トピックス
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お知らせ2026.03.05
学際研の翁准教授(九州大学高等研究院クロスアポイントメント)が実行委員長を務める国際学会International Symposium on Social Robots and Ethical Design (iSRED)では投稿論文の募集をしておりますので、お知らせします。 2024年度から九州大学高等研究院と東北大学学際科学フロンティア研究所の連携で、毎年開催されるIAS-FRIS Symposium on Social Robots and Ethical Designは、国立台湾大学人文情報学研究センター、香港大学法律&テクノロジー研究センター、ソウル大学校データサイエンス大学院など戦略的パートナーの参加により、福岡と仙台での開催という枠を超え、東アジアの大学との交流に焦点を当て、会議名を International Symposium on Social Robots and Ethical Design (iSRED) に変更し、招待者限定の会議からCFP論文公募の会議に変更することを決定しました。 スケジュール 論文提出期限:2026年6月1日~7月31日 ワークショップ提案書提出期限:2026年6月1日~7月31日 採択通知:2026年8月31日 早期登録:2026年8月31日開始 iSRED 2026シンポジウム 日時: 2026年11月10日―2026年11月11日 場所: 九州大学伊都キャンパス 稲盛財団記念館稲盛ホール(ハイブリッドイベント) 投稿論文募集 iSRED 2026年間テーマ 「責任あるロボティクスの実現に向けたデザイン思考の活用」 提出方法iSRED 2026 大会HPをご参照ください。 https://www.isred-ethical.design/ 詳細(PDF)
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会議発表・論文・出版2026.03.04
量子コンピュータの内部では、量子ゲートといった量子操作により、非常に繊細な量子状態が制御されています。理想的には、量子コンピュータは従来のコンピュータでは膨大な時間を要する複雑な計算を、飛躍的に高速に解くことが可能とされています。 しかし、実際の量子ハードウェアでは、装置の精度や周囲環境からのノイズの影響から、理想的な動作からずれが生じることが少なくありません。従って、信頼性の高い量子コンピュータを実現するためには、その中で実際にどのような処理が行われているのかを正確に把握する手法が不可欠です。 そのための標準的な方法として「量子プロセストモグラフィー(Quantum Process Tomography: QPT)」が挙げられます。ですが、従来のQPTでは、量子ビットの数が増えるにつれて、必要な測定回数や計算量が急激に増大し、システムが大規模になるほど実行が困難になるという課題がありました。 この課題に対し、東北大学、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、およびベトナム国家大学ホーチミン市校・情報工学大学の研究チームは、新しい枠組み「Compilation-based Quantum Process Tomography(CQPT)」を提案しました。 CQPTの基本的な考え方は比較的シンプルです。既知の量子状態を入力として、未知の量子操作に続く形で学習可能なモデルを適用させ、適用後の量子状態を最終出力とします。その後、最終出力が元の入力の状態へどの程度戻っているのかを評価します。この「戻り具合」を指標にモデルを最適化することで、逆算的に未知であった量子操作がどのように行われていたかを特定することが可能になります。本手法の最大の特徴は、入力される状態一つに対し、わずか1回の測定結果のみを必要とするため、極めて簡単に最適化が行えるよう設計されている点にあります。 研究グループは、相補的な2つの手法からなるCQPTを開発しました。一方はクラウス演算子(Kraus operators)に基づく方法で、もう一方はチョイ行列(Choi matrix)に基づく方法です。これら2つの手法を組み合わせることで、現代の量子デバイスにおける広範な量子操作や、ノイズを伴うプロセスへの対応が可能となりました。 図1:Compilation-based Quantum Process Tomography(CQPT)の概要。左図は、本手法の主要な概念を示しています。未知の量子操作により入力状態ρ_inが出力状態ρ_outへ変換され、それをCQPTは学習可能な「コンパイラ」を用い、最終状態ρ_finalへと戻す学習を行います。右図は、ユニタリまたは準ユニタリ過程向けのクラウス形式と、一般的なノイズ過程向けのチョイ行列形式という二つの実装例を示しています。 ©Le Bin Ho et al. 「量子計算や量子センシングの将来において、量子操作を特定するための効率的で拡張可能な手法は極めて重要です」と、Le Bin Ho博士は述べています。「量子ゲートや回路が正しく動作しているかの検証、ハードウェア・エラーの特定、デバイスの較正、そして量子誤り訂正の精度向上のために、このような手法が求められています。」 Le博士は、CQPTが従来の量子プロセストモグラフィーに代わる実用的な選択肢になると考えています。特に、測定回数や計算時間が指数関数的に増大し、フル・トモグラフィが困難となる大規模システムにおいて、その効果が期待されます。 本研究では、厳密な理論解析および数値シミュレーションにより、CQPTの実現可能性が示されました。