東北大学
学際科学フロンティア研究所

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津村耕司助教(新領域創成研究部)の論文発表と記者会見のお知らせ

2014.11.07

津村 耕司 助教(新領域創成研究部)

論文発表と記者会見のお知らせ


津村耕司助教は、2014年11月6日にJAXA東京事務所(東京都千代田区)にて「宇宙の遠方から未知の光が届いている?~宇宙赤外線背景放射の大きな「ゆらぎ」を発見~」というタイトルで研究成果に関する記者会見を行いました。研究内容の詳細については、下記の発表論文およびリリースサイトをご参照ください。

本研究の研究成果は、日米韓の国際協力として進めてきたNASAの観測ロケット実験CIBERによるものです。CIBERは、すばる望遠鏡などの大型望遠鏡を用いても検出できないような暗い天体からの光を、「宇宙の明るさ=背景放射」として赤外線で精度よく測定する事で、宇宙の歴史における星形成史を明らかにしようとするプロジェクトです。津村助教はCIBERプロジェクト立ち上げ当初から10年間、主要メンバーとしてプロジェクトに貢献してきました。

今回の科学成果では、2010年と2012年の打ち上げ観測の際に得られたデータの中から 宇宙赤外線背景放射の大きな「ゆらぎ」を検出しました。 このゆらぎは、既に知られている星や銀河を全て考慮して説明できるレベルの2倍以上の大きさであり、 それを説明するためには、我々がまだ知らない光源がこの宇宙の中になければなりません。 その「未知の光源」の正体はまだ不明ですが、銀河周辺のハローと呼ばれる領域に 今までの普通の観測では見えないほどの暗い星が実は大量に存在するという仮説での説明を試みています。

この研究成果は、2014年11月7日に発行される米国論文誌『サイエンス』に掲載されます。 また、この研究成果は、科学研究費補助金 21111004 によるサポートを受けています。 なお、今回のプレス発表に際して、国内外のニュースサイト等で多数報道されております。

また、今回の成果を含むCIBERの4回のロケット実験成功と科学的な成果に対し、津村助教を含むCIBERチームは、NASAから"Group Achievement Award"の表彰をうけました。

 

下記のリンクは外部の関連サイトへ移動します。

発表論文:
M. Zemcov, K. Tsumura et al., Science, 346 (6210): 732-735, (2014) "On the Origin of Near-Infrared Extragalactic Background Light Anisotropy"

関連ページ:
ISASCIBER日本チームCIBERアメリカチーム(Caltech)津村 耕司 助教(新領域創成研究部)

プレスリリース:
東北大学NASACaltech

報道関連ページ(外部の関連ウェブサイトへリンク):
時事通信社 など

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