しい視点で考えてもらいます。 講演者:有松唯 氏(広島大学) タイトル:「ユネスコ職員と国際機関の役割」 日 時:10月20日(火)16:20〜17:40 セミナーのURLは後日登録頂いたメールアドレス宛に送信されます。 参加ご希望の方は 参加申し込みフォーム よりご登録ください。 主催:東北大学学際科学フロンティア研究所 お問い合わせ 学際科学フロンティア研究所 助教 田村 @
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お知らせ2020.10.14
10月7日午後1時30分より、学際科学フロンティア研究所において、大野総長、青木理事・副学長(企画戦略総括、プロボスト)、小谷理事・副学長(研究担当)の出席のもと、総長とFRIS若手研究者の学際研究懇談会を開催いたしました。 当日は、新領域創成研究部7名の助教がそれぞれの研究報告を行い、本所での成果を発表いたしました。その後、研究課題個別の質疑応答が活発に行われました。さらに、研究ディスカッションとは別に、若手人材の環境整備・改善についての意見交換も行われました。若手研究者はslack上で議論した様々な提案や要望を示しました。それに対して大野総長らからの回答があり、有意義な議論が交わされました。 最後に早瀬所長から、今後ともこのような場を継続的に企画したいとの挨拶があり終了しました。 - 研究発表 青木英恵 助教(物質材料・エネルギー領域) 「磁性-誘電ナノグラニュラー膜の構造制御と新規磁気機能性の開拓」 中嶋悠一朗 助教(生命・環境領域) 「細胞運命の可塑性で解く組織恒常性と環境応答」 常松友美 助教(生命科学研究科〔学際科学フロンティア研究所 先端学際基幹研究部兼務〕/生命・環境) 「マウスを用いた睡眠研究」 鈴木勇輝 助教(デバイス・テクノロジー領域》 「DNAで創るさまざまな構造と機能」 Chrystelle Bernard 助教(デバイス・テクノロジー領域) 「Insight of the mechanisms involved in polymer coating by cold-spray technique」 田村光平 助教(人間・社会領域) 「文化進化の数理」 Yueh Hsuan Weng 助教(人間・社会領域) 「Design-Centered AI Governance」
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会議発表・論文・出版2020.10.13
ダークマターは宇宙に漂う未知の物質で、その正体の解明が世界中で進められています。今年の6月、液体キセノンを用いたダークマター探索実験であるXENON1Tで、素粒子の標準的な理論では説明のつかない電子反跳事象の兆候が得られたと発表されました。 本研究所新領域創成研究部の山田將樹助教、本学理学研究科の高橋史宜教授(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構客員上級科学研究員)、東京大学大学院理学系研究科の殷文研究員らの研究グループは、XENON1Tによって得られたシグナルはアクシオンと呼ばれるダークマター候補の一つが電子に吸収されることによって生じた可能性を指摘しました。 さらに本研究では、アクシオンがXENON1T実験の結果を説明すると同時に、冷却異常を起こしている白色矮星などの一部の天体の進化をより良く説明できることを示しました。これにより、素粒子実験と天体観測という異なる分野で得られたシグナルが、共通のアクシオンという新粒子の存在によって説明できる可能性が明らかになりました。 本研究の成果は、米国現地時間の10月12日、学術誌 Physical Review Letters にXENON1T実験の結果と同時に掲載され、重要な成果として顕彰されるEditors' suggestion (注目論文) に選ばれました。また、同日本学よりプレスリリースされました。 論文情報: Fuminobu Takahashi, Masaki Yamada, Wen Yin, "XENON1T excess from anomaly-free axionlike dark matter and its implications for stellar cooling anomaly", Physical Review Letters. DOI: 10.1103/PhysRevLett.125.161801 https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.125.161801 プレスリリース: (東北大学) http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/10/press20201013-01-xenon.html (東北大学大学院理学研究科・理学部) https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20201013-11248.html
