トピックス
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研究会等のお知らせ2023.11.28
ZoomによるWeb開催となります。 教育院生及び学際研関係者以外の方で参加をご希望の方は12月7日(木)13時までに下記のフォームから申し込みをお願いいたします。 のちほど参加方法等についてご連絡いたします。 参加申込フォーム: https://forms.gle/6socUtyppJGnoBPM8 参加には東北大メールが必要となりますので予めご確認下さい。 口頭発表者は以下の通りです。 森谷 菜々絵 (教育学研究科 / 人間・社会領域) 家族の関わりと小児炎症性腸疾患患者の心理 -家族支援システムの開発に向けて- Family involvement and the psychology of pediatric patients with inflammatory bowel disease : towards the development of a family support system 竹内 喬亮 (工学研究科 / 物質材料・エネルギー領域) Fe-Mn-Al-Cr-C合金を利用した抵抗器の開発 Development of resistor using Fe-Mn-Al-Cr-C alloy 古村 翔 (薬学研究科 / 生命・環境領域) 抗結核物質クロロフラボニンの合成生物学研究 Synthetic biology of anti-tuberculosis substance chlorflavonin 問い合わせ先 学際高等研究教育院 総合戦略研究教育企画室 @ ■全領域合同研究交流会について
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会議発表・論文・出版2023.11.28
前立腺肥大など加齢に伴う尿道の変性は正常な排尿が困難な状態をもたらします。治療にあたっては、尿道内部における尿の流れを詳細に評価する手段が求められていました。 東北大学学際科学フロンティア研究所の石井琢郎助教、獨協医科大学病院排泄機能センターの山西友典教授(当時)、カナダ・ウォータールー大学のAlfred Yu教授、東北大学大学院医工学研究科の西條芳文教授らの研究グループは、ハイフレーム超音波撮像技術を用いて、排尿中の尿道内の流路変形と内部の流れベクトル分布を1秒当たり1,000枚以上の高時間分解能で計測するイメージングシステムを開発し、前立腺肥大症などにより変性した尿道内部における詳細な流れの可視化を初めて実現しました。 本研究成果により排出中の流れの詳細な観察が可能となり、患者個別に最適な投薬やより低侵襲な手術などより良い治療の発展に貢献することが期待されます。 本研究成果は、国際学術誌Medical Physicsに2023年11月20日付で掲載されました。 図:排尿開始期(上段)および排尿終了期(下段)の尿道運動と流れベクトルの可視化結果。いずれも3秒間の動画データから4フレームを抜き出して示している。排尿開始期では、膀胱側から尿の排出が始まり、流路が拡張して排尿流が発達していく様子を示している。排尿終了期は、腹圧や外尿道括約筋による尿道と流れの変化が観察された。外尿道筋の収縮伝搬によって、尿道内の尿は一部膀胱側に逆流していた。 論文情報: タイトル:Transrectal Ultrasound Vector Projectile Imaging for Time-Resolved Visualization of Flow Dynamics in the Male Urethra: A Clinical Pilot Study 著者:Takuro Ishii*, Tomonori Yamanishi, Tomohiro Kamasako, Chiharu Shibata, Miki Fuse, Mayuko Kaga, Kanya Kaga, Hassan Nahas, Billy Y.S. Yiu, Alfred C.H. Yu, Yoshifumi Saijo *責任著者:東北大学学際科学フロンティア研究所 助教 石井琢郎 掲載誌:Medical Physics DOI: 10.1002/mp.16834 URL: https://doi.org/10.1002/mp.16834 プレスリリース: 東北大学 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/11/press20231128-02-urine.html
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会議発表・論文・出版2023.11.24