CQPTは、従来の量子プロセストモグラフィーに代わる実用的な選択肢となる可能性があり、特に大規模量子系において有望です。今後は、実際の実験環境での実装に向けた検証や、ハードウェア環境に適した改良、およびノイズに対する強さの向上に注力する予定です。 【論文情報】 タイトル: Advancing Quantum Process Tomography through Quantum Compilation 著者: Huynh Le Dan Linh, Vu Tuan Hai, Le Bin Ho 掲載誌: Advanced Quantum Technologies DOI: 10.1002/qute.202500494 プレスリリース 東北大学 https://www.tohoku.ac.jp/en/press/whats_going_on_inside_quantum_computers_process_tomography.html
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会議発表・論文・出版2026.03.04
北海道大学大学院理学研究院の常松友美准教授らの研究グループは、東北大学学際科学フロンティア研究所の佐栁友規学術研究員(研究当時)、奥村正樹准教授、韓国基礎科学研究所の李映昊教授らとともに、アルツハイマー病の原因物質として知られる線維化アミロイドベータ(Aβ)が、マウスの睡眠と脳波活動(皮質オシレーション)に及ぼす影響が、線維化Aβの種類によって大きく異なることを明らかにしました。 アルツハイマー病では記憶障害などの症状に加えて睡眠障害がしばしば報告されますが、その神経生理学的メカニズムは十分に解明されていませんでした。本研究では代表的な2種類の線維化Aβ(線維化Aβ1-40、線維化Ab1-42)をマウス脳内に一度だけ投与し、その後の睡眠・覚醒状態及び脳波活動を解析しました。その結果、線維化Aβ40投与群では睡眠時間の大きな変化は少ない一方で覚醒時の脳波に変化が見られ、線維化Aβ42投与群ではレム睡眠が減少するなど睡眠構造自体に顕著な変化が見られました。これらの結果は、線維化Aβが一様に睡眠を障害するのではなく、線維化Aβの種類に応じて異なる病態メカニズムで睡眠及び脳活動を変調する可能性を示しています。本成果は、アルツハイマー病に伴う睡眠障害の理解に貢献し、今後の病態解明や治療戦略の検討につながることが期待されます。 なお、本研究成果は、2026年2月25日(水)公開のBiophysical Chemistry誌にオンライン掲載されました。 図:線維化Aβの種類による睡眠と脳活動への影響の違い。線維化Aβ40または線維化Aβ42をマウス海馬へ両側投与し、睡眠・覚醒状態及び皮質脳波活動(皮質振動)を解析した。両群で皮質脳波の変化が認められたが、線維化Aβ42ではレム睡眠の減少に加え、神経細胞脱落が示唆された。 【論文情報】 タイトル:Amyloid fibrils in Alzheimer’s disease differently modulate sleep and cortical oscillations in mice depending on the type of amyloid(アルツハイマー病関連アミロイド線維は、その種類によってマウスの睡眠と皮質脳波活動を異なる形で変化させる) 著者:佐栁友規1、奥村正樹1、Yuxi LIn2、金村進吾1、Euuyoung Moon3、Yunseok Heo2、髙原桂 子1、李 映昊1, 2, 4, 5, 6、常松友美1, 7(1東北大学学際科学フロンティア研究所、2韓国基礎科学研究所タンパク質構造・創薬機構研究センター、3韓国基礎科学研究所電子顕微鏡研究センター、4韓国科学技術院バイオ分析科学、5忠南大学校分析科学技術大学院、6中央大学校 システムバイオテクノロジー学科、7北海道大学大学院理学研究院) 掲載誌:Biophysical Chemistry(生物物理化学の専門誌) DOI:10.1016/j.bpc.2026.107599 プレスリリース: 東北大学 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/03/press20260304-01-Amyloid.html 北海道大学 https://www.hokudai.ac.jp/news/2026/03/a40a42.html 東北大学大学院生命科学研究科 https://www.lifesci.tohoku.ac.jp/research/results/detail---id-53132.html
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研究会等のお知らせ2026.03.03
ハイブリッド開催 / Hybrid Event FRIS Hub Meetingは、FRISの研究者全員が参加する研究発表セミナーで、月に一度、8月を除く毎月第4金曜日に開催しています。Hub Meetingの趣旨は、発表者が全領域の研究者を対象として、研究のイントロと分かりやすい専門的内容の紹介を行い、新テーマ創成の芽を作ることです。2021年1月からは世界で活躍できる研究者戦略育成事業「学際融合グローバル研究者育成東北イニシアティブ(TI-FRIS)」のTI-FRIS Hub Meetingと合同で開催しています。 Hub Meetingでは英語での発表を強く推奨しています。異分野研究者同士では共通の常識や考え方は望めません。参加者は発表中にどんどん質問し、討論し、理解を深めるようにしています。Hub Meeting参加対象(下記)の方は積極的にご参加ください。 【TI-FRISは、弘前大学、岩手大学、東北大学、秋田大学、山形大学、福島大学、宮城教育大学によるコンソーシアム事業です。】 