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研究会等のお知らせ2020.10.07
オンライン開催 FRIS Hub Meetingは、FRISの研究者全員が参加する研究発表セミナーで、月に一度8月を除く毎月第4木曜日に開催しています。これまで参加者はFRIS内の研究者を対象としていましたが、2019年12月より、対象を東北大学の研究者、学生へと広げました。 言語は日本語と英語を混ぜて使用しています。異分野研究者同士では共通の常識や考え方は望めません。聴衆は発表中にどんどん質問し、討論し、理解を深めるようにしています。積極的にご参加ください。 第15回 FRIS Hub Meeting 日時:2020年10月27日(火)11:00-12:00 開催方式:オンライン(Zoom) 事前登録が必要になります。参加申し込みフォームよりご登録ください。 発表者: 伊藤 隆 准教授(学際科学フロンティア研究所 新領域創成研究部/物質材料・エネルギー) 発表タイトル: 固-液界面と電気化学エネルギー変換デバイス (Solid-Liquid Interface and Electrochemical Energy Conversion Devices) 要旨: 電気化学は、主に固-液界面を対象とした学術領域であり、固-液界面を利用した電気化学エネルギー変換デバイスの代表格は電池です。電池を装備した携帯電子機器は我々の生活に溶け込んでいるが、電池の限界も見えつつあります。本講演では、電池における固-液界面とその役割、さらに、その場分光による界面の追跡について概説します。さらに、NEDO革新型蓄電池実用化促進基盤技術開発(RISING2)において演者が取り組んでいる革新型蓄電池の研究開発の一端を紹介し、電池技術開発における学際研究の重要性について議論します。 ◆FRIS Hub Meetingについて
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研究会等のお知らせ2020.09.30
DIARE/FRIS Jont Workshop オンライン開催 (Zoom) 声を届ける回路 Scientists and/as Citizens 要旨: 「自分は研究者だから政治はわからない」が、「政治家や文科省の学術政策が間違っている」という発言は大学人からよく聞かれる台詞である。 しかし、逆に自分の専門分野について無知な人から、「あなたの研究は間違っている」と発言をされた場合に、平静を保っていられる研究者はどの程度いるだろうか。 大学と学術を取り巻く環境の悪化はとどまる気配がない。大学も学術も社会に埋め込まれている存在であるのだから、その環境を変える手続きは政治である。しかし、大学人の多くは政治を忌避、あるいは無視しているのが現状だろう。 ただ不平不満を唱えるだけで終わるのではなく、正当な手続きで学術や大学をとりまく環境を変え、研究を社会に還元するために、われわれはまず学ぶことから始めねばならない。 そこで本シンポジウムでは、講演者にそれぞれの視点から、学術と政治について講演頂き、政治が学術と大学にもたらせること、学術と大学が社会に貢献できることについて理解を深めたい。パネルディスカッションでは、研究者と政治をつなぐ回路と、社会と大学をつなぐ回路を機能させるために、われわれにできることを議論したい。 どなたでも参加できます、参加ご希望の方は下記よりお申し込みください。 ■Joint Workshop 参加登録 日時:2020年11月7日(土)13:00~16:45 第1部 講演 大草 芳江(NPO法人natural science理事) 「知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて ~科学・技術教育の実践と今後の活動方針~」 標葉 隆⾺(大阪大学社会技術共創研究センター准教授 ) 「科学技術・学術研究の社会的基盤と科学技術政策」 川口 康平(香港科技大学ビジネススクール Assistant Professor) 「大学改革の『失敗』?:どう検証すればよいのか」 第2部 パネルディスカッション 「回路をつなぐために」 パネリスト:大草芳江、標葉隆⾺、川口康平、當真賢二(FRIS准教授) ファシリテーター:田村光平(FRIS助教) 主催/学位プログラム推進機構学際高等研究教育院(DIARE) 共催/学際科学フロンティア研究所(FRIS) 開催方法:オンライン会議システム (Zoom) 問い合わせ 学際科学フロンティア研究所 企画部(當真、橋本) @ 学際科学フロンティア研究所 助教 田村 @
