トピックス
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会議発表・論文・出版2020.05.08
昨年6月に米国の細胞生物学の専門誌 Journal of Cell Biology (JCB)に掲載された中嶋悠一朗助教の論文が、American Association for Cancer Research (AACR)で配布される予定(オンライン会議に変更)のJCBのパンフレットに掲載されました。 AACR について: https://www.aacr.org/meeting/aacr-annual-meeting-2020/ 本件は、最近JCBに掲載された論文のうち、がん生物学の理解に寄与することが期待される成果としてハイライトで紹介されています。 発表論文について: http://www.fris.tohoku.ac.jp/feature/topics/detail---id-618.html
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研究会等のお知らせ2020.05.07
※Google Meetで行います。 FRIS Hub Meetingは、FRISの研究者全員が参加する研究発表セミナーで、月に一度8月を除く毎月第4木曜日に開催しています。これまで参加者はFRIS内の研究者を対象としていましたが、2019年12月より、対象を東北大学の研究者、学生へと広げました。 言語は日本語と英語を混ぜて使用しています。異分野研究者同士では共通の常識や考え方は望めません。聴衆は発表中にどんどん質問し、討論し、理解を深めるようにしています。積極的にご参加ください。 第11回 FRIS Hub Meeting 日時:2020年5月28日(木)11:00-12:00 Google Meetで行います(※開始時間前の入室厳禁) 事前登録が必要になります。参加申し込みフォームよりご登録ください。 発表者: 常松友美 助教(生命科学研究科〔学際科学フロンティア研究所 先端学際基幹研究部兼務〕/生命・環境) 発表タイトル: レム睡眠の謎に迫る(迫りたい!)(Unravel the mystery of REM sleep (In near future)) FRIS Hub Meetingについて
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受賞2020.04.23
新領域創成研究部の遠藤晋平助教が、Outstanding Reviewer Awards 2019を受賞しました。 本賞は、英国物理学会(Institute of Physics, IOP) の発行する学術雑誌Journal of Physics B: Atomic, Molecular and Optical Physics誌の2019年のにおいて特に優れた査読者に贈られる賞です。 授賞日:2020/4 受賞者:遠藤晋平 助教[学際科学フロンテイア研究所兼任 原子核理論研究室所属] 賞名:Outstanding Reviewer Award 受賞理由:Journal of Physics B: Atomic, Molecular and Optical Physics 誌の 2019年における査読 授与機関: IOP Publishing (Institute of Physics Publishing 英国物理学会出版局) Institute of Physics Publishing webサイト: https://publishingsupport.iopscience.iop.org/questions/journal-of-physics-b-atomic-molecular-and-optical-physics-2019-reviewer-awards/
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会議発表・論文・出版2020.04.22
新領域創成研究部の田村光平助教は、書籍「文化進化の数理」を森北出版より出版いたしました。 石器時代の矢じりの形状、民族ごとの風習、方言の広がり、科学的アイディアの普及……。こうした文化の伝達・継承に見られるプロセスやパターンを「進化」の視点で捉えるのが、「文化進化(cultural evolution)」の分野です。本書では、数理モデリング、シミュレーション、データ解析といった、文化現象の輪郭をとらえるための数学的基盤と研究手法を解説しています。 書名:文化進化の数理 出版社:森北出版 出版年月:2020年4月 版型・ページ数:A5判・256ページ ISBN:978-4-627-06271-9 定価:本体3,600円+税 出版社サイト:https://www.morikita.co.jp/books/book/3433
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会議発表・論文・出版2020.04.08
宇宙に存在する多くの銀河の中心には、およそ太陽質量の100万倍から100億倍程度の超巨大ブラックホールが存在することが知られています。こうした超巨大ブラックホールに大量の物質が落ち込むと、その重力エネルギーが開放され、銀河中心部が非常に明るく輝きます。こうした天体を活動銀河核と呼びます。 銀河内には、数十オングストロームから数マイクロメートル程度の大きさのダストと呼ばれる固体微粒子が普遍的に存在しており、こうした活動銀河核の周囲にもダストが存在していることが観測的に知られています。しかし、活動銀河核の近くでは、小さなダスト(マイクロメートル以下程度)が破壊されていることが観測的に示唆されていましたが、その破壊機構は謎に包まれていました。 新領域創成研究部の市川幸平助教は、田崎亮研究員(工学院大学)、小久保充研究員(東北大学)らと共同で、活動銀河核近傍での小さなダストの破壊機構を理論的に発見しました。今回、市川助教らは、活動銀河核が放つ非常に明るい光(電磁波)とダストの相互作用によって、ダストが破壊される可能性に着目しました。