金沢大学理工研究域先端宇宙理工学研究センター/数物科学系の有元誠准教授および東京大学宇宙線研究所高エネルギー宇宙線研究部門の浅野勝晃教授、広島大学宇宙科学センターの川端弘治教授、東北大学学際科学フロンティア研究所の當真賢二教授、メキシコ国立自治大学、イスラエル・オープン大学を含む国際共同研究グループは、フェルミ宇宙ガンマ線望遠鏡衛星と東広島天文台かなた望遠鏡を用いて、宇宙最大の爆発現象であるガンマ線バーストからのガンマ線と可視光偏光の同時観測に成功しました。 ガンマ線バーストは、光速に近い速さでブラックホールからジェットが噴き出し、そのジェットからガンマ線が放射されると考えられているものの、その放射メカニズムやジェット駆動機構は謎に包まれていました。本研究ではガンマ線と可視光の同時観測により、ジェット内部を逆方向に進む衝撃波がガンマ線放射に大きく寄与していることが初めて分かりました。さらに、本研究では、光の向きの偏りを調べることができる偏光観測を爆発発生から80秒後という極めて早い時間帯で観測できました。このことは、「ガンマ線バーストのジェット内部に2種類の衝撃波が存在し、それぞれの衝撃波の磁場構造が全く異なる」ことも新たに明らかにしました。ジェット内部で作られる衝撃波によって高エネルギー粒子が誕生し、その粒子が磁場と作用することでガンマ線が生じると考えられています。つまり、ガンマ線の放射起源を知る上で、磁場はなくてはならない情報であり、ガンマ線を放つジェット内部の磁場構造を明らかにできたのは本研究が初めてです。また、ジェットを光速近くまで加速する機構として、磁場駆動モデルが提案されていますが、そうしたモデルに制限を与える重要な結果となります。 本研究により、ガンマ線バーストの放射メカニズムやジェットの組成・生成の理解が大きく進展しました。光速まで加速されたジェットはガンマ線バーストだけでなく、さまざまな天体現象でも存在しており、本研究の成果が多くの謎に満ちたジェットの解明にも繋がる可能性があります。さらに今回のような広い波長での同時観測が、今後のマルチメッセンジャー天文学においても大きな役割を果たすことが期待されます。 本研究成果は、2023年11月23日16時(英国時間)に英国科学誌Nature Astronomyのオンライン版に掲載されました。 図:ガンマ線バーストのイメージ図(Copyright: 2023 金沢大学,イラスト制作:武重隆之介・髙橋壮一) 論文情報: タイトル:Gamma rays from a reverse shock with turbulent magnetic fields in GRB 180720B 著者: Makoto Arimoto, Katsuaki Asano, Koji S. Kawabata, Kenji Toma, Ramandeep Gill, Jonathan Granot, Masanori Ohno, Shuta Takahashi, Naoki Ogino, Hatsune Goto, Kengo Nakamura, Tatsuya Nakaoka, Kengo Takagi, Miho Kawabata, Masayuki Yamanaka, Mahito Sasada and Soebur Razzaque 掲載誌:Nature Astronomy DOI: 10.1038/s41550-023-02119-1 URL: https://doi.org/10.1038/s41550-023-02119-1 プレスリリース: 東北大学 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/11/press20231124-01-gamma.html 東北大学理学研究科 https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20231124-12956.html 金沢大学 https://www.kanazawa-u.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2023/11/231124.pdf 東京大学宇宙線研究所 https://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/news/14461/ 広島大学 https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/80315
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会議発表・論文・出版2023.11.20
新領域創成研究部の塩見こずえ助教は、外洋を長距離移動する海鳥が台風に巻き込まれて通常とは大きく異なる経路・速度・高度で移動していた様子を報告する論文を発表しました。 オオミズナギドリCalonectris leucomelasは、東アジアの島々で巣を作り繁殖する鳥です。餌は海で取り、少なくとも成鳥は陸の上を飛ぶことはありません。しかし大きな台風が通過した後は、内陸に落鳥したオオミズナギドリが住宅街などで保護されることが時々あります。おそらく強風に負けて飛ばされてしまったのだと考えられます。 本論文では、台風に巻き込まれたものの、内陸への落鳥をギリギリのところで回避したと思われるオオミズナギドリ1羽の移動経路を新たに報告しました。 塩見助教は、2019年8月、伊豆諸島御蔵島で繁殖するオオミズナギドリ14個体にGPSロガーを装着しました。そしてその翌月の9月8日、大型台風(FAXAI)が御蔵島の西側を通過して本州に上陸しました。