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研究会等のお知らせ2020.09.28
「宛先のない作用 #0:ダイガクにねむるモノにまつわるゲイジュツ展」 ダイガクという場所にはさまざまなモノが眠っている。すいぶん昔に掘り起こされた縄文時代の器。人間よりもはるか昔に生きていた 生物の痕跡。地球の内部、時には宇宙からさえもたらされる結晶物 質。無関係にみえるそのモノたちは、かなり長い時間をかけて互いに影響しあいながら共存している。それらと出会ったわたしたちは、はっきりとはわからない何かを受け取った。どこの誰に向けられたわけでもない影響をおよぼす力。わたしたちもその一部になれるだろうか。 東北大学 学際科学フロンティア研究所および東北大学 五十嵐太郎研究室は、学術資料および資料が属する学術領野への新規視点の創出を目的として、学術資料の新たな見方を創造し、その見方を紹介するプロジェク トを実施しています。本展はその一環として、Gallery TURNAROUND が主催する芸術学校〈仙台藝術舎 /creek〉とコラボレーションした成果です。〈仙台藝術舎 /creek〉受講生が東北大学所蔵の様々な学術資料 に閃きを得て制作した作品をお楽しみください。 □出展作家 石倉美萌菜 菊池聡太朗 白鳥大樹 SAYAKA 高村拓弥 田村光平 千葉大 南城拓哉 二宮雄大 Mio 吉田愛美 東北大学五十嵐太郎研究室 □企画監修 五十嵐太郎 加藤諭 関本欣哉 田村光平 土岐文乃 会期 2020年10月1日~10月12日 10:00~20:00(無休) 会場 SENDAI FORUS 7F (仙台市青葉区一番町3-11-15) 五十嵐太郎研究室 web https://igarashi-lab.tumblr.com/ 仙台藝術舎 /creek http://sg-creek.jp/ TURN ANOTHER ROUND 「宛先のない作用 #0:ダイガクにねむるモノにまつわるゲイジュツ展」 http://turn-around.jp/sb/sb.cgi?eid=779 □主催 東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻 東北大学学際科学フロンティア研究所 仙台藝術舎 /creek □協力 市川紘司 大山幹成 菅野智則 黒柳あずみ 長瀬敏郎 藤澤敦 東北大学自然史標本館 東北大学植物園 東北大学史料館 □展示協力 一色智仁 石田大起 石原拓実 菊池奈々 髙橋響 □助成 (公財)仙台市市民文化事業団 *本展示は東北大学学際科学フロンティア研究所領域創成プログラムおよびJSPS科研費JP19H04410の研究助成によるものです。 本展問い合わせ 学際科学フロンティア研究所 助教 田村 @
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会議発表・論文・出版2020.09.23
含窒素環状化合物は医薬中間体によく見られる構造であり、その酸化反応は酵素工学および合成触媒化学の両観点から研究が進められています。今回、新領域創成研究部の岡本泰典助教はバーゼル大学(スイス)のThomas R. Ward教授のグループとの国際共同研究にて、可視光照射下において、酵素反応と同等の温和な反応条件(水中・常温・常圧)で含窒素環状化合物の選択的酸化反応を触媒する金属錯体を見出しました。 本成果についてまとめた論文(Communication)を『ChemCatChem』誌にて発表し、2020年7月22日付でオンライン版が掲載されました。本論文はHighly Important Paperに選定され、2020年9月18日付cover featureが公開されました。また、合わせて岡本助教のインタビューも2020年8月18日付で公開されています。 論文情報: Holly Jane Davis, Daniel Häussinger, Thomas R. Ward,* and Yasunori Okamoto* (*corresponding author), "A Visible-Light Promoted Amine Oxidation Catalyzed by a Cp*Ir Complex", ChemCatChem 2020, 12, 4512-4516. DOI: 10.1002/cctc.202000488 https://chemistry-europe.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cctc.202000488 Author Interview DOI: https://doi.org/10.1002/cctc.202001146 Cover feature DOI: https://doi.org/10.1002/cctc.202001353