第74回 FRIS Hub Meeting(TI-FRIS Hub Meetingとの合同開催) 日時:2026年3月27日 (金)16:00- 開催方式:ハイブリッド開催(オンライン/Zoom・学際科学フロンティア研究所セミナー室) Language: English 参加ご希望の方は、事前登録が必要になります。 参加申し込みフォームよりご登録ください。 登録締切:2026年3月26日(木)15:00 発表者: 當真 賢二 教授 (東北大学 学際科学フロンティア研究所/先端基礎科学) 発表タイトル: 「負の影響」についての物理学と社会学 / Physics and Sociology on "Negative Effects" 発表内容の概要: 「あなたの研究成果は何の役に立つのですか?」現代の研究者の多くはこの質問に対して、いかに自分の研究が経済成長や国家事業に役立つかを説明するだろう。現代の学術研究は人びとや国家の期待に応えるため、技術革新を加速させている。それは一方で人びとや自然環境に対する負の影響も大きくしており、技術を社会に産み落とす前に規制することも始まっている。本発表では、そのような負の影響が生じるからくりの物理学的、社会学的な新しい見方を提示する。そして負の影響を小さくするための具体的な方策を論じる。 “What good is your research?” Most modern researchers would likely respond to this question by explaining how their work contributes to economic growth or national projects. Modern academic research accelerates technological innovation to meet the expectations of people and nations. However, this also significantly increases negative impacts on people and the natural environment, leading to the emergence of regulations before technologies are released into society. This presentation offers new physical and sociological perspectives on the mechanisms behind these negative impacts and discusses concrete measures to weaken them. Hub Meeting参加者 趣旨と守秘義務を理解・了解していることを条件に、以下の方が参加できます。 Hub Meetingメンバー 発表のターゲットとする参加者、アーカイブ視聴対象 ・東北大学学際科学フロンティア研究所教員 ・TI-FRISフェロー オブザーバー Hub Meetingに興味のある下記の参加者(質問・議論にも参加することができます) ・東北大学学際高等研究教育院研究教育院生 ・東北大学教職員・学生 ・TI-FRIS参画大学教職員・学生 ・TI-FRIS関係者(委員会委員等) ・「世界で活躍できる研究者戦略育成事業」の育成対象者 ・学際研所長/TI-FRISプログラムマネージャーが認めたもの ◆FRIS Hub Meetingについて
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会議発表・論文・出版2026.02.26
【研究成果のポイント】 強酸や界面活性剤を使わず、常温条件下でカーボンナノチューブ(CNT)を水中に安定分散させることに成功 CNTは、水に溶けにくく凝集しやすいため、実用化には界面活性剤や強酸による処理が必要で、導電性の低下や材料劣化が問題となっていたが、CNTの構造を保ったまま表面のみを酸化し,導電性の低下を最小限に抑制することや界面活性剤フリーで、1週間以上沈殿しない安定な水分散液を実現 薬、エネルギー分野など、幅広い応用や環境調和性と実用性を両立させる次世代ナノ材料プロセスの実現に期待 【概要】 大阪大学先導的学際研究機構の大久保敬教授、板橋勇輝特任講師(常勤)、東北大学学際科学フロンティア研究所•大学院理学研究科の上野裕特任准教授、伊藤隆准教授、福村裕史名誉教授の研究グループは、二酸化塩素を用いた新しい表面酸化法を開発し、カーボンナノチューブ(CNT)を水中に安定分散させることに成功しました(図1)。 図1 混ぜるだけでカーボンナノチューブが水に分散する CNTは、極めて高い導電性と機械強度を併せ持つ一次元ナノ材料として、電子デバイスや医療・バイオ分野に至るまで、幅広い応用が期待されています。しかし、水に溶けにくく凝集しやすいため、実用化には界面活性剤や強酸による処理が必要で、これらの方法では導電性の低下や材料劣化が問題となっていました。 本研究では、常温条件下で二酸化塩素を作用させることで、CNT表面にヒドロキシ基やカルボニル基、カルボキシ基などの極性官能基を選択的に導入し、界面活性剤を用いずとも1週間以上沈殿しない安定な水分散を実現しました。さらに、高い導電性を保持しており、界面活性剤処理と同等の電気特性を示します。 本研究成果は、水系プロセスによるCNT材料開発を可能にする環境調和型技術として、科学技術だけでなく産業界など幅広い分野への応用が期待されます。 本研究成果は、英国化学誌「Nanoscale」にオンライン速報版で公開されました。 