この時、GPS個体のうちの1羽が台風とともに本州上空を移動している様子が記録されていました。夜23時頃から朝8時頃まで、通常の飛行時にはありえない速度と高度(注)でぐるぐると回り、最終的には台風とともに海へと抜けて生き延びたようです(図)。 図 [左] 台風に巻き込まれたオオミズナギドリの飛行経路と台風の経路(灰色線) [右] 台風巻き込まれ期間の速度と高度の時系列データ (Shiomi 2023 Ecologyより改変) 1羽のみのデータではありますが、台風回避の失敗(落鳥)と成功の境界線ぎりぎりの行動を記録した貴重な例だと、塩見助教は考えています。気候変動に伴って勢力の強い台風が増加している、そして今後増加していくことがいくつかの研究で示されています。そのようなイレギュラーな気象イベントが野生動物にどのような影響をもたらしうるのかを理解するためにも、今回報告したような行動データの蓄積が重要です。 本成果は、2023年11月9日付で『Ecology』誌のオンライン版に掲載されました。 (注) 通常は時速30〜40km程度で水面近くを飛んでいることが多いのに対して、「台風巻き込まれ期」は最大時速170km・最大高度4700mでした。 論文情報: タイトル:Swirling flight of a seabird caught in a huge typhoon high over mainland Japan 著者:Kozue Shiomi (corresponding author) 掲載誌:Ecology DOI: 10.1002/ecy.4161 URL: https://doi.org/10.1002/ecy.4161
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受賞2023.11.10
新領域創成研究部の阿部博弥助教と中安祐太助教がそれぞれ、MITテクノロジーレビュー[日本版]主催のアワード「Innovators Under 35 Japan 2023」において、未来を創る35歳未満のイノベーターに選出されました。 阿部博弥助教:生物からヒントを得た安価で高性能な燃料電池触媒 阿部助教は、生物が持つ優れた構造からヒントを得て、安価で高性能な燃料電池触媒を開発するなど、「生物模倣工学」の確立を目指した研究を行っています。また自身が開発した燃料電池用生物模倣触媒を社会に活用するために起業し、商業規模での実用化に向けて研究開発を進めています。 中安祐太助教:真に「持続可能な」社会作りとバイオマス由来炭素電極の開発 中安助教は、真に「持続可能な」社会作りに向けた生活を自身でも実践し、起業を通じてその生活スタイルを広く発信しています。また、バイオマス由来炭素電極の開発によって、エネルギーの有効利用だけでなく、健全な森林環境を保全することも目指した学際的な研究を展開しています。 「Innovators Under 35 Japan 2023」に選出された阿部博弥助教(左)と中安祐太助教(右) 「Innovators Under 35」は、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディア部門「MITテクノロジーレビュー」が主催する国際アワードです。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る、独創的で才能ある35才未満の若きイノベーターの発掘を目的とし、過去にはGoogle共同創業者のセルゲイ・ブリン氏、Facebook共同創業者兼会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏も受賞するなど、国際的に権威あるアワードとして高く評価されています。 「Innovators Under 35 Japan」はその日本版にあたり、今年で4回目の開催となります。本年度は「コンピューター/電子機器」、「ソフトウェア」、「輸送(宇宙開発)」、「インターネット」、「AI/ロボット工学」、「通信」、「エネルギー/持続可能性」、「医学/生物工学」の全8分野において、200件を超える候補者の中から、厳正な審査を経て10人が受賞者として選出されました。なお、日本版の受賞者は次年度のグローバル版の候補者としてノミネートされます。 2023年11月30日(木)には、東京・室町三井ホールにて、受賞者を紹介する「Innovators Under 35 Japan Summit 2023 in Nihonbashi」が開催され、阿部助教と中安助教も登壇する予定です。本イベントの模様はオンラインでも配信されます。 Innovators Under 35 Japan https://events.technologyreview.jp/iu35/ MITテクノロジーレビュー https://www.technologyreview.jp/
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会議発表・論文・出版2023.11.07