その結果、次の2種類の現象により、ダストを破壊することが明らかとなりました。 一つは、電磁波が持つ圧力(輻射圧)によってダストが(周囲のガスに対して)秒速数百から数千キロメートル程度まで加速され、その結果として、ガス中の水素原子やヘリウム原子が、まるで銃弾のようにダストを”撃ち抜く”ことで、ダストが破壊されるというものです。もう一つは、強力な紫外線やX線がダストを光電効果によって過剰に帯電させ、電気的な反発力によってダストが破壊されるというものです。これら2種類のダスト破壊過程を考慮することで、活動銀河核近傍のダストの紫外線・赤外線観測の結果を自然に説明することができるようになりました。今回発見したダスト破壊過程は、今後、活動銀河核近傍がどのような環境になっているのかを探る手かがりになることが期待されます。 本研究は、北海道大学、東北大学、名古屋大学によるコンソーシアム「次世代研究者育成プログラム」の支援により行われ、その研究成果をまとめた論文2編が2020年3月31日,4月7日に「The Astrophysical Journal」のオンライン版に掲載されました。 Paper I: Ryo Tazaki, Kohei Ichikawa, and Mitsuru Kokubo, "Dust Destruction by Charging: A Possible Origin of Gray Extinction Curves of Active Galactic Nuclei", The Astrophysical Journal DOI: 10.3847/1538-4357/ab7822 https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2020ApJ...892...84T/abstract Paper II: Ryo Tazaki and Kohei Ichikawa, "Dust Destruction by Drift-induced Sputtering in Active Galactic Nuclei" DOI: 10.3847/1538-4357/ab72f6 https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2020arXiv200201736T/abstract
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受賞2020.04.08
受賞発表日/2020年4月7日 学際科学フロンティア研究所の木村智樹助教(新領域創成研究部)が、『令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞』を受賞しました。 本賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に対して、文部科学大臣より授与されるものです。 木村智樹助教の受賞対象の業績は、以下の通りです。 「回転天体磁気圏における電磁エネルギーの解放と輸送の研究」 また、2018年11月まで本研究所に所属した電気通信研究所の鬼沢直哉助教も、同賞を受賞しました。 鬼沢直哉助教の受賞対象の業績は、以下の通りです。 「確率的コンピューティングに基づく脳型情報処理システム研究」 関連記事: 電気通信研究所 新概念VLSIシステム研究室・鬼沢直哉助教が令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰・若手科学者賞を受賞(2020年4月7日) 文部科学省: 令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者の決定について https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00187.html
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会議発表・論文・出版2020.04.03
新領域創成研究部の鈴木勇輝助教は、本学工学研究科川又生吹助教、大学院生の水野康平氏、村田智教授らとともに、DNAオリガミ法と呼ばれるナノ構造体作製技術を駆使して、イオンに応答して「しなやかに」変形するナノアームを開発しました。今回開発したナノアームは、多数の極微の変形モジュールから構成されており、それらの変形が累積されることでしなやかな動きを実現しています。本研究成果は、開閉運動、スライド運動、回転運動といった単純な動きが主だったDNAナノマシンの世界に、新たな設計アプローチを提案するものであり、細胞表面などやわらかで不定形な場で機能するナノ~マイクロスケールのロボット開発に資するものと期待されます。 研究成果は4月1日にドイツ化学会誌「Angewandte Chemie International Edition」にオンライン掲載され、4月3日本学よりプレスリリースされました。 本研究は、日本学術振興会、文部科学省学術研究助成基金助成金/科学研究費補助金の支援を受けて行われました。 論文情報: Yuki Suzuki, Ibuki Kawamata, Kohei Mizuno, Satoshi Murata, "Large deformation of a DNA-origami nanoarm induced by the cumulative actuation of tension-adjustable modules", Angewandte Chemie International Edition, 2020 DOI: 10.1002/anie.201916233 https://doi.org/10.1002/anie.201916233 プレスリリース: 東北大学 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/04/press20200403-04-dna.html