タイトル:“Aqueous dispersion of carbon nanotubes by chlorine dioxide oxidation” 著者名:Yuki Itabashi(板橋 勇輝)、Ai Sunami(角南 愛)、Kaoru Maeno(前野 薫)、Hiroshi Ueno(上野 裕)、Takashi Itoh(伊藤 隆)、 Hiroshi Fukumura(福村 裕史)、Kei Ohkubo(大久保 敬) 論文掲載ウェブサイト https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2026/nr/d5nr05444c プレスリリース: 東北大学 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/02/press20260226-02-CNT.html 東北大理学研究科・理学部 https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20260226-14129.html 大阪大学 https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2026/20260226_3
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研究会等のお知らせ2026.02.24
対面開催(一部オンライン) 日時 / Day & Time 2月24日(火)13:30~ February 24 (Tue.) 1:30 p.m.- 場所 / Venue 《オンサイト/Onsite》 学際科学フロンティア研究所 セミナー室 Frontier Research Institute for Interdisciplinary Sciences seminar room 《オンライン/Online》 ※口頭発表のみ参加可能です。Oral presentation only 教育院生及び学際研関係者の方は申込不要です。 口頭発表者 1.荒井 魁斗「G12シグナルを理解する-創薬標的としての活用を目指して-」 Understanding G12 signaling and its potential as a therapeutic target 2.日高 珠希「哲学あるいは哲学研究とは何か?」 What is Philosophy? And What is Philosophical Research? 3.佐藤 暢洋「ポルフィリン-フラーレン多孔性分子共結晶を用いた合成後修飾反応の開拓」 Development of post-synthetic modification reactions using porous porphyrin-fullerene molecular cocrystals なお、プログラムの時間配分は変更する場合がありますので、予めご了承下さい。 抄録集.pdf 問い合わせ先 学際高等研究教育院 総合戦略研究教育企画室 @ ■全領域合同研究交流会について
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会議発表・論文・出版2026.02.24
子牛の下痢症は生産性の低下や斃死(へいし)を引き起こすことから、畜産現場で深刻な問題となっています。原因となる病原体は一つとは限らず、ウイルスや寄生虫など複数の病原体が同時に関与することも少なくありません。一般に、複数の病原体が感染すると症状は重くなると考えられてきましたが、その影響については十分に検証されていませんでした。 東北大学大学院農学研究科の加藤健太郎教授および東京農工大学大学院農学研究院動物生命科学部門の村越ふみ准教授(研究当時:東北大学学際フロンティア研究所 助教)らの研究グループは、自然感染した子牛を対象とした調査と実験室での実験により、ウイルスと寄生虫が同時に感染した場合でも、症状が必ずしも悪化しないことを明らかにしました。特に、ウイルス感染が寄生虫による下痢の期間を短縮すること、またウイルスが作る物質が寄生虫の感染を抑える仕組みを示しました。本成果は、子牛下痢症に対する新たな予防や制御の考え方につながることが期待されます。 本研究の成果は、2026年2月17日に国際誌Frontiers in Veterinary Science掲載されました。 図. 本研究の概略図 【論文情報】 タイトル:Influence of Cryptosporidium and Rotavirus Co-infection on Infectivity in Calves 著者:村越ふみ、伊藤めぐみ、Rofaida Mostafa Soliman、正谷達謄、芝野健一、 中屋隆明、加藤健太郎* *責任著者:東北大学大学院農学研究科 教授 加藤健太郎 掲載誌:Frontiers in Veterinary Science DOI: 10.3389/fvets.2026.1715161 URL: https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/ fvets.2026.1715161/full プレスリリース: 東北大学 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/02/press20260217-01-Calves.html 東北大学農学研究科農学部 https://www.agri.tohoku.ac.jp/jp/news/20260224_01/ 東京農工大学 https://www.tuat.ac.jp/outline/disclosure/pressrelease/2025/20260224_01.html