三重大学大学院工学研究科応用化学専攻 鈴木勇輝 准教授(研究開始当時 東北大学学際科学フロンティア研究所助教、2022年度 同研究所客員准教授)、東北大学大学院工学研究科 川又生吹 助教、米国ケント州立大学 Hanbin Mao 教授らの研究グループは、DNAオリガミ技術を用いることで、外部刺激に応答して形状と機械的特性が切り替わるDNAデバイスを開発しました。 今回開発したDNAデバイスは多数のナノスケールの変形モジュールから構成されており、それらの曲げ変形が累積されることで、線状からコイルスプリング状へと収縮します。各モジュールの曲げ変形を、二重らせん構造と四重鎖構造という異なるDNA構造の形成・解離によって制御することで、コイル形状のトポロジーやバネ定数の可逆的な切り替えを実現しました。本研究成果は、生体分子を素材としたものづくり技術の発展とその応用展開を加速するものとして期待されます。 研究成果は2023年10月13日に『Nature Communications』誌に掲載され、同誌のEditors’ Highlightsに選出されました。また11月7日に三重大学からプレスリリースされました。 【背景】 DNAは相補的な鎖同士が互いを認識し、会合することで、規則的な二重らせん構造を形成します。このような性質を工学的に応用すると、さまざまなナノ構造体や分子機械をDNA分子の自己集合によってつくりだすことができます。例えば、DNAオリガミ*1と呼ばれる技術では、長鎖一本鎖DNAを人工的に配列設計した多数の合成DNA鎖で折りたたみ、束ねていくことで、デザインした形状のナノ構造体を作製します。この手法を用いることで、これまでに、開閉運動、回転運動、スライド運動などの動きを示すさまざまなDNA分子機械がつくられてきました。しかし、より複雑で有機的な動作を実現するためには、曲げやねじれを伴った変形を可逆的に誘導し、制御するための方法論が望まれていました。 【研究内容】 研究グループが開発したDNAデバイスは、多数の微小な変形モジュールの繰り返しで構成されており、それらのねじれと曲げ変形が累積することで、線状からコイルスプリング状へと大きく形状が変化します(図1a)。今回、研究グループは、モジュールの曲げ変形の向きを二重らせん構造とグアニン四重鎖*2構造というDNA構造の変換によって切り替えることを考案しました。そのためにまず、各変形モジュール内の空隙を橋掛けするようなかたちで、グアニン四重鎖形成DNA鎖を導入しました(図1b)。このDNA鎖は、カリウムイオン(K+)非存在下では、たるんでリラックスしていますが、K+存在下ではコンパクトな四重鎖構造に折りたたまれるため、変形モジュールを「引っ張る」かたちで曲げ変形を誘導します。一方で、グアニン四重鎖形成配列に対して相補的なDNA鎖(アンチ鎖)が十分量存在すると、新たに二重らせん構造が形成され、それがモジュールを「押し広げる」ことで曲げ変形を誘導します。この二重らせん構造は、リリーサーDNAによって起こるDNA鎖置換反応*3を設計することで解離させることができるため、結果として、本DNAデバイスはK+とDNA分子に対する二重の応答性を持つことになります。 図1:DNAデバイスと変形モジュールのモデル図 (a)全体形状のモデル図。 変形モジュール(赤色点線)の繰り返しで構成されている。各モジュールの曲げ変形が全体にわたって累積されることで形状が大きく変化する。(b) 変形モジュールのモデル図。各変形モジュール内の空隙にはグアニン四重鎖形成配列を含んだDNA鎖が橋掛けされている。K+存在下ではグアニン四重鎖の形成に伴い、変形モジュールを「引っ張る」かたちで曲げ変形が誘導される。グアニン四重鎖形成配列に対して相補的なDNA鎖(アンチ鎖)を加えると、新たに二重らせん構造が形成され、それがモジュールを「押し広げる」ストレスを与える。各モジュールに結合したアンチ鎖はリリーサーの添加によって外すことができる。 K+存在下、アンチ鎖存在下、それぞれにおいて、コイルスプリング構造を解析したところ、互いにコイル半径やピッチが異なるだけでなく、コイルの内側と外側が反転していることが明らかになりました(図2)。さらに、バネ定数についても、互いに異なることが分かりました。これらの結果から、変形の向きだけでなく、デバイスの機械的特性についても外部刺激の種類に応じて変更できることが示されました。 興味深いことに、コイルの巻き方については、ともに「右巻き」であることが示唆されました。これは、コイルスプリングのトポロジーが、変形モジュールの曲げ方だけでなく、右巻きのDNA二重らせんを束ねる際に生じたトルクにも依存しているためと考えられます。 図2:DNAデバイスの部分構造についての分子動力学シミュレーション画像 刺激の種類に応じて、特異的な形状のコイル状スプリングが形成される。K+およびアンチ鎖によって誘導される形状は、互いにコイル半径やピッチが異なる。さらに、緑とマゼンタで強調された粒子の分布を比較すると、コイルの内側と外側が反転していることが分かる。それぞれの刺激種について、可逆的に応答するため、トポロジーの変換が可能となる。 【今後の展望】 本研究では、化学刺激に応じた数ナノメートルスケールの変形を、より高次の空間スケールのトポロジー変化へと波及させることで、収縮・伸展したり、コイルの内外が反転したりするというユニークな機構を実現しました。本研究成果は、DNAナノテクノロジーを基盤とした新たな分子デバイス・分子システムの設計指針になるだけでなく、生体分子を素材としたものづくり技術全般の発展とその応用展開を加速するものとして期待されます。 【用語解説】 *1 DNA オリガミ:長い一本鎖DNA(一般的に7000~8000塩基程度の環状一本鎖DNA)と望みの構造にあわせて配列設計された多数の短い一本鎖DNA(各数10塩基程度)から構築されるDNAナノ構造体(または、その作製手法)。2006年にカリフォルニア工科大学のPaul W.K. Rothemund博士によって報告された。 *2 グアニン四重鎖(G-quadruplex):グアニンに富んだ一本鎖DNAが形成しうる高次構造。グアニン四重鎖はK+など一価の陽イオンにより安定化する。グアニン四重鎖を形成する代表的な塩基配列として、ヒト染色体末端のヒトテロメア配列(TTAGGG)nがある。構造DNAナノテクノロジーの分野では、K+に応答した構造変化や変形を実現するための「仕掛け」として用いられる。 *3 DNA鎖置換反応:二本鎖を形成したDNAの一方が別のDNA鎖に置き換わる反応。二本鎖DNAから突出した一本鎖部分を足がかり(トーホールド)とすることが多い。DNA鎖が、より相補性の高い相手鎖と二本鎖を形成する性質を利用している。 論文情報: タイトル:Chemo-mechanical forces modulate the topology dynamics of mesoscale DNA assemblies 著者:Deepak Karna, Eriko Mano, Jiahao Ji, Ibuki Kawamata*, Yuki Suzuki*, Hanbin Mao* (*Corresponding Authors) 掲載誌:Nature Communications DOI: 10.1038/s41467-023-41604-z URL: https://doi.org/10.1038/s41467-023-41604-z プレスリリース: 三重大学 https://www.mie-u.ac.jp/news/topics/2023/11/post-2956.html 研究成果: 東北大学大学院工研究科 https://www.eng.tohoku.ac.jp/news/detail-,-id,2684.html
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研究会等のお知らせ2023.11.06
ハイブリッド開催 英語講演 講師の都合により本講座は開催延期となりました。新しい開催日は未定で、詳細が決まり次第改めてお知らせいたします。 TI-FRISでは、学際性、国際性、および 社会性を兼ね備えた世界トップクラス研究者を育成するためのプログラムを提供しています。学術インパクト講座は、世界のトップジャーナルへの論文掲載等、世界トップレベルの学術的インパクトを生み出すためのスキルの修得を目指す講座です。 今回は、Nature Springer社のNature Reviews Electrical Engineering誌チーフエディターのOlga Bubnova博士をお招きし、エディターの観点での論文出版のエッセンスについて講演いただきます。 東北大学およびTI-FRIS参画大学の皆様の参加をお待ちしております。 日時: 2023年12月11日(月)13:30-14:30 開催形式/会場: オンサイト(学際科学フロンティア研究所セミナー室、定員70名)およびオンライン(Zoom)のハイブリッド開催 講演者: Olga Bubnova, PhD (Chief Editor of Nature Reviews Electrical Engineering) 講演タイトル: Publishing in Nature journals 講演内容: The talk “Publishing in Nature journals” will be delivered by Dr. Olga Bubnova, the Chief Editor of Nature Reviews Electrical Engineering, and is intended to cover the essential aspects of scientific writing and publishing in Nature Research and Nature Reviews journals with a strong emphasis on Nature journal standards and best practices. During this lecture, the participants will learn about the Nature family of journals, their hierarchy and editorial criteria. We will touch upon the editorial and peer-review process, publishing policies, cover letters and rebuttals. Finally, the key strategies for writing a Nature review article will be presented and the differences between the publication process in Nature Reviews and Nature Research journals will be discussed. 