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会議発表・論文・出版2026.02.16
東北大学学際科学フロンティア研究所の藤原英明特任准教授は、1996~2024年に出版された天文学・天体物理学分野の主要学術誌の研究論文を対象に、書誌情報データベースに基づいて学術的影響を定量的に分析した研究成果を発表しました。 本研究では、書誌情報データベースScopus/SciValから取得した論文数や被引用数などの主要指標を年次で分析しました。その結果、天文学・天体物理学分野の論文は平均的に、出版から約2~4年で引用が増加し、その後も約10年程度にわたって引用され続けるという、知識利用のタイムスケールが示されました。 研究成果の学術的インパクトは被引用数に基づく指標で評価されることがありますが、本研究は、短期間の被引用指標のみで評価する際には限界があり、慎重な解釈が必要であることを示唆します。 本研究成果は、2026年1月28日付で学術誌 Publications of the Astronomical Society of Japan に掲載されました。 論文情報: タイトル:Bibliometric benchmarking across astronomy journals: Knowledge–use cycle and PASJ in the global landscape 著者:Hideaki Fujiwara* *責任著者:東北大学 学際科学フロンティア研究所 特任准教授 藤原英明 掲載誌:Publications of the Astronomical Society of Japan DOI:10.1093/pasj/psaf149 URL:https://academic.oup.com/pasj/advance-article/doi/10.1093/pasj/psaf149/8442979
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会議発表・論文・出版2026.02.10
テトロドトキシン(TTX)は、強力かつ選択的な電位依存性ナトリウムチャネル阻害剤であり、フグ毒としても知られる代表的な自然毒の一つです。フグをはじめとする多様な海洋生物に加え、陸棲両生類であるイモリにも含まれています。類を見ない複雑な化学構造、致死性食中毒を引き起こす強力な生理活性、そして広範な生物種に分布するという特徴から、有機化学・生物学・食品衛生学・化学生態学・神経科学など多分野で研究されてきましたが、その起源や生合成経路については長年にわたり未解明のままでした。 今回、東北大学学際科学フロンティア研究所の工藤雄大准教授は、同大学院農学研究科の堀江周吾学部生、山下まり教授、ならびにユタ州立大学のHanifin准教授との国際共同研究により、有毒イモリから5種の新規テトロドトキシン類縁体を発見し、その化学構造を明らかにしました。酸化度や立体配置の異なる複数の類縁体を同定したことで、陸上環境におけるテトロドトキシンの生合成経路を推定しました。さらに、これら新規類縁体の電位依存性ナトリウムチャネルに対する阻害活性を評価し、構造活性相関に関する新たな知見も得られました。 本研究成果は、アメリカ化学会(ACS)発行の学術誌「Journal of Natural Products」に2026年2月4日付でオンライン公開されました。本論文は、東北大学のオープンアクセス推進のためのAPC支援事業によりオープンアクセスとして公開されています。 論文情報: タイトル:Identification of Deoxy- and epi-Tetrodotoxin Analogues from the Newt Cynops ensicauda popei Suggests Stepwise Oxidation in Terrestrial Tetrodotoxin Biosynthesis 著者:Shugo Horie, Charles T. Hanifin, Yuko Cho, Keiichi Konoki, Mari Yotsu-Yamashita, and Yuta Kudo* (*corresponding author責任著者) 掲載誌:Journal of Natural Products DOI: 10.1021/acs.jnatprod.5c01546 URL: https://doi.org/10.1021/acs.jnatprod.5c01546 図:新規テトロドトキシン絶縁体(2-6)を同定することで後期生合成経路を推定
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受賞2026.02.10
新領域創成研究部の松平泉助教および久我奈穂子助教が、第9回 東北大学紫千代萩賞を受賞することが決定しました。また受賞にあたり、国際女性デーを記念したイベントとして開催される受賞講演会で、松平助教、久我助教が受賞講演を行います。 本賞は、東北大学において優れた研究を展開する若手女性研究者に対し、その活躍を讃えることで、研究意欲の一層の増進に繋げ、世界トップリーダーとなるような研究人材の育成を目的とするものです。 受賞日:2026年3月10日 第9回東北大学紫千代萩賞受賞講演会 https://dei.tohoku.ac.jp/news_topics/event/p/48877/ 東北大学DEI推進センター 2025年度 東北大学優秀女性研究者賞「紫千代萩賞」受賞者決定 https://dei.tohoku.ac.jp/news_topics/news/p/48886/ 東北大学優秀女性研究者賞「紫千代萩賞」 https://dei.tohoku.ac.jp/kensho/murasaki_sendai_hagi_award/