講演者プロフィール: Olga Bubnova received her master's degree in mechanical engineering in 2005 from Samara State Aerospace University in Russia. After graduation, she spent three years working as a system engineer in the electronics and automotive industries. In 2008, she began her studies on organic thermoelectrics at Linköping University in Sweden, where she went on to obtain her PhD. Later she worked at the University of Cambridge as a postdoctoral researcher, focusing on organic photovoltaics. Olga joined Nature Research in October 2015 and worked at Nature Nanotechnology first as Associate then as Senior Editor. She became Chief Editor at Nature Reviews Electrical Engineering in 2023 and is currently based in Tokyo. 言語:英語 主催: 学際融合グローバル研究者育成東北イニシアティブ(TI-FRIS) 東北大学 学際科学フロンティア研究所 参加対象者: TI-FRIS参画大学(弘前大学、岩手大学、東北大学、秋田大学、山形大学、福島大学、宮城教育大学)に所属する教職員、学生 参加申込: 参加申込フォームよりご登録ください。 参加申込締切: (オンサイト参加)2023年12月1日(金)正午(ただし定員になり次第締め切ります) (オンライン参加)2023年12月6日(水)正午 問い合わせ先: TI-FRIS事務局 ti-fris*fris.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
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研究会等のお知らせ2023.11.01
ZoomによるWeb開催となります。 教育院生及び学際研関係者以外の方で参加をご希望の方は11月2日(木)13時までに下記のフォームから申し込みをお願いいたします。 のちほど参加方法等についてご連絡いたします。 参加申込フォーム: https://forms.gle/8bnNShd5VgB4xz4S6 参加には東北大メールが必要となりますので予めご確認下さい。 口頭発表者は以下の通りです。 櫻井 莉久(農学研究科 / 生命・環境領域) 嫌気性消化汚泥におけるリパーゼ産生微生物の探索 Exploration of lipase-producing microorganisms in anaerobic digestion sludge 田邉 辰平 (理学研究科 / 先端基礎科学領域) 二次元多孔性分子導体の合成と物性評価 Synthesis and physical properties of two-dimensional porous molecular conductors 山中 俊輝 (工学研究科 / 物質材料・エネルギー領域) 超音波を利用したγ-Ga2O3を基とするセラミックスナノ材料の室温合成プロセスの探索 Investigation of the process for synthesizing γ-Ga2O3-based ceramics nanomaterials at room temperature using ultrasound 問い合わせ先 学際高等研究教育院 総合戦略研究教育企画室 @ ■全領域合同研究交流会について
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受賞2023.10.31
新領域創成研究部の川面洋平助教が、第10回「富岳」を中核とするHPCI(革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)システム利用研究課題成果報告会にてHPCI利用研究課題優秀成果賞を受賞しました。本賞は、2022年度HPCIシステムを利用して実施した課題の中から、特に優秀な成果が認められた課題に与えられるものです。 川面助教が実施した課題名は「ブラックホール降着流における電磁流体乱流の特性解明」で、新領域創成研究部の木村成生助教も課題参加者として加わっています。 川面助教が行ったシミュレーションのスナップショット。 左:授賞式の様子。 右:受賞課題に関する成果発表の様子。 第10回「富岳」を中核とするHPCI(革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)システム利用研究課題成果報告会 https://www.hpci-office.jp/events/project_report_meeting
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研究会等のお知らせ2023.10.30
ハイブリッド開催 / Hybrid Event FRIS Hub Meetingは、FRISの研究者全員が参加する研究発表セミナーで、月に一度、8月を除く毎月第4木曜日に開催しています。Hub Meetingの趣旨は、発表者が全領域の研究者を対象として、研究のイントロと分かりやすい専門的内容の紹介を行い、新テーマ創成の芽を作ることです。2021年1月からは世界で活躍できる研究者戦略育成事業「学際融合グローバル研究者育成東北イニシアティブ(TI-FRIS)」のTI-FRIS Hub Meetingと合同で開催しています。 Hub Meetingでは英語での発表を強く推奨しています。異分野研究者同士では共通の常識や考え方は望めません。参加者は発表中にどんどん質問し、討論し、理解を深めるようにしています。Hub Meeting参加対象(下記)の方は積極的にご参加ください。 【TI-FRISは、弘前大学、岩手大学、東北大学、秋田大学、山形大学、福島大学、宮城教育大学によるコンソーシアム事業です。】 第48回 FRIS Hub Meeting(TI-FRIS Hub Meetingとの合同開催) 日時:2023年11月24日(金)11:00-12:00 開催方式:ハイブリッド開催(オンライン/Zoom・学際科学フロンティア研究所セミナー室) Language: English 参加ご希望の方は、事前登録が必要になります。 参加申し込みフォームよりご登録ください。 登録締切:11月22日(水)15:00 発表者: 佐藤伸一 助教 (東北大学学際科学フロンティア研究所/生命・環境) 発表タイトル: タンパク質の状態を観る化学反応/Chemical reactions to watch protein states Summary : Life is controlled by the functions of proteins. The development of techniques for measuring the "quantity" of proteins has significantly advanced the field of life sciences. Additionally, in recent years, technologies for observing protein “states” such as changes in protein assembly states, post-translational modifications, and denaturation have evolved to deepen our understanding of the intricacies of life. The speaker has been developed protein chemical modification methods, organic chemical reactions for observing the protein "states". In this Hub Meeting, the speaker aim to introduce the research background and the chemical reactions developed by the speaker for observing these protein states, along with their applications. Hub Meeting参加者 趣旨と守秘義務を理解・了解していることを条件に、以下の方が参加できます。 Hub Meetingメンバー 発表のターゲットとする参加者、アーカイブ視聴対象 ・東北大学学際科学フロンティア研究所教員 ・TI-FRISフェロー オブザーバー Hub Meetingに興味のある下記の参加者(質問・議論にも参加することができます) ・東北大学学際高等研究教育院研究教育院生 ・東北大学教職員・学生 ・TI-FRIS参画大学教職員・学生 ・TI-FRIS関係者(委員会委員等) ・「世界で活躍できる研究者戦略育成事業」の育成対象者 ・科学記者 ・学際研所長/TI-FRISプログラムマネージャーが認めたもの ◆FRIS Hub Meetingについて